【黒バス】続・とあるマジバの片隅で
バレンタインデー後日譚。青黒・緑高前提。ほぼ会話、下ネタです。
『とあるマジバの片隅で 』novel/1977602
『甘い罠 』novel/2007473
の続きです。
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バレンタインデーから数日経ったある日、ハンバーガーショップの片隅に高校生が集まって談笑していた。
「んじゃま、まずはカンパーイ!」
紙コップを持ち上げながら高尾が言った。
「いい加減にしろよ、高尾。俺は普通にハンバーガー食いたいだけなんだよっ」
「えー!? 火神ってば相変わらずノリ悪いなぁ。空気読めよ」
「おまえこそ空気読めっ」
一触即発の二人の間に黒子が割って入る。
「二人とも周りに迷惑になるので、やめてください」
「おっと、黒子の言うとおりだな。火神のことは放っておいて、二人で報告会&反省会しようゼ」
「はい」
「最初からそうすればいいんだよ」
火神がチーズバーガーを頬張る。
「でさぁ、どうだったわけ? バレンタイン当日は」
「ボクですか? 高尾くんに教えてもらったとおりにしましたよ」
「マジでやったの? うひゃひゃ、やるねぇ黒子も。上手くいったろ?」
黒子は恥ずかしそうに頷く。
「ほらな。やっぱり言ったとおりだったろ。な、火神」
「…俺には話振らなくていい」
高尾がニヤリと笑った。
「そんでそんで? どうだった? 初めてだろ、大丈夫だったか?」
「……最初は痛くてムリだと思いました。ボクのよりかなり大きくて絶対ムリって言ったんですけど、何度も解されてるうちに徐々に……」
「こらっ! 何言ってんだ、黒子。おまえらのナマナマしい話は聞きたくないって何度も言っただろうがっ!」
「火神も興味あんじゃねぇの?」
「ありえねぇし」
「ひとつになるって大事っしょ?」
「そうですね。ボクが想像していたよりも何倍も」
「そうなんだよ。ただキモチイイとかエロいことしたいってだけ以上のモノがあんだって」
「確かにそうです。体験しないとわかりませんでした」
「抱き合うからこそ伝わることあるよな」
高尾が満足そうに頷くと、続けて言った。
「次はおれの話聞いて。当日まで何あげたらいいかホントすっげー悩んだのよ。考え抜いた結果、原点に戻ろうと思ってさ。おれをあげることにしたってわけ」
「直球ですね」
「そうそう。変に小細工するよりいいだろ? あ、ちょっとだけやったか」
「小細工ですか?」
「あぁ。チョコをな」
「バレンタインデーっぽいですね」
「おれが食うわけ」
「高尾くんが食べるんですか?」
「そのまま真ちゃんに口移しで食わせるとチョコ味のキスができるんだって」
「甘そうですね」
「そりゃ甘いよ。チョコが溶けてなくなってもしばらく甘いんだぜ。それはそれは長いキスになって、さすがに酸欠になるかと思ったわ」
「高尾くんは凄いですね」
黒子が何やらメモを取っている。
「何に感心してるんのか、俺には全くわかんねぇし。おまえはまたメモってんじゃねぇよ」
火神が黒子の頭を小突く。
「やっぱ聞いてんじゃん、火神」
「嫌でも聞こえるんだよっ!」
「こっからが本番で、チョコケーキを用意したんだって」
「チョコレートだけじゃなくて、ケーキもですか」
「そっ! そのケーキのチョコクリームを真ちゃんが舐めたいとこに塗ってもらって思う存分舐めてもらった」
「具体的にはどこを?」
「聞きたくねぇ、俺は聞きたくねぇぞ」
「基本、全部じゃねぇかな。おれ、ヤる前にアレだけイったの初めてかも」
「良いバレンタインデーだったみたいでよかったですね」
「サンキュー」
黒子と高尾が握手する。
「おれ達は満足したし、満足してもらえた自負もある」
「はい」
「でも、ホントのところはわからないよな。そこで火神に頼みがあんだけど」
「断る」
「まだ何も言ってねぇのに」
「嫌な予感しかしねぇから断る」
「今度真ちゃんと青峰呼び出して本音を聞き出しといて」
「ぜってーヤダ」
「冷たいやつだな、火神」
「最初からおまえらの話だって聞きたくないって言っただろ」
「火神くん」
「黒子の頼みでも断る」
「どうすっかなぁ。黄瀬にでも頼むか。黒子が頼めばやってくれんだろ」
「そうでしょうか?」
「そうに決まってんだろ。『黄瀬くんにお願いがあるんです』とか言えば大丈夫!」
「……黄瀬悪い、俺には止められそうにねぇわ」
頼まれたら嫌とは言えないであろう、イケメンモデルを思い浮かべて火神は謝ることしかできないでいた。
「もしもし、黄瀬くん? お願いがあるんですけれど……」
とあるマジバの片隅で、今日もまた不毛な語らいが繰り広げられるのであった。