悪循環の地方自治体~もうお前(の自治体)は死んでいる~
はじめに
地方公共団体の現状がヤバいなあと思ったので僕なりの警鐘を鳴らします。
おとこわり(´・ω・`):私見、弊社だけの内容を含む部分がございます。
地方自治に関しては、僕みたいな素人よりも、武蔵大学で専門的に研究されている庄司昌彦教授の知見の方が、有益で正しい情報かと思いますので、ぜひ参考にしてください。
顕在化し始めた
最近、地方自治体の悲鳴があがってきていました。例えば、「財政危機宣言/財政非常事態宣言」といった形で、HPに公開している自治体があります。この手の宣言、ここ直近で出てきましたね。
何かというと、このままの支出を続けますとあなたの街が立ち行かなくなりますよっていう宣言です。
あまり特定の自治体を出すのは失礼なので、検索結果のみを下記リンクに貼っておきます。
自分の自治体はないから大丈夫!
さて本当にそうでしょうか。よく考えてみてください。住民・議会から詰められ、下手をすれば責任問題・選挙で負けるかもしれない都合の悪い情報を公開するでしょうか。財政部門が勝手に公開すれば、首長から呼び出され、何が起こるか容易に想像がつくでしょう。
もちろん歳入歳出情報、新地方公会計制度に基づく財務諸表を読み解けば分かりますが、簿記の知識がない一般の住民向けに「財政非常事態宣言」という分かりやすい表現では公開されていません。弊社も同じくです。
そういった意味では、上記の自治体はすごいです。
公務員のせい?
こういった話をする・ニュースが公開されると、まあほぼ100%「無能公務員ガー!」とバカにされます。正直悔しいです。
まあ要因の一つではありますので、否定はしません。が、主要因ではないと考えています。僕は民間時代に某会社の「なぜなぜ分析」を叩きこまれた面、人のせい・他責にする前に仕組みを疑うようにしています。さて、なぜこうなってしまったんでしょうか。
お金がない
自治体が使えるお金は、一般企業でいうと売り上げ(というより純利益?)に相当する歳入:簡単に言うと税による収入、証明書の発行手数料、施設使用料。それに対して、事業を行う上での経費に相当する歳出:給与、施設の維持費、道路などの工事費、電気・水道代、消耗品や備品の購入費等があります。
これが単純に 歳入>歳出 であれば、いいのですが、基本的に 歳入<歳出 になりがちです。
「え?赤字じゃん」
そうです。赤字なんです。ですが、お住いの自治体の予算書(現在でしたら令和8年度)を読んでみてください。「財政調整基金」を取り崩していませんか?
皆さんのおサイフでいえば、銀行の貯金です。基金って名前にごまかされそうですが、過去の自治体運営でできた貯蓄を取り崩しています。おそらく当初予算策定時点では、財政調整基金ですら足りない予算積み上げをされ、財政部の職員や幹部職員により「必要な」事業を削り、それでも足りなければなるべく最小限の基金を取り崩し「一見赤字に見えないように」しているのです。予算がなければ事業を実施することすらできませんからね。
さて細かい話は抜きに、続いて歳入について考えてみます。税収入は増加傾向にあります。
「じゃあ安心だね」
そんなことはありません。税収入が多い=みなさんのおサイフにないということでもあります。昨今の物価高により、エンゲル計数まで上昇し30%になったニュースも出ました。ただ、いったんおいておきます。
使えるお金がないと、結婚する人が減ります。ましてや昨今の価値観の多様化により、結婚をしない選択をされる方も珍しくありません。
その結果、将来的な働き手は減少するし、子ども子育て施策・高齢者への施策は増えるという悪循環に陥っていると考えます。今は税収はいいかもしれませんが、そのうち歳入は減るのに、歳出が増えるというアンバランスな状況になると思っています。既にそうなっているかもしれません。要因はもっと複雑だと思われますが、シンプルに例として挙げました。
歳入<歳出となっている状況で、削られる予算とはなんでしょうか。
私は民間時代、所属していた会社がリーマンショック後だったこともあり、設備投資などの投資的経費が軒並み削られ、見かけ上の黒字を達成していました。
公務員に転職したこの今も、同じ状況を目撃しています。古くなったIT機器のリプレースを行いたいのに、予算がつかない。一方、訳の分からない、それ何の効果があるのかと問いたくなるような事業、子ども関係事業だからと教育関連を優先されたりと、現場感覚とはズレた予算がついているのを目撃しています。こちらは、後ほどの「選挙という弊害」で取り上げます。
こういった中、予算を確保する手段としては、「国・県」の補助金が挙げられます。これが非常にやっかい。
国、県の補助金があると予算が通りやすいのです。まあそうですよね。自身のサイフが痛まないならそれ以上のことはないです。他人の金で食べる焼肉は美味い。
私も、デジタル田園都市国家構想交付金(現 新しい地方経済・生活環境創生交付金)を活用し、システムを導入したものがあります。投資的経費(システム構築等)のほか、短いですが運用経費も見てくれるものです。基本的運用経費は見てくれない補助金・交付金が多い中、この交付金のおかげで導入したシステムは全国でかなりあります。てか多すぎんだろ。
システムの導入、地域DXを行うこと自体は大賛成で、国のこの事業自体は否定しません。ところが、この運用経費を見て見ぬふりをしている上層部がいるため、未来の地方財政に大きな負担を強いていると考えています。
令和6年度補正で導入したシステムの運用経費は、令和10年度から発生します。その時に、運用経費を払い続けますか?サービスを辞めますか?
これが、ほぼ毎年全国自治体で新規案件として計上されているのです。怖くないですか?運用経費が毎年遅れて追加されていくんですよ?
私は、コンビニ交付の年間経費削減のため、戸籍の写しが発行できないけども、年間数百万を削れるシステムに切り替え(+代替案も提示)を行いました。ですが窓口部門の抵抗は凄かったです。少しでもサービスレベルを落としたら苦情が来る!の一点張り。お金が潤沢にあるのならわざわざ切り替えませんよ。
一度導入したサービスをやめる勇気が職員にありますか?あったとして、それを実行できますか?
僕は情シス部門なので、デジタル田園都市国家構想に絡む話をしましたが、生活インフラの維持に伴う運用経費も増えてきていますね。道路陥没・水道管の破裂、橋梁の修繕等、歳出は増える一方です。
以上のことから、入るお金は減るのに、出ていくお金は増える。地方にはお金がない。ですので、投資的な予算はつきにくいし、補助金を使って無理やり事業を推進して、将来的な運用経費を考慮した支出となっているか?考えられていますでしょうか?
選挙という弊害
僕は情シス部門なので、法で縛られた標準化にかかる経費はともかく、職員向けの投資的なハードウェア・ソリューションの導入経費は大体目の敵になります。
それも分かります。民間時代では、いわゆる情シス部門は利益を生まない部門として忌み嫌われていました。自治体に置き換えると、「票」にならない経費です。
そのほか、他の自治体(特に比較にもならない高水準の自治体)でトレンドになった施策は、メディア・住民ウケがいいので、票に繋がりやすく、予算がつきやすい傾向にあります。
とある自治体が目玉事業を実施する→メディアに取り上げられる→議員の目につく→議会で話題にあがる→予算化される。
こうなってくると、さらに使えるお金が減ります。例えば、「給食費の無償化」「こども医療費の無償化」なんかよく聞きますよね。住民視点だとウケが非常に良い。否定する理由もありません。
しかしながら、これらは将来的に大きくのしかかる経常的な負担です。これを公約に掲げて当選しようとする候補者に言いたい。
「当選後しばらくはいいかもしれません。失職・引退した後のこと考えていますか?あなたのやっていることは、他自治体のマネごとではありませんか?それってあなたのやりたい政治ですか?」
選挙で勝つために多大な経費のかかる、場合によっては無茶な数の公約を選挙のたびに積み重ねられると、投資的な経費なんかどんどんなくなります。内部事情も考慮しない公約を掲げても当選してしまう現在の選挙も、一つの要因だと思っています。
住民という弊害
サービスを辞められない理由の一つに、住民(の声)が挙げられます。例えば先ほどの、給食費無償化ですと、無償化をやめて再度お金が発生するとなると、そりゃもう苦情の嵐でしょう。僕は、給食センターの内情も知っておりますので、正直言ってあれだけのクオリティのものを、例えば1日200円で提供されているのであれば、僕らに提供してほしいくらいです。そのうえ、大量の廃棄まで発生しています。
サービスが無償化はそりゃいいに決まっています。誰も反対しないでしょう。(財政部以外は)
私は住民税を払っているのだから、公共サービスは無償で受けれて当然!という主張も分かります。しかしながら、もはやそういうレベルの時代ではありません。財政調整基金を取り崩しているということは、ツケを一時的に後回しにしているだけなのです。
最近、某自治体で「給食で提供予定の赤飯を廃棄した」というニュースがありました。この要望を出した住民が、議員なのか住民なのかはここでは追求しないとして、明らかな職員の不祥事でもない事案にお気持ちで攻撃をしてはいけません。
後で述べますが、そんなことをやっていれば職員はどんどん離れていきます。
また、よくあるのがハコ物の統廃合です。分かりやすいところでいうと、小中学校の統廃合でしょうか。この手の話が出ますと、住民説明会が行われます。そこでは卒業生が、思い出の学校がー!等言う事でしょう。
行政が好き好んで小中学校の統廃合なんかしません。統廃合を行うまでに追い込まれている状況を理解してあげてください。
電車のつり広告に「4/5で成功するのと、60/100成功する人云々」というものを見たことがあります。どちらも打率6,8割で成功です。この広告の意図は、いっぱい挑戦し、たくさん経験を積んだ人の方がよい。だと思っています。僕も後者の方が良いとは思っていますが、しかしながら、公務員となると話は変わります。4/5ですら許されない。何なら60/100だとダメ人間扱い。
この一つでもミスを許さない空気は、当然業務内容にもよります。課税計算ミス、投票用紙交付ミス、あってはなりませんが、人間がやる以上1700自治体×職員もいれば起こります。そこをマスコミと一緒になって攻撃しては、職員はどんどんいなくなり、行政運営がままらなくなります。(あ、明らかな不正はどんどん追求しちゃってください)
ちょっとのミスでも追及、叩き潰す社会になりますと、誰も挑戦をしなくなります。前例踏襲しかしなくなります。どうか温かい目でみてください。
地方自治体という組織の弊害
やらなくてもいい
よく公務員は「減点方式」と言われます。実際にそういった評価にされているかどうかは、自治体毎に決まっていると思われますので一概には言えません。少なくとも弊社は明確には減点方式ではありません。(加点方式でもありませんが)
減点方式と思われる要因として、失敗を責める環境に置かれやすいのではないかと考えています。表向きには人事評価や首長からは、どんどんチャレンジしろ!前例踏襲をやめろ!と言われるかもしれませんが、前例を打破したところ以下の問題が起こることがあります。
新規・変更部分にかかる経費増に対する財政部門からの詰問
新規・変更部分にかかる職員の事務フローに伴う苦情
新規・変更部分にかかる住民からの苦情
首長からの叱咤
長くなるので、一つ一つの詳細は割愛しますが、人事評価が減点方式でなくても、上記のような問題が起きるくらいなら「何もしない方がマシ」と考えるのは自然です。一見、チャレンジする環境です!という組織であっても、上記のような問題が起こった時に庇ってくれる組織ですか?そうじゃなければ、誰もチャレンジしません。
今までと同じサービスを同じ経費で垂れ流していくだけです。でも不思議なことに、やっても・やらなくても評価は変わりません。
弊社の事例を紹介します。公共施設の予約システムの更新時期が迫る中、現場担当は、今のシステムに不満を持っていました。システムが止まる、サポートへの不満、機能不足を挙げていました。
システムも決まり、そろそろ契約というときに、前のシステムから変えたくないという職員が出てきました。理由を尋ねると「(システムを利用する)パート・アルバイトに使い方など説明しなくてはいけない」「オンラインで予約できるのは、スマホを使えない住民に不公平だ」といったものでした。加えて、同じ導入予定のシステムを使う自治体に視察に行き、「このシステムを使ったことによる弊害・問題」をヒアリングしてき、それを理由にしてきたのです。
僕は呆れました。これ以降にも問題はありましたが、こんなことをやっても評価は下がらないのです。真面目にやってるこっちがアホらしくなりました。
〇〇みたいな人事評価
こういった、変えようとしない・変えようとする職員の足を引っ張る職員が多くなると、若手、これから中心になって支えていく中堅エース級の職員のモチベーションは下がっていきます。ただでさえ、リソースが少ない中、余計な業務、なんならこういった職員との調整に時間を費やさないといけなくなります。やらなくても評価の下がらない人事評価もこういった職員を増やしている一因と考えています。
変わらなければ、業務改革・コスト見直しもできません。そのままでは、ただただ自治体は死んでいくのを見守るだけになっていきます。
行き過ぎた職員の保護
組合の要望が過保護すぎることも、こういう職員を産んでいると思っています。「人事評価制度をなくせ」「職員の昇任試験をなくせ」「給料をあげろ」、もはや何しに仕事しに来ているのか疑いたくなるレベルです。君ら、採用面接のときに「地域貢献したい」「地域に恩返しがしたい」とか言ってたんじゃないんですか?
社畜になれとは言いませんが、社会人である以上は最低限社会人としての水準を満たさないと、人件費だけが膨れ上がります。
また、業務が増えたことを理由に、会計年度任用職員をすぐ増やそうとする管理職もいます。(一般企業でいうと会計年度任用職員=単年契約のパート職みたいなものです。)こういう職員は、人を増やすことがマネジメントだと勘違いしていることがあります。
単純に人が増えるという事は、パソコン、事務机などの固定コストがかかります。でも、それらのコストは自分らが管理するものではないので、気づいていない。そして何より、人件費にない最も高いコストが、コミュニケーションコストです。
単純な業務の引き継ぎのほか、そのほかの職員とのコミュニケーションを行うためのコストが発生します。もっと言うと、職員同士の相性もあります。さらに恐ろしいことに、最近ではこういった会計年度任用職員の方が専門的に事務を行う関係で業務に精通し、正規職員の方にノウハウがないという逆転現象まで起こっています。酷いときには、会計年度任用職員に意見を言えない正規職員までいたりします。
弊社の事例を紹介します。ある業務を専門に行う会計年度任用職員がいらっしゃいました。その方は、きさくで、職員の愚痴を聞いてくれる、もちろん仕事もバッチリで、職員のミスにも気づける方でした。
ところが同じ課に所属する正規職員の方に問題がありました。例えば、その課の業務でミスを見つけ、内容を伝えても自分の非を認めない。そのほか、会計年度任用職員なので、採用条件にも業務内容が指定されています。しかしながら、業務がいつも一定であるものではなく、手持ちぶたさの時には、他の職員の手伝い(というかその方が正規職員にフォローアップするもはや介護)をしてくれていました。
この会計年度任用職員に組織は甘え始めます。手が空いているからとどんどん仕事を押し付け始めました。その職員さんは我慢できず、「この仕事は本来xxさん(正規職員)がやるものなので」という話をしたところ、「融通が利かない・職場の空気を悪くした」といった感じになったそうです。
その方は、ひどく落ち込み泣いておりました。結果この方は、今年度いっぱいで自分から契約更新を断りました。
この会計年度任用職員から業務を引き継いだ正規職員は、紙の申請書を持ったままPCの前でずーっと固まっていたので、「どしたん?」と聞いたところ、「やり方が分からない」とのこと。その時僕は心の中で「自業自得だからな」と思いながら部屋を出ていきました。
この課の職員全員お咎めなしです。職員にやさしい素晴らしい組織です。
これから起こる事
さあ長々と書き綴りました。まとめていきましょう。この先の地方自治体はどのようになっていくのでしょうか。
地方公務員の求人
一般的に公務員職は、不景気であれば応募が増える傾向にあります。そうですよね。どんなにアレな職員でも生きていくことに困りません。
ところが最近は事情が異なってきたと思っています。それが民間事業者の働き手不足です。今はお世辞にも好景気と言えないのにもかかわらず、民間の求人・特に転職市場による人材の確保が盛んです。なんなら公務員なんかよりよpppppppppppppppppっぽど福利厚生が充実しています。例えば弊社、デジタル人材(笑)をどうにかしたいそうですが、IT資格の教材補助、受験補助、資格上乗せ手当いずれもありません。
そして何より給与がよいし、ゼネラリスト傾向にある自治体よりも専門的に業務が可能な民間企業(もちろん民間企業にも異動はあります)の方が、精神的安定が得られる可能性があります。
最近でようやく専門職が目立つようになりましたが、先進地だけという認識です。人事がやりたがらないのでしょうか。はたまた専門職に絞りたくても知識がないからできないのでしょうか。
できる人がいなくなる
こうなってきますと、政令都市でもないお金もない田舎自治体に、人は集まりますでしょうか。歳入は減る、職員は減る、でも業務は自分の意思にかかわらず増える、残った職員はアレなものばかり。何も知らずに入庁した若手職員、すべてを察したエース級がいなくなってしまうのも別に不思議ではありません。
現実、今年度地方公務員を辞める職員で、優秀な人がほんとに多いなあと思っています。ヤバいのが、そいういった人からの影響で、自分も考えないと…と悪循環が起こっています。「あ、僕は優秀ではないので転職は考えてないですよほんとほんと」
さて、できる職員がいなくなると何が起こるでしょうか。おそらくしばらくは何も起こらなかったように見えます。しかしながら、残された職員には負担と不満は残るでしょう。本来マネジメント不足が原因で起こった(もちろんそれ以外の理由もありますが)退職であれば、管理職が負担してほしいところですが、おそらく若手が被害を被るでしょう。
若手は真面目ですから、一生懸命に業務をこなします。しかしながら、どんなに頑張っても給料は増えません。なぜなら、お金がありませんし、認められません。だんだんと不満が残っていきます。そしてその不満が爆発した時には…時すでにお寿司です。
複雑化する業務内容についてこれない管理職
僕は情シス部門なので、例えば標準化・ガバクラ移行を例にとりましょう。情報部門の管理職なのに、標準化・ガバクラの内容を理解できていない。いや、そもそも理解しようとせず、担当がうまくやってるから触れないでおこう。のように感じていました。標準化・ガバクラの難易度が分かっていない。
さて、標準化・ガバクラの移行期限が迫り、移行完了した自治体も多くあります。業務担当者は、移行完了してからもリソースの最適化、ガバクラの知識をどうやって継承するか悩まれているところかと思います。
ところがどっこい。内容を知らない管理職・人事は標準化・ガバクラの移行が完了したので、もう業務は発生しないと思っている。次年度にすでに人員減となっている自治体もあるとか。
解決策?残念詰んでいます
ここいらでじゃあどうすべきかを書き綴りたいところですが、あえて現状詰んでいるという論点でお話します。
人を集めたくとも給与面・福利厚生は民間企業に劣る、まったく無関係の業務に異動させられる可能性がある。決定権を持つ職員は特権で辞めることはない/辞めさせられない。社会的インフラの維持、社会福祉、教育費は増える一方、人材確保のために人事院勧告により、どんなにアレな職員でも一律給与が増え財政を圧迫、若手・エース級はいなくなる。
どう考えても詰んでいます。本当にありがとうございました。ここから入れる保険が思いつかない。
都市圏、政令市なら放っておいても人材は集まるでしょう。人材が多くいれば多少アレな職員がいても、人数でカバーできると信じています。
もしかしたらこの先、人がいなくなった自治体同士で広域連合もしくは合併をしちゃうのかもしれません。令和の大合併。
こんなこと言うと怒られるかもしれませんが、僕は若い部下に「もしやりたいことがあるなら、早めに転職をした方がいい。何もやりたくなく、たんたんと事務をこなしたいならこの職場に食らいつけ。一度きりの人生、正直君には公務員はもったいない」と面接で伝えたことがあります。
プレイイングマネージャーが非常に多くなったとも感じています。弊社ではたまに住民記録システムのユーザ登録をして欲しいと、課長級の職員から言われることがあります。いいっすよねプレイイングマネージャー。どんなに残業させても経費発生しませんし。お陰様で弊社では、管理職の残業時間の多さが問題になっています。管理職の年代になると転職まではないかとは思いますが、体を壊したりしてしまわないか心配であります。
首長及び首長候補の人に伝えたいこと
変態職員を大事にしろ
自分が当選するための・住民ウケのいい公約等を言うのも大事なのは分かります。言うなとはいいません。
しかしながら、成功事例は自分の手柄、失敗は担当者の責任。そういう首長は見限られますよ。自分のやりたい地方自治がそもそも職員不足でできなくなってもよいならそれでも構いませんが。
なお、あまり職員に横暴な態度をとっていると、ここ最近ではすぐにハラスメントとして報道され、不信任決議案からの辞職→選挙みたいなパターンが多くみられていますので注意してください。
住民目線の行政運営も大事ではありますが、あなたは民間企業でいうと社長です。社長が内部の人間を大事にせずどうやって目的を達成するのでしょうか。
これからの時代は、改革を推し進めることが必須となる中、自ら業務改革を推進している変態職員は本当に大事にしてください。そういった職員、民間企業は狙っています。特に若手でこういうことをやりたいと言っている職員がいるのならば、その障壁となっていることを率先して取り除いてあげてください。もし邪魔しているのが職員であれば、強い権限で指示をするべきです。
なんか脱皮できない蛇は死ぬらしいっすよ。
さいごに
長文を読んでいただきありがとうございます。
ここ最近のニュースや全国自治体の動向を見ていると、この先こうすべきでは?という案では解決できないほど、詰み状態であります。
民間時代、倒産するかどうかはそこの経理部門が退職しているかどうかを見ればいいと教えられました。当時は赤字が続いており、僕は転職しちゃいましたが、今もなおその会社は存在しています。
自治体でいいますと財政部門でしょうか。弊社ではまだ財政部門が辞める気配はありませんが、全国を見ていると、財政部門に限らず多くの職員が退職しています。僕にはこれが自然退職に見えないんですよね。終わりの始まりというか。
僕は、今の所属の業務自体は嫌いじゃありません。問題・課題が山積みで、変えていかなきゃなーと毎日ネタが尽きません。一方、投資的経費をすべて削られ、将来的な見通しも悪い中、「ここにいても成長はないな」と感じるようになりました。
ただまあなんやかんや言っても、行政が潰れることはないとは思っています。どんな形になっているかは分かりませんが。近いうちに県・国の職員がべったり地方窓口で事務を行う未来があるかもw



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