福祉施設従事者らによる障害者虐待
和歌山県は、2024年度に福祉施設従事者から虐待を受けた障害者は38人だったと発表した。過去最多だった22年度の15人の2倍以上となった。相談と通報の件数は46件で、こちらも過去最多を更新した。全国的に虐待防止への意識が高まり、相談や通報が増えているという。
調査は、障害者虐待防止法が施行された12年度からしている。相談・通報件数のこれまでの過去最多は23年度の35件だった。
暴力などの身体的虐待は7件、悪口を言ったり侮辱したりといった心理的虐待は6件、放棄・放置は3件、性的虐待は2件。経済的虐待はなかった。虐待を受けた人の障害種別(重複あり)は知的障害26人、身体障害17人、精神障害3人など。虐待をしたのは生活支援員が12人で最も多く、管理者やサービス管理責任者、職業指導員、居宅介護従業者、保育士もいた。
24年は上富田町の施設で利用者の目や口を養生テープでふさいだり、和歌山市の施設で車いすから引きずり下ろしてけがをさせたりする重大な虐待事案が発生。県はこの2施設に対して法に基づく改善勧告・命令をした。別の10施設・事業所にも改善計画の提出を求めた。
県は毎年、施設従事者や行政職員ら向けに研修をしているが、重大事案を受け、25年度に施設管理者を対象にした研修会も実施した。今後も虐待防止に向けた取り組みを進めていくとしている。
一方、家族ら養護者から虐待を受けたのは21人(前年度比13人減)、相談・通報件数は43件(11件減)だった。
虐待の種別(重複あり)は身体的虐待が17件、経済的虐待が3件、放棄・放置が2件、心理的虐待が1件で、性的虐待はなかった。虐待を受けた人の障害の種別(重複あり)は発達障害11人、知的障害6人、身体障害3人、精神障害2人だった。
虐待をした人(重複あり)は兄弟姉妹が9人、母と夫が4人ずつ、父が3人などだった。