2026.04.21

アパレルEC2社、物流会社「フレンズ」を共同設立 岐阜県の旧校舎を物流拠点に活用、EC事業者のノウハウ活用

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岐阜県海津市長 横川真澄(左)、もりのがっこう兼フレンズロジ代表の後藤麻美氏(中央) Tshirt.stの代表であり、フレンズ取締役の後藤鉄兵氏(右)

フレンズは4月17日、岐阜・海津市内の、閉校した小学校舎を拠点とした、EC事業者向け物流代行拠サービス「フレンズロジ」の提供を開始した。同社は、アパレルEC2社が共同で設立した。EC事業者ならではの視点で、企業のフルフィルメントを支援する。

2028年には、年間出荷件数20万件、雇用者数30人を目標としている。


”下請け物流”ではない強み


大人の女性向けD2Cアパレルブランドを運営する、もりのがっこうとTシャツのECサイトを運営するTshirt.stの2社で、フレンズを設立した。両社は、どちらも20年以上、EC事業を運営している。


▲もりのがっこう兼フレンズロジ代表の後藤麻美氏

Tshirt.stの代表であり、フレンズ取締役の後藤鉄兵氏は、「フレンズロジ」の特徴として、①EC事業者目線の物流運営②コストパフォーマンス③岐阜県という立地の優位性――の3点を挙げた。

「例えばアパレル商品のシワへの対応など、『ひと手間かけて品質を高める』といった相談は、同じEC事業者という立場だからこそできる。EC事業者と下請け物流の、従来の関係性では難しい」(後藤鉄平氏)と話した。


▲Tshirt.stの代表であり、フレンズ取締役の後藤鉄兵氏

さらに自社開発のWMS(倉庫管理システム)を活用し、在庫状況をリアルタイムで共有できるのも強みだという。

「特に、商品の需要予測機能は評価が高い。滞留在庫や売れ筋商品の動向は、通常の下請け会社では、たとえ把握していても企業へ踏み込んだ提案がしにくいもの。在庫は企業のキャッシュフローに直結するため、この情報が不透明になる現状は非常に残念」(同)とした。


▲自社開発のWMSで在庫を正確に管理・出荷する


旧校舎活用でコスト減


コストの削減については、旧校舎を活用して拠点費用を抑えるだけではなく、既存の冷暖房設備やレベーター、Wi-Fi環境などを有効活用し、従業員の労働環境や生産性向上に寄与するとしている。


▲備え付けのロッカーも活用

さらに、Tshirt.stが持つ年間30万件超の出荷実績を背景に、配送パートナーとの間で競争力のある運賃体系を構築している点も強みだ。今後は「フレンズロジ」を利用する企業にも、このスケールメリットを活かした配送コストを還元していきたいとしている。


▲教室の廊下側の壁が全面的に開くので在庫の出し入れに適している

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デジタルビジネス支援のDGビジネステクノロジー(DGBT)は4月23日、国内EC売上高上位100社を対象とした「サイト内検索調査2026」の結果を公表した。高精度な検索エンジンの普及により「表記ゆれ」への対応は進んだものの、同義語対応や検索結果ゼロ件時の誘導に課題を抱える企業が多く、依然として「運用の壁」が立ちはだかっている実態が浮き彫りとなった。

調査結果によると、ひらがなやカタカナ、全角・半角などの入力ミスを吸収する「表記ゆれ対応」は、2023年の33%から78%へと大幅に向上した。一方で、「スマホ」と「スマートフォン」など、意味が同じで言葉が異なる「同義語」への対応率は32%にとどまった。

同社は、同義語対応には手動による継続的な辞書登録が必要であり、商品入れ替えやトレンドの変化に運用の手間が追いついていないことが要因だと分析している。

検索結果が0件だった際の対応についても、課題が顕在化した。全体の50%にあたるサイトが、キーワード候補の提示やレコメンドを行わず、「検索結果:0件」と表示するのみであった。購入意欲の高いユーザーに対し、次の行動を促す「接客」を放棄している状態であり、離脱や機会損失に直結していると指摘した。

今後の展望として、DGBTはAIや大規模言語モデル(LLM)の活用が「運用の壁」を突破する鍵になると予測する。AIがユーザーの検索意図を推論することで、手動の辞書登録に頼らない柔軟な検索体験が可能になる。

同社は「検索は単なる抽出機能ではなく、顧客を導く接客機能である」とし、最新技術を用いた運用の効率化と検索体験の向上が、ECサイトの競争力を左右すると結論づけた。

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