「学校側の言い分ばかり」…いじめ重大事態の調査報告書に、被害者家族は教育行政への不信を強めた

2026年4月25日 06時00分 会員限定記事
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 東京都杉並区立小学校の6年生の悠真さん(仮名)が2年生春に受けたいじめについて、区教育委員会は3月末、法に基づく「重大事態」の調査報告書をまとめた。発生から4年。学校の対応が後手に回って調査が長引き、悠真さんは不登校のまま最上級生になった。家族は「報告書は裏付けなく学校の言い分を記載している」として、区教委側の対応に不信感を抱いている。(佐藤航)

◆変えられた情報共有の「範囲」

いじめの発生から4年を経てようやく示された調査報告書。校長が「今回のことは学校内で共有する」と発言したとされているが、被害児童の母によると実際の発言は異なるという

 「校長Aは、『今回のことは学校内で共有する(後略)』と対象児童母に確認した」
 これは、2022年5月に悠真さんが同級生6人から暴行を受けた翌日、当時の校長が悠真さんの母に伝えたとされる内容を記した報告書の一文だ。
 だが、実際には校長はいじめ発生当初、副校長や一部教員だけに問題を伝え、他の教職員には知らせていなかったことが分かっている。報告書の言う「学校内で共有」とは共有の範囲が大きく異なる。
 また、母が記録した当時の会話によれば、校長は「学校で対応します。○○先生と共有してもいいですか」としか言っておらず、1人だけの共有となれは範囲はごく狭い。
 「報告書には、このように事実と異なる校長の説明を漫然と載せている箇所がいくつもある」と母は言う。校長に対して被害を具体的に訴えた父母の発言は、抽象的な内容に置き換えられ、緊急性が読み取りにくくなっていた。

◆子どもたちの記憶も薄れ、事実認定に遅れ

 いじめ防...

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