分数の計算は、大人になってから自分でする機会が少ないのではないでしょうか?
「計算の仕組みをすっかり忘れてしまった」という人は、一度今回の問題にチャレンジしてみてください。
計算方法を思い出すきっかけになるはずです。
問題
次の計算をしなさい。
99÷(33/40)
解答
正解は、「120」です。
分数の入った計算なのに、答えは整数になるのですね。
どうしてこの答えが出てくるのかは、次の「ポイント」を見ると分かります。
整数÷分数の計算方法の復習に加え、どうしてその計算方法が成り立つのかも解説しています。ぜひ、ご覧ください。
ポイント
この問題のポイントは「割る数の分子と分母を逆にして掛ける」です。
具体的には次のようにします。
99÷(33/40)
=99×(40/33)←割る数の分子と分母を逆にして掛ける
なお、99は整数ですが、99/1と分母1の分数に変形できます。すると、分数の掛け算ルールが使えるようになります。
分数の掛け算では、分子どうし、分母どうしを掛け合わせます。
99×(40/33)
=(99/1)×(40/33)←99を分数にする
=(99×40)/(1×33)←分子どうし、分母どうしを掛け合わせる
ここで、99×40の計算をするのは少し面倒です。そこで「掛け算の前に約分する」という手法を使いましょう。
約分とは、分子と分母を同じ数で割って、分数をより簡単な数で表すことです。分数は分子と分母を同じ数で割っても数の大きさは変わりません。よって、約分をした後の分数と、元の分数はイコール関係になります。
掛け算前に約分をしておくと数が小さくなるので、その後の掛け算が簡単になりますよ。
(99×40)/(1×33)
=(3×40)/(1×1)←分子と分母を33で割って約分した(下記画像参照)
=120
これで計算は終わりです。
なお、整数を分数にするステップを省いて「a×(b/c)=(a×b)/c」のように整数を分数の分子にいきなり掛ける方法で計算することもできます。
【おまけ】割る数の分子と分母を逆にして掛けるのはなぜ?
最後に、割る数の分子と分母を逆にして掛ける「分数の割り算の仕組み」が成り立つ理由についても考えてみましょう。
まずは、割り算の基本に戻って「6÷2」という式の意味を考えてみてください。これは「6個のクッキーを2個ずつ分けたとき何人に配れるか」を求める式です。答えは3人ですね。
では、割る数を分数にした「1÷(1/2)」という式はどうでしょうか。同じく「1個のクッキーを1/2個ずつ分けたとき何人に配れるか」を求める式だと考えると…。1個のクッキーを半分の1/2にするのですから、2人に配れますね。
これは、1÷(1/2)=1×(2/1)=1×2という計算をしていることになります。
÷(1/2)が×(2/1)に変わっているので、「割る数の分子と分母を逆にして掛ける」分数の割り算ルールが成り立っていることが分かりますね。
まとめ
今回の問題では、整数÷分数の計算問題にチャレンジしました。
整数÷分数は、整数を分数にすると、分数の割り算の「割る数の分子と分母を逆にして掛ける」というルールに沿って計算できます。
「分数の割り算のルールを忘れがちになってしまう」「どうして分子と分母を逆にして掛けるのか分からない」という人は、いったん1÷(1/2)のような簡単な分数の割り算を思い浮かべてみてください。
この式を「1個のクッキーを1/2個ずつ分けたとき何人に配れるか」という意味だと解釈すると、分数の割り算の計算の仕組みが見えてくるはずです。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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