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豊饒なる東証スタンダード市場??

A:4月24日の日経に、豊饒なる東証スタンダード市場をあまり締め付けるなという趣旨の記事がありました。「投資家目線で考えると、スタンダード市場は「宝の山」だ」とのことで驚きました。

-大機小機 豊饒なる東証スタンダード
東京証券取引所が2022年4月に1部、2部、ジャスダック、マザーズの4市場を、プライム、スタンダード、グロースの3市場に再編してから丸4年が経過した。

当初は東証1部の大半がプライムに自動的に横滑りした市場再編に魂を入れたのが、23年3月に東証が要請した「株価と資本コストを意識した経営」だ。プライム中心に企業が自らを改革し、資本効率と株価を上げる強い動機となったのは周知の通りだ。

当時の日経平均株価は2万8000円。ここが、日経平均が一時6万円の大台を超えるまで上昇する歴史的な上げ相場の起点となった。

次の改革対象としてスタンダード市場に関心が向かうのは自然な流れだ。「スタンダード企業にも改革意識を持たせて、質の向上をはかるべきだ」といった市場関係者の声を聞くことも増えてきた。

ところが、東証全上場企業(約3700社)の株価騰落率をランキングすると、違った風景がみえてくる。4年前の市場再編からの株価上昇率上位10社のうち、半数の5社をスタンダード企業が占め、プライム企業は3社、グロース企業は2社にとどまる。

1位のプライム上場のフジクラは株価が59倍と群を抜くが、2位に顔を出すスタンダード上場の船舶エンジン大手、ジャパンエンジンコーポレーションも株価は4年間で実に39倍になった。

ほかにもスタンダード市場の魅力的な中堅企業が、並み居るプライムのグローバル企業を大きく超える株価上昇を演じている。光通信部品の精工技研(6位、19倍)は人工知能(AI)向けデータセンターの建設増加を背景に急成長し、ラーメン店チェーンの丸千代山岡家(10位、13倍)は郊外ロードサイド店を中心に顧客数を伸ばしている。

投資家目線で考えると、スタンダード市場は「宝の山」だ。玉石混交だけに、多種多様な企業群の中から他の投資家がまだ気づいていないキラリと光る割安企業を見つけるチャンスが、プライムよりも多く残されているからだ。

そんな豊饒(ほうじょう)なるスタンダード市場を、情報開示義務の強化などであまり締めつけないほうがいい。日本を代表する優良企業が集まるプライム市場と全く異なるコンセプトを掲げる市場が併存したほうが、日本株全体の魅力は高まる。

2026年4月24日付の日本経済新聞

B:約1,580社もある東証スタンダード上場企業の実態を理解しての言説なのだろうか。東証には時価総額が僅少で流動性が乏しい企業が多すぎる。東証スタンダード上場企業の大多数は特にひどい。それなのに、少しの例外をもって、東証スタンダード市場を美化しているように感じられる。我々としては、本日の下記の記事に賛同、共感するところ。

-エコノミスト360°視点 海外投資家が日本に求めるもの イェスパー・コール マネックスグループ グローバル・アンバサダー
日本は金融の世界で大きな矛盾を抱えている。巨額の貯蓄を有し、世界有数の債権国であり続けているが、貯蓄は日本市場には投資されない。結果、海外投資家が日本の株式市場や債券市場を左右する勢力となっている。エネルギーや食料と同じく、市場も海外に依存しているのだ。

元日以降、海外投資家は日本株を約4兆円購入した。しかし、その理由である市場および企業経営の改革は、まもなく海外資本をひきつける力を失うだろう。誤解なきよう。それが悪い取り組みだからではなく日本が「普通」の国になってしまうからだ。

企業統治などの面において日本が世界のベストプラクティスに追いつくことに対する反応は、「やあ、日本が変化している。ならば買わないと」から、「次は、将来の成長のために何をするのだろう」へと変わるはずだ。

海外投資家に「日本株への投資を増やすために何が必要か」を聞いてみた。圧倒的な答えが、高市早苗政権は過度に細分化された日本の産業構造の再編を加速させ、いわゆるゾンビ企業への支援を打ち切り、「ナショナルチャンピオン」の創出を加速させなければならない――だった。

理由は2つある。追求すべきは規模の経済と経営の集中だからだ。

規模の経済は単純明快だ。中国によってもたらされた新しいグローバルな競争環境下において、自動車メーカー大手7社、また4000社もの上場企業が必要だろうか。この競争のもとでは「ジャパン・インク」には規模が必須であり、強いチャンピオン企業がなくてはならない。

経営の集中はデータが語ってくれる。日本の上場企業のうち、単一の産業・事業分野から収益を得ているのは3社に1社(37%)に過ぎない。米国は68%、欧州は65%、中国を除くアジアでさえ55%である。日本企業は依然としてコングロマリット(複合経営)が支配的であるのに対し、米国企業は中核競争力に焦点を当てた「ベスト・イン・クラス」である。

事業の細分化は企業に多大なコストを負わせ、利益率、収益性、企業価値を押し下げる。ピュアプレー(単一の中核事業のみに従事する企業)は株価純資産倍率(PBR)が3倍以上、自己資本利益率(ROE)12%以上、営業利益率が22%であるのに対し、2つ以上のセクターにまたがる企業はPBRが1.2倍、ROEが6%、営業利益率が7%である。

規模と集中に焦点を当てた経済戦略を加速させるには、経営者主導による戦略的なM&A(合併・買収)、またスピンアウトに対する優遇税制が効果的だろう。一方、プライベートエクイティ(PE=未公開株)利用などテクニカルな買収は産業構造の強化に寄与しないため、優遇措置は不要である。

効率的で強い産業構造を生み出せば、日本の優れたエンジニアリングの伝統を守りつつ、国際競争力を強化できる。高市氏は師の安倍晋三氏を超える首相の一人と評価されるかもしれない。海外投資家が望んでいるこれらの政策を実行すれば、であるが。

2026年4月24日付の日本経済新聞

A:時価総額が3,000億円未満の大多数の企業は、機関投資家向けのIR活動を行ってもあまり意味はありません。そして、3,750社(東証プライム・スタンダード・グロース市場の上場企業数)のほとんどすべてが3,000億円未満です。東証スタンダード市場は玉石混交ではなくほぼすべてが石ころです。

B:日本企業の株主構成を横断的に見たことがないと、冒頭の日経記事のような頓珍漢な言説が生まれるのかもしれない。

A:本来、市場には、玉だけを並べるべきです。

B:八百屋でイメージすれば、ほとんどの青果物が萎びて、腐っているのに、「フレッシュなものもある」と主張しているようなもの。


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