備忘録:自殺未遂した話
だんだんと風が熱気を帯びてくる季節。
ちょうど一年前、自殺未遂をしてたなーとふと思い出したため、備忘録として書き起こしておきます。
高校に入学し、寮生活を初めて一年が経った6月か7月、それくらいの季節。
単刀直入に言えば、無性に死にたくなった。前々からそう思ってはいたけれど、その時は強く思っていた。
首吊りをした。棚にベルトを引っかけて、ベルトの輪に首を通した。だけど、高さが足りなくて上手くいかなかった。
だから、薬に手を出した。
私は軽い起立性調節障害があり、それのための薬(メトリジン)を処方されていた。この薬は、端的に言えば血圧をあげる薬。これを飲めば、と気が狂った私は思い、薬を開封した。
40錠ほどだった。ベッドの上に盛られた白い錠剤。それを一気に口に入れ、噛み潰し、水で流し込む。
死ぬか、死なないか。どちらか。そう思いながら飲み込んだ。
死にたいとは思っていたが、心の奥底では死にたくないという感情があったのだと思う。持っている薬すべてを飲み込んだわけではないから。
救われたかったのだと思う。行為の理由は純粋な希死念慮ではなく、誰かから愛されたかっただけなのかもしれない。
薬を飲み込んでから、やるせない感情が心を支配した。最期に友人の顔でも見とこうと、友人の部屋に行った。
何を会話したのかは覚えてないが、私の異常さに気付いた友人に「何をしたのか」と問われたことは覚えている。そのときは正直に話した。薬を飲んだ、と。
しばらくしてから。私の部屋に、同部屋の後輩とその友人、そして私がいた。(私が住む寮は二人一部屋)
だんだんと寒気と手の震えが止まらなくなった。空気が冷たいわけではないが、なぜか寒い。寒すぎる。そして呂律も回らなくなってしまった。身体の使い方が下手になったかのように、わたしはベッドの上に倒れ込むしかなかった。
そのうち、お手洗いに行きたくなり、同部屋の後輩と友人の二人に介抱されながら向かった。足はうまく動かない。視界もぐわんぐわんとしていた。なんとかお手洗いに、という前に、私は倒れ込んだ。
そのまま、動けなくなった。
突然身体がピクリとも動かせなくなっていた。意識はあるのにもかかわらず、まるで金縛りかのように。起き上がろうとしても無駄で、それをやめさせようと眠気が襲った。
硬直する身体と、眠くなる意識。
さすがに危険だと感じた友人は、学校の先生へと連絡した。
数十分も経てば、学校の先生が呼んだ救急隊の人が着いたようだった。身体と意識が乖離した私は音を聞くしかなかった。
心拍数が低く、体温が38℃ほどで、少しうなずくことしかできない、私。すぐさま救急車で運ばれた。
病院につき、気が付けば白い部屋だった。薬を飲んだときは昼だったのに、もう時計は夜を指していた。
生理食塩水?らしきパックとチューブで繋がれた腕。心拍数を計測する機械のパッドが貼られた身体。心拍数のモニターは38と40を行ったり来たりし、40を下回ればアラームが鳴り響く。気色悪いほどにうるさかった。
父親と、学校の先生と、病院の先生が居た。
いろいろ受け答えしただろうが、その内容は覚えていない。
私の容態がそこまで悪くない、そして入院代が高かったため、私は実家に帰省することにした。
大雨の、夜の、帰り道。車の中は雨の音しかしなかった。
と、このようなことがあった。
なんとか退学することなく、今もその学校に居る。
助けてくれた多くの人に感謝しながら、私は生き続けなければいけないと思う。
2025/06/03 AmeAgari_風斗


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