千葉刑務所拘置区における書籍の直接購入に関する人権救済申立事件(勧告)
千葉刑務所宛て勧告
2026年3月17日
- 千葉刑務所拘置区における書籍の直接購入に関する人権救済申立事件(勧告) (PDFファイル;440KB)
申立人は、2021年7月27日から2023年1月25日までの期間、千葉刑務所拘置区に勾留されていたところ、同期間中に書籍の自弁購入を願い出たが、千葉刑務所が指定した書籍販売業者(以下「指定業者」という。)には取扱いがなかったため、不入荷の通知を受けた。そこで、申立人は、出版元への直接購入のための信書発信の許可を複数回申し立てたが、千葉刑務所は、指定業者において取扱いがあるという理由で不許可にした1件を除き、「申立人が直接購入を希望する書籍でなければ申立人の社会復帰後の大学受験に向けた準備という目的が達成できない理由の疎明が不十分であり、当該書籍が被収容者の釈放後の社会生活に必要と認められるものかどうか判断できない」という理由で、いずれも不許可とした(以下「本件各不許可処分」という。)。なお、いずれの書籍も刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律第70条により閲覧不許可処分が認められるような書籍ではない。
本件各不許可処分は、千葉刑務所の裁量権を逸脱した処分であり、申立人の書籍閲覧の自由(憲法第13条、同第19条、同第21条第1項)を侵害するものである。
よって、書籍の直接購入のための信書発信申出の取扱いに関する現在の運用を改め、同所に収容中の未決拘禁者が、指定業者に取扱いのない書籍について、出版元業者に直接購入を依頼するための手紙の発信を願い出た際には、当該書籍の内容や購入目的を理由として、当該発信を不許可としないよう千葉刑務所に対して勧告した事例。