子の連れ去り問題は、裁判所が返還を認めないという実体的な問題もあるが、「3点セットなんてやっても無駄」「この奪い合い紛争で男は勝てない」という思い込みが当事者の間でも弁護士の間でも広まり過ぎていて、大半の人が、土俵に上がるまでもなく諦めてしまう点も大きい。
キラキラ
企業法務弁ぼくは家事事件などほぼやらないが、それでも、20件に3〜4件くらいは返還が認められるような気がする。ただ、返還が認められた人も、公の無料相談では全員が「無理」「諦めなさい」「男は不利だから」「子どもは◯んだと思いなさい」みたいなことを言われているのだ。この時点で諦めてしまう人が多数いるはずであるし、諦めれば親子断絶である。
この度施行された離婚後共同親権制度と「親の責務」規定には、急迫の事情なき連れ去り別居に対するペナルティは直接定められておらず、この点で、不十分である。ただ、今や多数の地方自治体のホームページで、連れ去り別居は親権者指定の際に不利な事情として考慮されると記載されているので、今後は「子の監護者指定・引き渡し審判・審判前の保全処分」を申立て前に諦めてしまう人は減るだろう。