茨城県は22日、外国人不法就労の防止に向けて導入する通報報奨金制度について、5月11日午前9時から通報を受け付けると発表した。悪意のある情報提供を排除するため、通報者に顔写真付き本人確認書類の提示を求めるなどの制度設計も明らかにした。報奨金については、県警による摘発につながった場合に1件当たり1万円を支払う方向で調整をしている。
通報は、県のホームページからアクセスできる「不法就労情報提供システム」で受け付ける。
通報者は、自身の氏名、住所、電話番号、性別を記し、運転免許証やパスポートといった顔写真付き書類の画像を添付した上で、外国人を不法就労させている事業者の名称や事業所所在地、不法就労の場所、具体的な状況などを届け出る。画像、雇用者名簿といった客観性が高い資料の提出も可能な限り求める。
制度を巡り市民団体などから「差別や偏見を助長する」といった批判が寄せられていることを踏まえ、県は通報者向けのガイドラインの策定も進めている。
県が公表したガイドラインの概要によると、「見た目」や「国籍」のみを理由とした通報、ごみ出しのルール違反や生活騒音に関わる情報などは受け付けないと明示する。通報対象について、外国人個人ではなく事業者やブローカーであることを強調し、通報の前に誤解や偏見に基づく情報ではないかを改めて確認することも求める。
県労働政策課の担当者は「制度の目的は、適切に働く外国籍の人を守り秩序ある共生社会を築く一方で、違法行為である不法就労には断固として対応することだ。外国人個人への差別や偏見につながらないよう、丁寧な周知を図っていきたい」としている。(森山昌秀)