小学校時代、携帯ゲーム「バーコードバトラー」が流行っていた。
バーコード読み取り型の対戦ゲームとして、現実世界の商品がゲームのキャラになるという革新性を持っており、身近な商品のバーコードからレアな強キャラを探す楽しさがあった。
スーパーで未購入の商品からバーコードだけを切り取る事件があった程である。
タイトルに記載のファミコンソフトも、そんなバーコードを使ったゲームである。
仲の良かった友人が持っていたので、毎日のようにそいつの家に入り浸っては色々な商品から持ち寄ったバーコードを片っ端からスキャンしてはキャラの能力チェックに明け暮れていた時期があった。
今にして思えば何をやっていたんだと思うが、当時はバーコードを読み込ませるだけで楽しかった。
というわけでスキャンの思い出が大半ではあるが、そもそもどんなゲームだったかを思い出しながらレビューしてみたい。
ゲームの概要
バーコード読み取り型の2D対戦格闘ゲームという珍しいジャンルで、1992年にバンダイから発売された。
データックという特殊なハード(バーコードリーダー付き拡張カートリッジ)をファミコンにセットするというユニークな作りで、バーコード+ドラゴンボールZの強力IPという、当時の子ども心を強烈に刺激したソフトだった。
ゲームには、いくつかバーコードの載ったカードも付属されている。
ゲーム内容
このゲームの最大の特徴は、やはりバーコードを読み取ってキャラクターカードを登録し、そのキャラで戦うという点に尽きる。
主要な登場キャラ(悟空・ベジータ・ピッコロなど)は付属のバーコードカードでも登録可能だが、せっかくなら自分で用意したバーコードでキャラを登録したい。
というか、このゲームを持っていて付属のバーコードカードのみを使った奴は皆無ではなかろうか。
各キャラのステータスは、以下の通り。
- HP(体力)
- BP(攻撃力)
- DP(守備力)
- 必殺技(Lv 1-4のいずれか)
敵の攻撃を受けるとHP、DPが減少し、HPがゼロになると負けとなる。
いずれもMax値は99990。BP/DP最低30000、HPはそれ以上欲しいところ。
詳細は後述するが、各キャラともキャラ毎に設定された4種類の必殺技のうちいずれか1つを持っており、対戦時はこれを駆使するのがポイントとなる。
ただバーコードによっては必殺技を持っていない場合もあり、せっかく他のパラメータが高かったのに勿体ない…というパターンも。
ゲームモード
モードは大きく以下の2つ。キャラ収集が始まると、ひたすらカリン様の部屋に入り浸ることになる。
- 天下一武道会:トーナメント形式でCPUや他プレイヤーと対戦
- カリン様の部屋:バーコードをスキャンしてキャラ・アイテムを解析
戦闘自体はタイマン式の格闘だが、操作性や演出はシンプルで、ファミコンとしては頑張っているものの、スーファミ期に片足突っ込んだ1992年にはやや古さも否めない。
登場キャラ
ラディッツ編からセル編までに登場するキャラが登場する。
悟空をはじめとするメインキャラのほか、サイバイマンやザーボン、19号といったサブキャラも参戦。
悟空たちは超サイヤ人バージョン、フリーザとセルは形態毎にカードが分かれているのが面白い。
ピッコロも神様と同化したバージョンまであり、なかなか芸が細かい。
そしてどうもキャラ毎の出現確率は異なるようで、当時はピッコロがよく出たが、最終形態フリーザが殆ど出ず、完全体セルに至っては全く出てこなかった。
因みに筆者の手持ちでは、超サイヤ人悟飯が一番強いキャラだった。原作通りである。
必殺技
各キャラとも必殺技を出すことができるが、BPを消費する必要がある(BPが5000以下になると使用不可)。
画面上に出せる必殺技は1つのみなので、相手が発動中に自分が繰り出すことはできない。
必殺技の種類を、以下のように表にまとめてみた。
| 大分類 | 小分類 | 説明 |
|---|---|---|
| 遠距離攻撃 | エネルギー弾系 | エネルギー弾を直線上に飛ばす、最もオーソドックスな必殺技。「かめはめ波」「ギャリック砲」などが該当。 |
| 連続エネルギー弾系 | エネルギー弾を3発連続で飛ばす。「連続魔光砲」「連続エネルギー波」など。 | |
| 繰気弾 | 十字キーで操作可能な丸い玉を撃つ、ヤムチャ専用技。操作は難しいが、うまくやれば多段ヒットも可能で、熟練者が使うととても強力。 | |
| 近距離攻撃 | 刀 | トランクスが刀で敵に斬りつける。必殺技としては地味。 |
| 界王拳 | 悟空がオーラを纏い、敵に向かって体当たりする。近接攻撃ながら刀より当てやすく、使い勝手が良い。 | |
| その他特殊技 | 太陽拳 | 相手は目がくらんで攻撃と防御ができなくなるが、移動は可能。クリリン、天津飯と、何気にセルが使用可能。 |
| 超能力 | 相手の動きを止めるという太陽拳の上位互換技で、止めている間に相手をボコボコにできる。使い手はチャオズのみ。なお、チャオズは体が小さく当たり判定も小さいので、原作とは異なり強キャラ。 | |
| ボディチェンジ | ギニューの専用技。エネルギー弾に当たるとキャラが入れ替わる。これを使うなら、ギニューは弱い方が良い。 | |
| 自爆 | 決まれば相打ちで敵を一撃で倒せる、サイバイマンの技。原作と異なり、チャオズは使わない。 | |
| バリア | 敵の攻撃を無効化する。ただ、バリアを張っている間は敵にも攻撃できなかったような、よく分からない技。 | |
| エネルギー吸収 | 相手のHPを吸いとって自分のものにしてしまう。が、近接しないと当たらず、燃費もいまいちだったような。 |
他にも天津飯の「四身の拳」もあったが、どんな技だったか忘れてしまった。
超能力が断トツで強かった記憶だが、界王拳も使いやすく、繰気弾もロマンがあって好みだった。
これらを覚えているキャラが良さげなのパラメータで出てくると、テンションが上がったものである。
スキャンの難易度が高い
これはデータックというハード自体の問題だと思うが、バーコード読み込みエラーがしょっちゅう起こる。
自分で探したバーコードはおろか、付属品のバーコードすら読み込みエラーを吐くこともしばしば。
レアキャラを探すためにスキャンを繰り返す中、何度エラーの「ブーー!」という音を聞いたか分からない。
ヤフオクやメルカリなどでデータックの中古が出回っているようだが、動作が保証されているものを購入するのは結構難しいのではないだろうか?
スーパーのバーコードスキャナーの精度を見習って欲しかったものである。
レアな強キャラを探す楽しさ
色々と書いたが、結局のところこのゲームの醍醐味はこの点に尽きると思う。
バーコードという、小学生でも手に入れやすい身近なものからキャラを生成するというアイデアは画期的だった。
その辺の小学生が、強いバーコードを発掘することで一躍クラスのヒーローになれる可能性を秘めているのである。
自宅の色んな箱やパッケージにバーコードの切り抜かれた穴ができて困った家庭は多かったかと思う。
またバーコードバトラーでは強かった商品(きのこの山など)が、ドラゴンボールZではどうか?という検証ができるのも面白かった。
また小学生なりに頭を捻り、バーコードを印刷したり切り貼りして自作する工夫を凝らすのも楽しかった。
上述の通り、普通のバーコードですら読み取りエラーは頻発したので、いざ自作のバーコードが読み取られたときは、キャラのステータスよりも「自作したバーコードの読み取りに成功した」こと自体に感動したものだった。
今ではコード解析もされてしまっているが、新たに仕入れたバーコードを友人の家に持っていくときのワクワク感は今でも忘れられない思い出となっている。