〈薬について考えた〉③
東京都内で7店舗の零売(れいばい)薬局を展開するオオギ薬局グループの扇柳創輔(おおぎやなぎ・そうすけ)代表は2021年12月13日、東京・霞ケ関の厚生労働省の会議室で厚労省の担当官らと向かい合っていた。(飯田孝幸)
「零売薬局」って?
医療用医薬品は「処方せん医薬品」と「処方せん医薬品以外の医療用医薬品」に分けられ、後者を処方せんなしに販売する専門の薬局。零売は法律上規制されていないが、厚生労働省は通知で「原則、処方せんが必要」としている。処方せんなしに販売する場合は保険適用外となるため、販売する価格は薬局が自由に決めることができる。
◆「零売は有害なのでしょうか」
厚労省はオオギ薬局のウェブサイトにある「処方せんがなくても薬が買える」という表現などを問題視していた。
「多くの人にこういう選択肢があると知ってもらいたい」と話す扇柳氏に、担当官は「それはどうでしょうね」と答えた。
東京地裁では零売薬局の是非を争う訴訟が続いている。扇柳氏は原告ではない。だが、陳述書を提出し、こう訴えている。
「処方せんをもらうために病院で何時間も診察を待つ人たちにとって零売は有害なのでしょうか。『処方せんがなくても病院の薬が買えます』と公言することはいけないことなのでしょうか」
記者が追った「グレーゾーン」
零売訴訟の原告である長澤育弘氏は取材時に「どうして零売って世間で知られてないと思います?」と記者に問いかけて続けた。
「それは...
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