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OLDIES GOODIES #52_「髪結の亭主」〜「ビーイング特集」

ミュージックフリークマガジンいち押しラジオ番組♪♪♪ フォークシンガー・ばんばひろふみ氏と、音楽プロデューサー・長戸大幸氏が圧倒的な音楽知識と豊富な経験で、1950~70年代の洋楽を中心に多くのアーティストがカバーする大ヒット曲やここでしか聴けない激レア音源等を紹介してくれる「OLDIES GOODIES」をご紹介!

ばんばん&大幸の「オールディーズ ・グッディーズ」第52回(2021.9.25放送回)は、ZARD 坂井泉水が一番好きだったという映画「髪結の亭主」からスタートし、長戸大幸がプロデュースを手掛けた「ビーイング特集」へ。
オンエアでは坂井泉水が「B.B.クイーンズ・シスターズ」のオーディション時に歌った貴重なDEMOテープを流したり、「ビーイング」社名の由来について解説する場面も。さらにビーイング創設期のBOØWY、TUBEなどの話題から、中盤から後半にかけてはあの名曲!あのヒット曲!の知られざる制作秘話を惜しげもなく公開。プロデュースを手がけた張本人にしか語ることのできない裏話に、ばんばんさんも驚きの連続の一時間となりました。

Opening Music:10番街の殺人 / The Ventures

ばんばん)さっ、始まりました「オールディーズ・グッディーズ」、ばんばひろふみです。

大幸)長戸大幸です。今日はね、ZARDが一番好きだった映画から入りたいんですけど。

ばんばん)はい。

大幸)彼女が一番好きだったのは「髪結いの亭主」という、ルコント監督の映画なんです。これ、女性がですね、彼のことが好きで、え~元々は彼の方から来たんでしょうけど、

ばんばん)うん。

大幸)で、女性がこう〜、彼が少し冷めた顔をする時があるんですよね。冷めてきた、と。その一瞬の冷めてきた感じの日に死ぬんですよ。川に飛び込んで。

ばんばん)へぇ~!

大幸)びっくりしますよ。

ばんばん)すごい内容じゃないですか。

大幸)そうそうそう。女性にはそういう所があるのかなと。やっぱりこの幸せのまま死にたいみたいな。

ばんばん)ほぉー。

大幸)ちょっと寂しい顔をしていたところが耐えられないから死ぬみたいに飛び出して行って。雨の中。

ばんばん)死んじゃう?

大幸)川に飛び込んで、死ぬんですよ。家の近くの。

ばんばん)なんか、やるせない、せつない映画ですね。

大幸)そうそうそう。まぁ、坂井はこれを好きだったんで。ここから始めて、今日はちょっと私の会社の件で申し訳ないんですけど。

ばんばん)いえいえいえ。

大幸)「ビーイング」の話をチラチラと。

ばんばん)是非是非。

大幸)まずその~、ZARDが最初にうちに来た時のDEMOテープを何曲か録ったんですけど。その中の一つで、高橋真梨子さんの「for you…」っていう曲がありまして。坂井がこれを大変好きで、まぁこの歌から聴いていただこうと。

ばんばん)わかりました、はい。

TR-1 for you…/ZARD(蒲池幸子【DEMO】)

ばんばん)これは~もうねぇ、高橋真梨子さんの大ヒット曲ですよね。

大幸)はい。ぼくは滅多にオーディションしないんですけども、Mi-Keの時だったんで、まぁ何人か集まってきたんです。

ばんばん)はい。

大幸)ちょうどB.B.クイーンズが売れて、「B.B.クイーンズ・シスターズ」ってことで、いっぺん募集しようということで。一般公募じゃなくて、何人か知り合いのプロダクションに連絡したりしている所のだったんだけど、Mi-Keには宇徳敬子さんっていうのがいて、先に決まってたんで。

ばんばん)は~ん。

大幸)ちょっと、ぶつかるかなって感じがあって。

ばんばん)あ~キャラがね、うんうん。

大幸)それで、坂井さんはやらなかったんですけどね。

ばんばん)なるほど。

大幸)で、後々フジテレビの社長になる亀山千広さんが、「アン・ルイスみたいなのやってよ」ってことになって、それをきっかけに始めたんですけどね。

ばんばん)あ~、なるほどね。

大幸)で、ビーイングっていうと1978年に作ったんですけど、ちょうどその頃に舘ひろしさん。

ばんばん)ほう。

大幸)クールスを解散して、それでソロになって。ちょうどどうしようかっていう時に、まぁ一緒に彼と。当時彼はキングレコードだったんで、キングレコードのディレクターと、漣健児さんっていう作詞家の、あの方と一緒にナッシュビルへ行って。当時、プレスリーがライブやってた、そのプレスリーのバックをやってた連中たちを使ってレコーディングしたんですよ。

ばんばん)ほぉ~、すごいメンバーじゃないですか。

大幸)そう、そう、そう、そう。それでね、びっくりしたのが、ギタリストがいわゆるソリッドで弾いてるんですけど、アンプの音より、ソリッドの音の方がデカイんですよ。

ばんばん)どへぇへぇへぇ(笑)

大幸)というかね、アンプの音が小さいんです。

ばんばん)ほぉ~。

大幸)いわゆる30cm四方くらいのアンプなんですよ。で、小さいアンプで思いっきり弾くんですよ。ピッキングはぺぺぺぺぺ~ンって。

ばんばん)だからギター本体がなるわけですね。

大幸)はい。

ばんばん)それでレコードになったらちゃんとバランスが取れてるんですね?

大幸)はい。まあ、その時の舘ひろしさんのデビュー曲でもある「朝まで踊ろう」を。これ僕曲を書いたので。

ばんばん)これ、変な話、僕の行きつけのすし屋の大将が大好きなんですよ。

大幸)あ、そうですか(笑)

ばんばん)はははっ(笑)

大幸)では、舘ひろしさんの「朝まで踊ろう」。

TR-2 朝まで踊ろう/ 舘ひろし

ばんばん)これ、大幸さん作ったんでしょ?

大幸)はい。

ばんばん)いい曲ですよね。これ、僕好きでしたよ。

大幸)そうですか(笑)。で、あの~ちょうどこの頃、「ポパイ・ザ・セーラーマン」っていう企画ものがちょっと当たって。で~、BOØWYを作る前だったんですけど、群馬県まで、いいボーカルがいるからって会いに行って、それがまあ〜氷室になるんですけど。

ばんばん)はいはい。

大幸)群馬県で二つのバンドが人気を二分してまして。

ばんばん)へぇ~。

大幸)その片っぽの人気が氷室のバンドで、もう一つの人気のグループにいたのが布袋だったんですよ。

ばんばん)ほ〜、すごいじゃないですか(笑)

大幸)それが数年後、まぁ、一緒にやってくんだけど。それがうちの会社初期の頃なんで。

ばんばん)ふ~ん。

大幸)まぁ、BOØWYの当時一番人気があった「NO NEW YORK」って曲を聴いてください。

ばんばん)はい。

TR-3 NO N.Y. (NO NEW YORK) / BOØWY

ばんばん)改めまして今週は、大幸さんが作った会社、「ビーイングの特集」ですが、これまず「ビーイング」ってどういう流れで?

大幸)学生時代に僕ね、「ビー企画室」っていうのを友人と二人で滋賀県の大津で立ち上げて、それを京都でもやってたんですよ。もう一人の僕の仲間がデザイン関係の男で、彼と私とでなんか企画ものをやろうということでやってたんですけど。

ばんばん)へ~、うんうん。

大幸)ところが彼が23か24歳くらいの時に亡くなるんですよ。骨癌で。

ばんばん)あ~本当〜。

大幸)はい。で~まあ、その遺志を継いでやりたいなと思っているところに、ちょうど僕、阿久悠さんの事務所にいたんですよね。作曲家で。その阿久さんの事務所の社長が海老名さんっていうんですけど、その海老名さんに、「もう会社を辞めて自分で会社をやりたい」って言ったら、「お前ちょっと俺らと組んでやれ」っていうことで、阿久さんと海老名さんと私とでまあ、会社を作ることになり、

ばんばん)ふ~ん。

大幸)で、私が大幸っていうんで、当時「ビッグミュージック」って会社をやってたんですよ。で、大幸(Big)の「B」と、海老名さんの「E」をとって、

ばんばん)あ~!

大幸)「B」と「E」が一緒にやるということで、「Being」っていうのを作ったって感じになってるんですけどね。

ばんばん)僕ね、これ最初会社名聞いた時に、当時ね、なんか「ダーイン」とか「イング」って色々イベントを世界中でやる時にそういうのついてたじゃないですか。

大幸)そうですよね。

ばんばん)それで「ビーイング」かなと思ってました。

大幸)あ~はいはい。まぁ、老子でしたっけ? 中国の思想家の、あれを後から英語に訳した時に「ビーイング」よく出てきてましたんでね。

ばんばん)あ〜そうですか。なるほど~。

大幸)で、1983年か4年ぐらいですかね、チェッカーズが出てくるんですよ。「涙のリクエスト」で。

ばんばん)あ~はいはいはい。

大幸)コレを聴いて、じゃあコレっぽいのを作ろうかなと。

ばんばん)チェッカーズは、ビーイングじゃなかったですよね?

大幸)はい。で~たまたま私の知り合いの楽器屋の人が、ミュージシャンやバンドをいっぱい集めてコンテスト形式で、優勝したらデビューみたいなことを。

ばんばん)あ~はい。昔よくありましたよね(笑)

大幸)そうそう。それ詐欺じゃないの? みたいな(笑)。1バンド、5万か10万とって(笑)。で、そこに呼ばれて僕は審査委員長で行ったんですよ。ちょうど僕、LOUDNESSとかやってましたんでね。浜田麻里とか。だからバンドは集まりやすかったんですよね。で、20バンドくらいがフルコーラスずつ演るっていうから、「頼むからフルコーラスやめてくれ。1コーラスでいい」と。

ばんばん)はははっ(笑)

大幸)そんな、20バンドもフルコーラス聴いてられない(笑)

ばんばん)どんだけ時間かかんねんと(笑)

大幸)それで1コーラスだけ、ワーっとやったんですよ。で、「いませんか?」って聞かれるんですけど。「すいません、ちょっと今回いません」って言ったんですよ。そしたら。意外とざわめいて。みんなお金払ってるもんだから。

ばんばん)はっははは(笑)。そっかぁ~。
 
大幸)じゃあちょっとまずいなと思って、しょうがないから個別に「ヴォーカル賞」はこの人、「ギター賞」はこの人みたいに決めて。

ばんばん)あ~、なるほど。

大幸)「飯炊きバンド」の前田君とか。ギターは何とかバンドの春畑君とかって言って。あとのメンバーも集めて、「となりの中華料理屋にこの後集まってくれ~」みたいに集めて。それで、彼らで何かやらなきゃマズイと。で、どっかレコード会社に企画で持っていったら通るかもしれないなと。

ばんばん)ほ~。

大幸)で、ちょうど夏のバンドをやりたかったんですよね。サザンを意識してたんで。彼ら厚木だったんで神奈川県のバンドってことで、だから夏の感じかなぁっと思ってたんですよ。ところが後で聞いたら、そのコンテストは町田でやったんだけど、ヴォーカルの前田君っていうのは厚木に住んでまして、全員海にも行ったことのないような、山の中の連中だったんです。

ばんばん)ひゃっはっはっは(笑)

大幸)ところが僕は当時、神奈川県って聞いただけでもうなんか「海~」っていうイメージがあるじゃないですか。

ばんばん)うん。あるよね(笑)

大幸)それで~まぁいいやってことで、何とか夏のバンドを作りたかったんですよね。で、まぁ〜ワイルド・ワンズとかビーチ・ボーイズみたいな感じにしようかなというイメージがあって。それでまずバンド名をベンチャーズの「パイプライン」。今回この番組の最後にかかってる「テッテケテケテケ」っていう、「パイプライン」って名前にしようと考えたんです。で、実はデビューの寸前まで「パイプライン」だったんです。ずーっとみんなに「パイプライン」って言ってたんですよ。

ばんばん)へ~そうなんやぁ。

大幸)で、ある時若い子たちと話していた時に、「パイプラインってかっこいいと思う?」って聞いたら、「カッコいい」っていう。でも「パイプラインってなんかね、サウジアラビアとかクエートの感じがする」って言うんです。

ばんばん)あ~あの石油のね。

大幸)そう、石油管。「えっ?石油管なの?」みたいな。僕は「波のこういうのをパイプラインって言わないの?」って聞いたら、「今はそうは言わない」って。今はあれは「チューブライディング」っていうって。

ばんばん)あ~なるほど。

大幸)「え? チューブっていうの?」みたいな(笑)。しばらくまた会社に戻って、まあソニーだったんだけど、ソニーのみんなに「すいませんパイプラインやめて、チューブにします」って。

ばんばん)でも、正解やったわけですやん。

大幸)いやいや、その時はそうでもなかったんです。みんなから反対されて。猛反対受けて。

ばんばん)そうなんや、ふーん。

大幸)それで他の人の案で「キャプテンクック」にしようって話になって、ちょっと僕は「キャプテンクックはやめて欲しいです」みたいな感じで、何とかチューブにしようとしたところ、今度またある人が飛んできて、「チューブはやっぱりちょっとダメです」と。

ばんばん)ほう〜。

大幸)東芝に「チューブス」っていうグループがあって、クレームが来ますって。

ばんばん)あ~。

大幸)「じゃあ、やっぱりキャプテンクックにしようよ」ってなって。「いや、やっぱりキャプテンクックはやめたい」っていう話をしている時に、ちょっと閃いて。「チューブ」(TUBE)じゃなくて、「ザ・チューブ」(The TUBE)にしようって。

ばんばん)「The」をつけた(笑)

大幸)僕たちの昔のバンドみんな「The(ザ)」ついてたでしょ。ザ・タイガース、ザ・スパイダース。

ばんばん)そうそう、みんな「The(ザ)」ついてた。

大幸)で、「The(ザ)」をつけて、「The TUBE」(ザ・チューブ)になったんです。で~、やってるうちに3年くらいしてからかな? もうチューブスが消えていったんで、もう「TUBE」でいいかなと。

ばんばん)じゃあ、最初は「The TUBE」でデビューしたんですか?

大幸)そうそうそう。「The TUBE」でデビューしたんです。

ばんばん)でもずいぶん違いますよね。「The TUBE」っていうのと、「TUBE」っていうのでは。イメージがね。

大幸)はい。でもザ・タイガースも、ザ・スパイダースも途中からタイガース、スパイダースになったでじゃないですか。そんな感じ。

ばんばん)そうそうそう。なるほどね。

大幸)で~、TUBEなんですけどね。ちょうどチェッカーズが売れた時が、やっぱり当時メロディの上がり下がりにこだわってたんで、チェッカーズのメロディーが上がっていく。

ばんばん)なんか先々週かその話しましたね。

大幸)うん。だいたい上がっていく方がヒット曲多いんですよ。ただし中ヒットばっかりなんです。大ヒットっていうのは下がっていく方が多いんです。

ばんばん)はっ、は~。

大幸)下がっていく感じで作ろうよって、みんなで話し合って作ったのが「シーズン・イン・ザ・サン」で。これが実はね「ストップ・ザ・シーズン」って言ってるんで、タイトルも「ストップ・ザ・シーズン」にしたかったんです。ただ、作曲の織田哲郎が「ストップ・ザ・シーズン」は、まあ悪く言えばちゃちというか、何とか違うのにしてくれと。

ばんばん)う~ん。

大幸)僕は「ストップ・ザ・ミュージック」があったじゃないですか。だから、「ストップ・ザ・シーズン」にしたかったんです。

ばんばん)分かりますわ。僕らの世代はね。

大幸)で、話し合っていくうちに、「シーズン・イン・ザ・サン」っていう形になったんです。ストップ取って。ところが「シーズン・イン・ザ・サン」を出したんですけど、この同じ時に「シーズン・イン・ザ・サン」ってタイトルの曲が出てきたんですよ。

ばんばん)日本で?

大幸)うん、日本で。佐野元春だったような気がします。

ばんばん)ああ、そう。

大幸)でも、まあいいやと。しょうがなく。本当は「ストップ・ザ・シーズン」 にしたかったんですけど。その時の「シーズン・イン・ザ・サン」を聴いてください。

TR-4 シーズン・イン・ザ・サン / TUBE

ばんばん)このTUBEって最初大幸さんが夏のバンドを作りたかったって、でもその通りになりましたね。夏になるとTUBEってね。

大幸)そう。だからコンセプトとしては当時流行ってた、「山下達郎のオケ」に「サザンの桑田の声」だったら当たるんじゃないかなって。

ばんばん)あ~!

大幸)裏声の「ウ~」みたいな、ビーチボーイズみたいな山下達郎のオケに、桑田の声っていうイメージだったんですけどね。

ばんばん)はっは~ん。分かるような気がします。

大幸)あ〜そうですか(笑)。結局TUBEをやってみて思ったんですけど、次の次の年くらいに彼らの方から「やっぱりちょっと夏やめたい」と。

ばんばん)夏ばっかりやからなぁ(笑)

大幸)そーそー。やっぱり彼ら元々ロックバンドできてるんで。

ばんばん)なんか、その気持ち物凄く分かる。

大幸)分かるでしょ。ロックバンドできてるから、「すいませんロックやらしてください」って。「分かった。ロックやっていいから、その代わり俺にアイデアがある。夏のバンドをこっちでやらしてくれ」と言って、「渚のオールスターズ」を作ったんです。サザンオールスターズに対抗して。まあ前田君たち一緒に参加してるんですけどね。あとかまやつさん呼んできて。当時、近藤房之助さんとか、あの辺の連中もみんな呼んできて、集まってきた人たちで「渚のオールスターズ」っていうのをやったんですよ。ソニーで。

ばんばん)ほ~。

大幸)そしたら、こっちの方がTUBEより売れたんです。

ばんばん)あ~、そうなんですか。

大幸)で、秋口に彼ら飛んできて、「すいません、やっぱり夏やらしてください」と。

ばんばん)はははっ。夏に戻してくれと(笑)

大幸)そう(笑)。そしたら、今度こっちみんな呼んだはいいけど、どうしようかとなってしまって。行き場がなくなってBMGビクターに、俺にアイデアがあるから企画でレーベル作らしてくれと言って。そこに突っ込んだのが、近藤房之助、坪倉唯子、あとギタリストの子とか、ベーシストとか。みんな「渚のオールスターズ」のメンバー全員が順番にデビューするレーベル作ったんですよ。「Rhisome(リゾーム)」っていう。

ばんばん)あ~、そういうことなんですか。

大幸)そこにたまたま「いずみちゃん」って子がいて、これZARDの坂井とは別の「いずみちゃん」なんですけど、この「いずみちゃん」っていう名前が印象深くて、可愛くて。ZARDの坂井の名前を決める時に「いずみちゃん」からとって坂井泉水にしたんです。

ばんばん)あ~。

大幸)で、すごいかわいい子で、大学生で。この子をメインに売り出そうと。ということになって、それでレーベルまで作ったんですけど、「さぁやろう」って時に「いずみちゃん」のご両親から反対くらいまして。ってことで話がこけたんですよ。「え~どうしようかな」って思ってるところに、さくらももこさんとお会いしてたんです、ちょうど。

ばんばん)はいはいはい。

大幸)それで、「こちらで集めたんで是非なんかやろう」って言ってやったのが、「B.B.クイーンズ」なんですよ。

ばんばん)そういった誕生秘話があったわけですね。へ〜。

大幸)はい。で、まぁ「おどるポンポコリン」が売れた時に、次の曲をどうするかという時に、たまたまどっかの企業から冬のコマーシャルの話が来たんで、やってみようってことでやったのが、「ギンギラパラダイス」っていう曲なんです。私、詞まで書きまして作ったんだけど、意外とコレ2位までいってるんで、まぁまぁ売れたんですけどね。

ばんばん)売れてますよね。

大幸)B.B.クイーンズの「ギンギラパラダイス」は、“冬のくせに、夏のことを言っている!”っていう感じの内容なんですけど。ちょっと聴いてみてください。

TR-5 ギンギラパラダイス / B.Bクイーンズ

ばんばん)「おどるポンポコリン」とやっぱりこう〜繋がってますよね。これは第2弾の鉄則ですよね。

大幸)いえいえいえ、はいはい。で、その後まあ同じくビーイングで「DEEN」っていうのがデビューするんですよ。これはね、元々WANDSがね、まあ売れまして、ちょっと前に。

ばんばん)売れましたね。

大幸)で、WANDSで是非CMをやってみたいってことで、なかなかでかいコマーシャルだったんですけど。で、確かね「時の扉」かな? 両A面で、A面が「このまま君だけを奪い去りたい」で、B面が「時の扉」だったと思うんですけど。

ばんばん)うん。

大幸)で、タイアップを取りに行かなきゃまずいってことで、タイアップに動いてたところ、「このまま君だけを奪い去りたい」がさっき話したでかいCMに決まったんですよ。で、「うわ〜決まって良かった!」って思ってる時に、B面もついでに取りに行こうって言って、テレ朝ミュージックと話してて、ドラマかなんかに決まって。「あ〜良かったね、両A面で!」と思ってたんです。当時タイアップの時代だったんで。で、うまくいってるつもりだったところにいきなり電話がかかってきて、「ちょっと難しい」と。両A面やめてくれと。

ばんばん)あ〜、クレームがきた。

大幸)うん。僕直接電話もらってないんでクレームがきたかどうか分かんないですよ。話によると、どうもA面B面はちゃんと権利関係を分けられるようにして欲しいと。

ばんばん)は〜、なるほど。

大幸)それで、「じゃあ2枚出したらいいじゃないですか」って言ったら、同じ時期に2枚はダメだと。やるなら春以降にしてくれって。それは無理、どうしようみたいな話になってしまって。

ばんばん)あ〜、そうやね。

大幸)こうなった以上、「このまま君だけを奪い去りたい」を違う男に歌わさなきゃまずいと。で、しょうがなくみんなに内緒で、「ちょっとウチの会社に誰か男いないか?」って。で、二、三人ヴォーカリストがいたんだけど、そのうちの一人が私の秘書課にいて、ちょうど友達のプロダクションから預かってる男の子がいたんです。

ばんばん)うん。

大幸)私の運転手兼秘書みたいなことをやってたんですよ。で、彼にも歌わせたら「いや彼なかなかいいよ!」ってなって。それが、まあ「DEEN」なんです。

ばんばん)じゃあもうすごい、なんかラッキーな話ですよね。

大幸)そうそう。そうなんですよ。だからこれ、詞はWANDSの上杉が書いてるんですよ。だから本当はね、WANDSの曲だったんですよ。だけど結局このまま DEENで使ったんですけど。というわけで、そのDEENの「このまま君だけを奪い去りたい」っていう曲を。

TR-6 このまま君だけを奪い去りたい / DEEN

大幸)この「このまま君だけを奪い去りたい」っていうのはちょうどね、プロデュースやってた時なんですけど、みんなそのタイトルが困るわけですよ。

ばんばん)うん。

大幸)で、サビ頭をタイトルにしようって言ってたんだけど、いやでも「このまま」っていうタイトルでいいのかと。で、「このまま」ではダメだと。

ばんばん)(笑)

大幸)じゃあ、「このまま君だけを」にしようかと。いや「このまま君だけを」もダメだと。だからもう「このまま君だけを奪い去りたい」。

ばんばん)もう全部いけみたいな!

大幸)うん。当時、どうせならみんな長いのでいこうと。

ばんばん)はいはい。

大幸)だから「愛のままにわがままに僕は君だけを・・・」なんとかって、あのB’zの長いタイトルもそのままだし。

ばんばん)うん。

大幸)それから大黒摩季の「別れましょう私から消えましょうあなたから」もそうだし。

ばんばん)そういう、流行ったわけですね。長いタイトルが。

大幸)はい。流行ったわけじゃないけど結局そういうことにして。だから、ZARDもそうかな、なんか長いタイトルで。全部長いタイトルにしました。

ばんばん)うん、なるほど。

大幸)そのDEENの「このまま君だけを奪い去りたい」のいわゆる原曲にあたる、WANDSのバージョンもあって。WANDSの人たちには本当に申し訳なかったんですけどね、これ。

ばんばん)ね〜(笑)

大幸)では、WANDSの「このまま君だけを奪い去りたい」を聴いてください。

TR-7 このまま君だけを奪い去りたい / WANDS

ばんばん)今日は「ビーイングの特集」をしておりますが、あの〜WANDSの「このまま君だけを奪い去りたい」、やっぱりこう聴き比べてみるとそれぞれの特徴みたいなのが出て面白いですね。

大幸)はいはい。この頃長いタイトルって、T-BOLANは「サヨナラから始めよう」とか、それからZARDでは「この愛に泳ぎ疲れても」とか。そういうタイトルが多かったですよね。

ばんばん)うん。

大幸)で、その〜T-BOLANなんですけどね。

ばんばん)はい。

大幸)デビューしてまあ売れたんですけど、「マリアさん」っていう女性がいまして。

ばんばん)ほう。

大幸)森友さんが「マリアさん」のための曲を作ったんです。で、聴いてくれっていうんで最初に聴いた時に、今井美樹さんの「PIEACE OF MY WISH」にそっくりだったんですよ、サビが。

ばんばん)はいはい。

大幸)ちょっと似てたんですよ。で、僕がどうせ似てるならそっくりにやろうと。

ばんばん)(笑)

大幸)「えっ?」って話になって。中途半端に変えるより。

ばんばん)そっくりにせえと(笑)

大幸)そう、すいませんが。で、向こうは女だし、歌詞も違うから。男で、「ヴェー」っていう声で歌ったら分からないと。で、本当にやったら分からなかったんだと思うんですけど、誰からも言われたことないんですよ。

ばんばん)あ〜そうですか。

大幸)はい。その「マリア」って曲を聴いてください。

TR-8 マリア/ T-BOLAN

大幸)ちょっと分からないですよね。

ばんばん)ちょっと分からなかったね、やっぱり。

大幸)♪〜泣かないで僕のマリア〜♪が、今井美樹さんの「PIEACE OF MY WISH」にそっくりなんでちょっと聴いてください。

ばんばん)それ聴くの(笑)。はい。では。

TR-9 PIEACE OF MY WISH / 今井美樹

ばんばん)これはでも、やっぱり歌詞が違うから。

大幸)分からないでしょ?

ばんばん)分からないですね。

大幸)はい。だから本人もちょっと気にしてたけど、いやもっとそっくりにしろってやったんだけど、結局分からなかったですよね。まあ今頃バラしちゃって申し訳ないけど。
で、次にB’zの「Calling」って曲がありましてね。これは1997年なんですけど、僕が東京でプロデューサーやめて、関西戻ってきてだいぶ経った時なんですけど。たまたまこれのデモテープを聴いて、すごくかっこいいんだけど、サビ頭の方がやっぱりいいんじゃないかなと思って。で、ちょっと話をしたら、まあ結局そうやってくれたんだと思うんですけど。最初はサビが頭じゃなかったんですよ。

ばんばん)なるほど。

大幸)サビがね、相当待たなきゃなんないんで、AメロBメロって。

ばんばん)うん、おいしいとこ先にみたいな。

大幸)で、サビ頭にしたのが「Calling」っていう曲になるんで。ではこれを聴いてください。

TR-10 Calling / B‘z

ばんばん)これはなんかギターもかっこいいです。

大幸)うん。次に小松未歩っていうのが「謎」という曲でデビューして。前も話しましたけど、ピアノ一本で曲を作って、それがたまたま上手くいった。で、その何曲目かの時に、ちょっと煮詰まってたんです。どうしてもっていうから、じゃあ売れたカラオケで曲作れって言って。売れた曲のカラオケあるじゃないですか。カラオケのメロなしみたいなのものを使用して、そこにはめ込めと。

ばんばん)はははっ(笑)

大幸)言ったら、「やってみます」って言って。次に作ったのが「チャンス」っていうこの曲。これがオリコンの3位までいったんですよ。

ばんばん)ふ〜ん。

大幸)この「チャンス」という小松未歩さんの曲を聴いて欲しい。

ばんばん)はい。

TR-11 チャンス / 小松未歩

ばんばん)これはコード進行とか流れは一緒なんですか?

大幸)一緒なんです。ただね彼女が素晴らしいのは、元々のその原曲のメロディーが「ター」ってきたら、その後に返してるんですよ。だから全くぶつかってない。

ばんばん)あ〜はい。

大幸)要するに2曲同時に歌っても、

ばんばん)あ〜、入るとこが違う。

大幸)入る場所がちょっと変わってるんで、必ず原曲が歌った後から入ったりしてて、なかなか上手いんですけども。ではちょっとそのカラオケを聴いてもらいましょう。

TR-12 [DEMO OK-100] チャンス / 小松未歩

大幸)分からないでしょ? これZARDの「負けないで」のカラオケですよ。

ばんばん)全然分からへん。

大幸)まあそういうようなことが、あんまりバラしちゃまずいんですけど。

ばんばん)いいんですかね、こんなこと話して(笑)

大幸)はい、すいません。

ばんばん)まあ、プロデューサー本人やからええんやな。

大幸)はい。

ばんばん)え~、というわけで今週もあっという間にお別れの時間が近づいてきましたけれど、なかなか本人がこういう色んな裏話を語ると面白いですよね。

大幸)いや~もうね、やっぱり自分のこととか、自分の会社のことを説明するのはめちゃくちゃ嫌ですね。やっぱり。

ばんばん)いや、そうですかね。聞いてる方はおもろいけどね。

大幸)いやいや、もう〜なんか、ちょっと冷静に考えます。すいません。

ばんばん)はい(笑)。で、来週は?

大幸)来週はですね、日本のフォークを特集したいなと。日本のフォークというよりも、京都のフォークを。

ばんばん)お~、京都フォークをいきますか。懐かしい話が聞けると思うんで、来週を楽しみにしたいと思います。ということで、お相手は、ばんばひろふみと、

大幸)長戸大幸でした。

ばんばん)来週までご機嫌よう

二人)さようなら。


 





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