上地町長が事実上、与那国駐屯地へのミサイル…
上地町長が事実上、与那国駐屯地へのミサイル部隊配備を容認した。あるテレビ局のディレクターから電話があり、東京での出来事を知った▼配備は前町長が防衛省と約束していたもので、覆すことは事実上不可能だった。それでも想像より早い判断に驚いた。国からの圧力が相当なものだったことは想像に難くない▼国の要求を際限なく受け入れる行政運営は楽かもしれない。しかし、地方自治としてそれでいいのか。琉球新報が伝えた防衛省関係者の「容認すると分かっていた。反対と言った方が驚きだ」という言葉に、なんとも言えない寒さを覚えた▼容認を伝える5日前、町民有志4人が町長と面談した。革新系の重鎮・崎原正吉さんもその一人だ。容認を受けて崎原さんはこう語った。「賛成、反対の時期はすでに終わっている。今後に備え島民が一丸となることが重要だ」▼住民を分断し疲弊させることは、強者が弱者を統治する常とう手段だ。島民がひとつになって声を上げることを、国は最も恐れているのではないか。崎原さんの言葉はその本質を突いている▼上地町長は地対艦ミサイルと米軍駐留については「絶対だめだ」と明言している。その言葉が本当に試されるのはこれからだ。島の自治を守ろうとする意志が、国境の島の未来を左右する。正念場はこれからだ。(立松聖久)