豪雨被災の保育園、新園舎が完成 「やっと腰を据えて保育できる」
3年前の夏の豪雨で被災した佐賀県唐津市の山あいにある平原(ひらばる)保育園(運営・社会福祉法人りんどう会)の新園舎が完成した。園庭には旧園で使っていた遊具が置かれ、今後、ホールなども設置。村益浩玄(こうげん)園長(45)は「やっと腰を据えて、保育ができる」と喜びを口にした。
2023年7月10日早朝、同市浜玉町平原の今坂地区で土石流が発生し、約1キロ下流にあった保育園は裏手の今坂川護岸が崩れ、園庭や園舎に泥水が流れ込んだ。受け入れ時間外の出来事で、人的被害はなかった。
水は使えなくなり、園は9日後、公民館と集会所を借りて再開。その後は市の施設や仮設のプレハブ園舎などで保育を続けてきた。
昨年7月から建設していた新園舎は、旧園舎から約1キロ下流にある鉄筋コンクリート平屋建て。四つの保育室や厨房(ちゅうぼう)、事務所などがあり、0~5歳児50人を受け入れる。工事・業務費は25年度分が約2億4千万円で、うち6分の5が国と県から補助される。旧園舎の解体費用は別に唐津市が補助した。
6日にあった落成式で村益園長は「あの日、当たり前だった子どもたちの日常が失われた。決して十分と言えない環境の中、子どもたちは笑顔を絶やさず過ごし、その姿に私たちが何度も救われ、支えられ、今日を迎えることができた」などとあいさつ。峰達郎市長は「今回の経験は、いつか子どもたちが困難に直面した時、それを乗り越える強さや支え合う心の大切さを教える貴重な糧となるはず」と祝辞を述べた。