1 はじめに
2025/03/10 公開
ガバメントクラウドは単なるインフラ環境ではなく、公共情報システムを効果的かつ効率的に整備及び運用するための利用環境である。ガバメントクラウドの整備・提供を通じ、国や地方公共団体等のクラウドサービスの利用を拡大し、迅速、柔軟で、情報セキュリティが維持され、費用対効果の高い情報システムの構築を可能にし、行政事務の質の向上及び効率化並びに情報システムに係る予算の効率化を促し、もって利便性の高い公共サービスの提供を可能とすることを目的としている。 デジタル庁は、ガバメントクラウドとして提供される複数のクラウドサービスを調達して国や地方公共団体等の機関の利用者に提供し、利用者は、その中から多様なクラウドサービスを組み合わせて利用し、また自らの情報システムを構築・運用して情報システムの機能を実現することが可能となる。
なお、この文章は、情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律Opens in new tab 第二十三条第四項に基づく情報の提供の1つである。
1.1 本文書の目的
今般、クラウドサービスを適切かつ効果的に活用した公共情報システム(国又は地方公共団体の事務の実施に関連する情報システム)の効果的かつ効率的な整備及び運用を推進するため、内閣総理大臣(デジタル庁)が国と国以外の者が共同してクラウドサービスを利用することができるようにするために必要な措置を講じなければならないこととするとともに、当該共同利用が行われる際の金銭の保管に関する規定を整備することを目的に情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律Opens in new tab(平成十四年法律第百五十一号。以下「デジタル行政推進法」という。)が一部改正された。(情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律の一部を改正する法律(令和七年法律第四号))
改正後のデジタル行政推進法では、国の行政機関等は、公共情報システムの整備を行おうとするときは、効果的かつ効率的な整備及び運用その他の観点から、ガバメントクラウドを利用することについて検討を行い、その結果に基づいて公共情報システムの整備を行わなければならないこととし、国の行政機関等以外の行政機関等は、同上(利用検討等)の努力義務を負うことになる。
本文書は、ガバメントクラウド利用の検討をより負荷なく進めていただくことを目的に、検討対象となる公共情報システムがガバメントクラウドの利用を検討する場合の基本的な考え方を記した文書である。
1.2 本文書の位置づけ
ガバメントクラウドは「政府情報システムにおけるクラウドサービスの適切な利用に係る基本方針Opens in new tab」に示される考え方に則って運営され、ガバメントクラウドの具体的な利用方法や技術要素はガバメントクラウド概要解説、手続き概要、ガバメントクラウド利用概要及び各種技術マニュアル群が用意され、機微な情報を含むドキュメント以外は、一般に公開されている。(GCASガイド | デジタル庁)
他方、本文書は、ガバメントクラウドを含む様々な利用環境がある中、情報システムの状態や性能等に応じて、どのような環境が最も効率的かつ効果的に情報システムを整備運用できるかを検討するための基本的な考え方を示したものである。そのため、本文書は、情報システムを整備(更改)する際に、その利用環境の検討に活用いただき、その結果ガバメントクラウドを利用することとなった場合には、GCASアカウントを取得の上、GCASメンバー限定で公開されている文書を含めガバメントクラウドの各種ガイドを活用いただきたい。
なお、政府情報システムについては、「デジタル社会の実現に向けた重点計画」(2024年6月21日閣議決定)において、「原則として、政府情報システムは、クラウドに最適化されたシステムをガバメントクラウド上に構築し、クラウドサービス事業者が提供するサービスを活用して効率的に運用する。」とされていることから、ガバメントクラウドの利用を優先的に検討いただきたい。
ガバメントクラウドの全般的なガイドは「ガバメントクラウド概要解説」、職員が予算要求、調達、ガバメントクラウドの利用を行うのに必要な情報は「ガバメントクラウド手続き概要」、事業者が見積作成、提案を行うのに必要な情報は「リファレンスアーキテクチャ」及び「調達仕様書雛形」、受注後の事業者がシステム設計・構築・運用するのに必要な情報をクラウドサービス事業者(Cloud Service Provider。以下「CSP」という。)毎の「技術マニュアル」に記述している。ただし、IT一般やCSPの一般的な情報は原則として記述せず、ガバメントクラウドに特化した記述としている。なお、GCASガイドの全体像については、「GCASガイドサマリー」を参考にされたい。
1.3 対象読者
本文書の読者は、公共情報システムを整備運用する行政機関等の管理者及びシステムに係る事業者を想定している。
1.4 改訂方針
ガバメントクラウドの仕様変更、クラウドサービスの更改・仕様変更、「政府情報システムにおけるクラウドサービスの適切な利用に係る基本方針Opens in new tab」の変更などガバメントクラウドを取り巻く状況の変化等があった場合には、必要に応じて本文書の改訂を実施する。
1.5 用語の定義
「はじめにお読みください」の「用語集」を参照されたい。