2026-02-12

【金融庁】プルデンシャルで大規模不正 金融行政の責任も問われる

「犯罪者集団と言われても仕方がない」。金融庁幹部は、米大手保険会社の日本法人プルデンシャル生命保険で発覚した前代未聞の不祥事をこう嘆いた。

 過去30年以上にわたって計100人を超す社員・元社員が約500人の顧客から総額約31億円を詐取していた。プルデンシャル生命社長の間原寛氏は2月1日付で引責辞任したが、トップの首を挿げ替えて済む話ではない。被害の7割に当たる約23億円が顧客に返還されておらず、問題収束の行方は見えない。「顧客本位の業務運営」を蔑ろにされた金融庁は厳しい行政処分を課す方針だが、不正を長年見過ごしてきた行政責任も問われそうだ。

 プルデンシャル側の説明によると、1991-2025年にかけて、計107人の社員・元社員が顧客に対し、保険と無関係な架空の投資話を持ち掛けて金銭を着服したり、顧客から金を借りて返さなかったりする不正行為が横行していた。

 同社独特の収益至上主義のビジネスモデルや極端な成果主義の報酬制度が不正の温床になったと指摘されている。「ライフプランナー(LP)」と呼ばれる営業社員約4000人はほぼ完全歩合制。「保険を売ったもん勝ち。素行は問わない」(元社員)という歪んだ社風の中、顧客への対応はLPに〝丸投げ〟され、経営陣がコンプライアンス(法令順守)意識を徹底させたり、組織統制を利かせたりすることはなかったという。

 社長の間原氏(当時)は1月23日に開いた記者会見で「金銭に関して長年、不適切な行為があった」と陳謝。過度な業績連動型の報酬体系が「収入の不安定さを招き、不適切行為につながった」と認め、報酬制度を抜本的に見直す方針を示した。だが、会社設立以来深く根差したビジネスモデルや社風を一掃するのは容易ではない。

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2026-04-22

【 農林水産省 】コメの「コスト指標」公表 対象農家の選定で批判も

米穀安定供給確保支援機構は、コメの生産、集荷、卸売、小売の各段階でかかるコストを積み上げて精米換算したところ、5キログラムあたり2816円(2026年4月時点)だったと発表した。各段階で業者の利益は含まれておらず、前年同月比では80円増加している。

 同機構がこうした「コスト指標」を公表したのは、取引時の価格交渉において、生産者らに費用の根拠として活用してもらう狙いがある。コスト指標は4月1日に全面施行された食料システム法に基づいて作成されたもので、生産、流通、販売の各団体の委員らでつくる同機構が昨年12月から議論を続けてきた。

 コスト指標の作成にあたり、生産段階では平均作付面積(2.27ヘクタールを元に1~3ヘクタールの小規模農家を対象とした。しかし、この階層より生産費が低く、流通量の7割を占める3ヘクタール以上の大規模農家のデータは反映されていないことから、「合理的な根拠がある指標とは言いがたい」との批判が出ている。

 これに対し、同機構では「取引における価格を約束するものではない」としており、鈴木憲和農水相も4月7日の記者会見で、「コスト指標の作成は初めての試みで様々な議論があるのは当然だ。まずは進めることが重要だ」と強調した。

 農林水産省が公表した3月30日~4月5日のスーパーのコメの平均販売価格(税込み)は、5キログラムで前週より2円(0.1%)安い3933円だった。4週続けて4000円を下回り、直近のピーク時(4416円)から500円近く下がっている。

 同機構によると、コメの価格水準を示す3月の指数は、現状では71で前月より3ポイント低く、向こう3カ月の見通しは27と、前月より1ポイント高かった。指数は50を上回ると先高感、下回ると先安感を示す。コメ取引関係者の間では、現状の価格水準は依然として高いものの、今後は価格が低下していくとの見方が根強いことを示している。

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2026-04-21

【 総務省 】「ふるさと住民登録」7道県21市町村をモデル地域に

総務省は、地域の担い手確保や活性化につなげる「ふるさと住民登録制度」のモデル事業の対象に7道県と21市町村を選定したと発表した。効果を検証し、2026年度中の本格導入を目指す。人口減少に歯止めがかからない中、地域と継続的に関わる「関係人口」の創出につなげる狙いがある。

 居住地以外の地域でボランティア活動などに参加する人を「ふるさと住民」としてスマートフォンの専用アプリで登録する制度。出身地や関心のある自治体の「ベーシック登録者」になると、その地域のイベントなどに関するさまざまな情報を受け取れる。

 農業ボランティアや雪下ろしなど、自治体が指定する活動に年3回以上参加すれば、「プレミアム登録者」となり、交通費や宿泊費の補助などの特典を受けられる。プレミアム登録の条件となる活動や特典の具体的な内容は各自治体で検討する。

 総務省は応募のあった161地域から、7道県と21市町村をモデル自治体に選定。7道県は北海道と、宮城、富山、長野、和歌山、鳥取、高知の各県で、市町村との「連携モデル」として取り組みを進める。

 市町村が単独で実施する「個別モデル」には、岩手県陸前高田市や愛知県豊橋市、広島県三原市、熊本県菊池市など、21市町村を選んだ。同省は登録に使うアプリを秋ごろにリリースする考えだ。

 陸前高田市は、大学生らがボランティア活動やコンテンツの企画などに参加する機会を設ける。愛知県豊橋市は、祭りや文化財保護活動の担い手確保を目指す。

 林芳正総務相は記者会見で、「制度開始に向けたキックオフになる」と強調。「出身地や、お世話になった地域など、さまざまな形で地域に思い入れを持つ人がいると思う。この制度を通じて地域の動向やイベントの開催、さらには担い手募集などのさまざまな情報をお届けすることで、地域への愛着を深めるとともに、実際の訪問や地域貢献につながっていくと期待している」と述べた。

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2026-04-21

【 厚生労働省 】中東情勢で注射器などの医療材料調達に懸念

中東情勢悪化に伴い、ホルムズ海峡がイランにより事実上封鎖された影響で、注射器や手術用グローブといった医療材料の供給が不安定化しないかという懸念が高まっている。

 医療材料の確保は命に関わる問題のため、高市早苗首相は、厚生労働、経済産業両省に医療分野での情報収集を指示。上野賢一郎厚労相は「直ちに供給が滞るという報告は受けていない」と強調するが、両省は対策本部を設置して企業や医療現場の状況を注視している。

 多くの医療材料にはプラスチックの原料となる石油製品「ナフサ」が多く使われている。

 厚労省が業界団体を通じて安定供給への懸念などを医療製品の各メーカーに尋ねたところ、国内製造の小児用カテーテルや滅菌用の酸化エチレンガスは、原料確保が一時不確実な状況となったものの、供給のめどが立ったという。担当幹部は手術用グローブも「現状では十分足りている」と強調した。

 国内の医療製品メーカーは東南アジアに製造拠点を持っているケースが多い。しかし、日本と比べて東南アジア各国の石油備蓄量が少ないことから、厚労省幹部は「石油の供給不安が想定以上に長期化すると、医療機関への供給が滞ることも起こり得る」と懸念する。例えば、腎臓の機能が低下した患者の血液浄化で用いる「透析回路」と呼ばれるチューブや、手術中に使用する排液容器など、東南アジアで生産して日本に輸入している製品が長期的な供給に懸念が生じるという。

 対策本部は、各メーカーや医療機関から相談があれば、ナフサの代替調達ルートの確保や政府の備蓄品支給といった形で支援する方針だ。手術用グローブなどは新型コロナウイルス禍を契機に政府の備蓄量を増やしている。

 ただ、医療材料の安定供給が困難になるほど事態が長期化すれば、国民生活全体が深刻な影響を受けることになる。4月に入り、ペルシャ湾内にとどまる日本関係船舶の一部がホルムズ海峡を通過したという吉報も届いており、関係者は事態の好転を願っている。

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