東日本大震災で傷ついた被災者の心を励ましてきた宮城県石巻市南浜地区の「がんばろう!石巻」の看板が設置から丸15年を迎えた11日、新たな看板に付け替えられた。記憶を風化させぬよう5年ごとに新調し、今回で4代目。震災後に生まれた石巻中学校の生徒たちが制作に協力し、15年前、看板に込められた「津波に負けない」という決意を新たなものにした。
「がんばろう!石巻」の看板は縦約2メートル、幅約11メートルのベニヤ板製。津波で店舗兼自宅を流された水道配管工事業の黒沢健一さん(55)が流れてきた板を使って自宅跡地に掲げたのが始まりだ。復興工事の影響で約100メートル移設されたものの、今も石巻南浜津波復興祈念公園内にあり、目の前の災害公営住宅団地に向けてエールを送りつつ、公園を訪れる人たちに被災直後の記憶を伝え続けている。
2、3代目は地元の門脇中学校の生徒たちと制作したが、生徒数減少で閉校したことから、今回は統合先の石巻中の生徒が協力した。みな震災後生まれの世代で、3月半ばに黒沢さんから被災当時の様子を聞いた後、文字を書き、色を塗るなどの作業に取り組んできた。
11日は生徒ら約30人が設置作業に汗を流した。黒沢さんは「今は子どもたちにバトンタッチする思いで一緒に作っている。15年前、どんな気持ちでこの看板を作ったか、手を動かしながら考えてもらうことで記憶にとどめ、大人になった時、次の世代に伝えていってほしい」と話した。【百武信幸】
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