「間食をやめようとしてもやめられない」…体内の微妙な変化だけで"甘党"が生まれてしまうワケ
■食後高血糖を起こさないために 血糖が急に上がると、腸細胞同士のつなぎ目が緩みやすくなります。腸の上皮細胞の表面には、GLUT2という糖の入口があります。食後に血糖がグッと上がると濃度差に引かれてブドウ糖がGLUT2から細胞内へ流れ込みます。細胞内に糖が大量に入ると、腸の細胞同士を結びつけているタイトジャンクションという隙間を密閉するファスナーの締め付けが一時的に緩みます(Science. 2018 29519916)。この変化は可逆的なもので一旦は元に戻りますが、血糖スパイクを繰り返すほど、緩みやすい状態が持続・再発しやすくなります。 以上のように、糖には腸のバリアの影響を緩める2つの機序があります。①食事側:腸の中に糖が多く入ると腸内細菌のバランスが悪くなり、リーキーガットを誘導しやすくなる。②血糖側:吸収後に血糖が急上昇すると、GLUT2からの糖流入を合図にタイトジャンクションが一時的に緩みリーキーガットになる。糖質をたくさん摂取して食後高血糖が起こるという2つの事象が重なるほど、リーキーガットは起こりやすくなるという点が押さえておきたいポイントです。 ---------- 石黒 成治(いしぐろ・せいじ) 消化器外科医 ヘルスコーチ 1973年生まれ。1997年名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院(当時)で大腸がん外科治療のトレーニングを受け、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務。現在は予防医療を目的とした健康スクールを主宰。Dr IshiguroのYouTubeチャンネルは登録者数24万人超。著書に『医師がすすめる 太らず病気にならない 毎日ルーティン』(KADOKAWA)ほかがある。 ----------
消化器外科医 ヘルスコーチ 石黒 成治