また心臓外科の訴訟、、72歳の男性に1億円オーバー、、、
県立多治見病院で心臓手術を受けた72歳男性が、術後に脳梗塞を発症して寝たきり・意思疎通困難になったとして、妻が病院に約1億3000万円の損害賠償を求めて提訴したとのこと。
人工心肺装置の使用時に注意を怠り、大量の空気が体内に入った可能性があると主張しているようです。
もちろん、訴訟を起こす権利はあります。
ただ、心臓手術という高リスク医療で、結果が悪かった時にすぐ1億円単位の損害賠償請求が飛んでくるニュースを見て、若い外科医が「この領域をやりたい」と思うでしょうか。
しかも県立多治見病院は、毎年30億以上の大きな赤字を抱えている病院です。地域の基幹病院が赤字で踏ん張りながら高度医療を維持し、その上で訴訟リスクまで背負う。こうなると、病院経営としては高リスク手術を縮小する方向に動くのが合理的になります。
患者側からすればやり場のない怒りも悲しみも当然あるでしょう。
でも医療側から見ると、「高度なことをやれ」「救急も心臓手術も守れ」「報酬は激安」「赤字でも続けろ」「結果が悪ければ巨額訴訟」では
最終的に起きるのは、医者が居なくなる事、病院が高リスク手術をやめること、そして地域から高度医療が消えることです。
医療事故を免責しろと言っているのではありません。
ただ、このまま結果責任の圧力だけが強くなれば、外科医も病院も高リスク医療から撤退していく。
その時に困るのは、医者ではなく地域住民です。