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浦安亭と浦安の芸能文化2:郷土博物館の企画展「浦安の大衆芸能」
前回の記事(浦安亭と浦安の芸能文化1:しんうら寄席)にも書いたとおり、土曜の「しんうら寄席」をきっかけに、浦安市郷土博物館で開催されている企画展「浦安の大衆芸能」を知ったので、翌日の日曜に早速行ってみることにした。

いつものように浦安図書館の駐車場に車を停め、この日は図書館ではなく郷土博物館へ向かう。入口で常設展のパンフレットを手渡されたが、「企画展」の場所を尋ねると、2階とのことでそちらへ向かう。広い展示室に数多くの貴重な資料が並んでいた。時間をかけて端から端まで見ていくと、前日の寄席で得た知識が補完されていく感覚で、答え合わせをしているようだった。前回の記事も読んでいただければ理解が深まると思うので、どうぞご参照ください。

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この企画展で初めて知ったのだが、浦安には浦安亭のほかに、「堀川亭」という寄席小屋も存在していたそうだ。堀川亭は浦安亭よりも早く建てられたが、千葉県の正式な許可を受けた施設ではなかった。1910年に新築された浦安亭が定員350名だったが、堀川亭は1911年、定員600名の「演技館」として新築され、のちに「浦安映画館」へと姿を変えたという。
ちなみに、浦安亭に出演した芸者リストがあったが、そこに堺正章や泉ピン子の名前もあった。

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浦安亭の模型。

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浦安亭が千葉県から交付された演芸興行の免許証。

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下の写真は、昭和6年の浦安の鳥観図。赤の矢印が浦安亭。
写真を拡大してみると、田辺一鶴ゆかりのフタバヤや、現在の中央公民館の場所にあったという浦安尋常高等小学校が読み取れた。清瀧神社から浦安亭へと続く現フラワー通りが、かつての浦安銀座と呼ばれる町の中心であったことも、この図からよく分かる。

そういえば、前日の寄席で印象に残った話がある。浦安亭は芸人にとって非常に厳しい場所であった一方で、「割」は良かったのだという。
ここでいう「割」とは、寄席における収益分配を指す言葉である。一般には興行収入の半分が出演者側、残り半分が席亭の取り分とされるが、浦安亭では芸人八割、寄席側二割という高い配分がなされていたという。厳しさと引き換えに報酬面では恵まれており、太っ腹な風土だったそうだ。

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これは前日のしんうら寄席でも田辺鶴遊が使っていた当時の浦安亭の釈台。

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東屋浦太郎の「野狐三次」の音源やテーブルかけ。

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前回の記事でも触れたとおり、田辺一鶴は浦安には真打になるまで戻らないと心に決め、昭和48年(1973年)、ついに真打昇進を果たして、記念リサイタルを思い出の地「浦安」で開催した。その時のチラシがこちら。

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田辺一鶴師匠の「東京オリンピック入場行進」はDVDにもなっているようだ。

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昭和20年代の主な千葉県内の寄席会場。跡地を巡りもしてみたいが、調べてみるとこの大半は後に映画館に変わり、もうだいぶ前に閉館している。どこももう跡地であることすら分からなそうだ。。

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そういえばリニューアル前の郷土博物館には講談師が浦安について語っている映像が見られたと記憶しており、こちらのサイトにも記載があった。
https://www.timesclub.jp/sp/tanomachi_ex/chiba/urayasu/002.html
写真を見て思い出したが、当時は博物館にも浦安亭を再現したものがあったのか。すっかり忘れてしまっていた。

*****************

展示を見終えた後、前日の寄席で耳にした「浦安亭跡地が現在はハイツ浦安亭というアパートになっている」という話を確かめたくなり、そのままフラワー通りへと散歩がてら歩いた。15分ほど境川沿いを歩きフラワー通りの突き当りにあった。いまでも当時の所有者の子孫が保有しているらしい。

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もうひとつの堀川亭の場所も知りたく、途中、小腹が空き立ち寄ったパン屋で、レジの年配の女性に映画館の場所を尋ねると、「昔はこの先にあって、その後こちらに移った」と、指を差しながら丁寧に教えてくれた。今ではすでにアパートに建て替えられ、正確な場所を特定することは難しい。

寄席を見に行くだけだった週末が、博物館、そして街歩きと繋がり、とても充実した土日になった。


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by iihanashi-africa | 2026-04-01 22:46 | 日本 | Trackback | Comments(0)
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