トランプ氏、幻覚剤の研究促進へ大統領令 元兵士のPTSD治療狙い
ワシントン=畑宗太郎
トランプ米大統領は18日、難治性の精神疾患治療に、幻覚剤の研究を促進する大統領令に署名した。従軍によるPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苦しむ元兵士の治療などに生かす狙いだと説明している。米紙ニューヨーク・タイムズによると、ほとんどの幻覚剤は乱用の恐れがあり違法とされてきた。
大統領令は、イボガインと呼ばれる幻覚剤などは「重い精神疾患の臨床研究で有効性が示唆されている」と強調。適切な医薬品の承認を加速させることが、政権の方針だとした。
米国では、アフガニスタンやイラクでの対テロ戦争に従軍した兵士たちの心の傷が社会問題になってきた。トランプ氏は幻覚剤の研究促進について、「多くの人のためだが、特に軍のためだ」と指摘。2001年の同時多発テロ以降、自ら命を絶った元兵士の数が戦死者数を大幅に上回っているとして「退役軍人の自殺の広がりは国家の悲劇だ」と述べた。
トランプ氏はまた、幻覚剤を用いた臨床試験で気分の落ち込みや不安といった症状の8~9割が軽減されたとの結果を読みあげながら、「私にも少しくれるか」と冗談めかして発言。「十分な忙しさは助けになるかもしれない。私にはそうだ」と語った。