東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の安全対策について県民に周知するため、新潟県が広報リーフレットの新聞折り込みや戸別配布を3月下旬から始めた。ところが、市民団体から内容の一部誤りを指摘され、県が対応を検討中だ。何が問題なのか。原発と自治体の関係に詳しい東京大学大学院法学政治学研究科の金井利之教授に聞いた。
――市民団体は、福島第一原発事故当時の避難指示の範囲について、リーフレットの記載が誤っていると主張しています。
「問題点は二つあります。1点目は、花角英世知事が柏崎刈羽原発の再稼働に同意した後にリーフレットを配っても、そもそも遅すぎるということです」
「2点目は、このリーフレットは花角知事が再稼働容認の判断をした根拠を示す文書だという点です。つまり、花角知事がこういう情報をもとに判断したように見えることです。知事が判断の根拠として、事故直後の状況しか考慮に入れていないかもしれないという問題点が明確になりました」
20キロ圏外の飯舘村の記載なく
――県のリーフレットには福島第一原発事故での避難指示の範囲として「最大で半径20キロ圏に拡大しました」と記載されています。花角知事は福島事故発生直後の状況として誤りではないとの認識でした。
「例えば、AとBが議論して…