「引退するときは私も一緒」24歳の三浦璃来が明言していた“木原龍一との引退”…なぜ発表はこのタイミングだった? りくりゅう声明文で注目すべき“ある一文”
りくりゅうは“日本のペア”をどう変えたのか?
これらに限らない。長年、世界の壁に阻まれていた日本のペアの歴史を、1つ1つ塗り替えてきた。 2人の存在は後に続く者への指標となり、ペアの可能性、ペアに取り組む自身の可能性を見出す選手も増えていった。ペアでは、ミラノ・コルティナ五輪に出場し、先月の世界選手権で4位と表彰台まであと一歩に迫った長岡柚奈・森口澄士の成長も著しい。その2人もしばしば、「りくりゅう」の存在と活躍に刺激を得ていることを話してきた。それもまた、三浦と木原がもたらした影響の大きさを示している。 好成績を残すにつれ、ペアへの視線も変わっていった。NHK杯や全日本選手権など2人が出場する大会では、ペア種目を実施している時間も、多くの人が観客席を埋めるようになった。やがて2人が出ていなくても、ペアを観る人の数は以前よりはるかに多くなっていった。 大会の観客数だけでなく、ペアを巡る報道も増えた。かつて、各種目の選手が集う会見でも木原らペアの選手にはスポットライトがあたらなかったこと、空席の目立つ観客席であったことを思えば、大きな変化を生み出した。ペアの認知度を高め、ペアの魅力を伝えたという功績も忘れるわけにはいかない。 4月12日まで、大阪と東京で行われたアイスショー「スターズ・オン・アイス」にも、おそらくはアイスショーを観るのが初めてという人が数多く来場していた。目当ての筆頭は三浦と木原である様子もうかがえた。ペアを、ひいてはフィギュアスケートを新たな人々に広げる役割を果たしたことにもなる。
メッセージの中で注目すべき“ある一文”
かつて「日本人では難しい」という言葉も聞かれ、長年、苦闘を続けてきたペアにおいて、それが思い込みに過ぎないことを実証した。それとともに、ペアの魅力を伝えた。「時代を築いた」という言葉がふさわしい活躍をみせた。そして今、引退を発表した。 でも、2人の活動にピリオドが打たれるわけではない。 SNSでの引退発表のメッセージに、次の一文がある。 「これからもペアを、日本の皆様にもっと知っていただけるよう、新しいことに2人で挑戦していきます。」 また、木原はこう話している。 「今後はペアをもっともっと日本の皆様に知っていただけるように、さまざまな活動に挑戦して、ゆくゆくは2人で指導者になれるよう、さまざまなことを勉強させていただきたいなというふうに思っています」
「日本をペア大国に」
ペアの普及は、木原の、三浦の抱いてきた思いであり願いだ。 日本のペアの現状を見渡せば、リンクなどの練習環境が整っていないこと、指導者が不足していることなど、課題はまだまだある。そこが、2人が挑むべき場所となる。 「日本をペア大国に」 その思いとともに、これからもきっと2人で取り組んでいく。競技生活からの引退を発表した日は、2人の新たな挑戦へのスタートの日でもある。
(「オリンピックへの道」松原孝臣 = 文)
【関連記事】
- 【レア写真】「あ、あどけない」三浦15歳と木原17歳“まだ出会ってすらない頃の2人”見たことない…「りくちゃんハグ+ヨシヨシが尊い…」スターズ・オン・アイスでの最新演技とあわせて一気に見る。
- 【あわせて読みたい】「龍一は悩んでいました」木原龍一と高橋成美が“ペア解消”した真実…「言葉には表せない“相性”があるんだ」葛藤する木原が三浦璃来と出会った日
- 【名作】「しゃべりにくいな…」木原龍一に17歳の三浦璃来が感じた“まさかの第一印象”…ペアが大好きだった少女が「木原選手と組めて、ほんとうによかった」と気づいた日
- 【人気】「あれがりくりゅう?」アイスショー会場に“ある異変”…増えた新規ファン、チケット完売「ちょっと緊張しながら…」木原龍一と三浦璃来が作った新たな光景
- 【秘話】「龍一君の顔色をうかがって…」苛立つ木原龍一、じつは起きていた“りくりゅう最大の危機”…「ようやく巡り合えたパートナー」2人が取り戻した感情