×

【詳しく】「大型ダンプを切り返して執拗に攻撃」上司をひき殺した男 殺人罪の法定刑の上限を超える懲役23年の判決 福岡地裁小倉支部

2025年6月12日 15:32
【詳しく】「大型ダンプを切り返して執拗に攻撃」上司をひき殺した男 殺人罪の法定刑の上限を超える懲役23年の判決 福岡地裁小倉支部

去年10月、北九州市の採石場で、上司の男性を大型ダンプカーでひき殺したとして殺人などの罪で起訴された男に12日、福岡地裁小倉支部は懲役28年の求刑に対し、懲役23年の判決を言い渡しました。

「殺人行為は飛躍」

福岡県築上町の無職、高橋博行被告(62)は去年10月4日午後2時半ごろ、北九州市小倉南区新道寺の採石場で、70トンの大型ダンプカーを運転し、上司の山崎雄二さん(当時51)をひき殺したほか、別の同僚男性2人もひき殺そうとしたとして、殺人と殺人未遂の罪に問われていました。

12日の判決公判で、三芳純平裁判長は「勤務環境などに不満を有していたものの、殺人行為に及ぶことは飛躍があり、正当化する事情は見当たらない」と指摘しました。

その上で「被害者に弁償金を支払っていることなどを考慮しても刑事責任は重大」として、懲役28年の求刑に対し、懲役23年の判決を言い渡しました。

車を切り返して執拗に攻撃

判決では、大型ダンプカーを遅くとも30キロのスピードで被害者3人に向かって走らせたと認定しました。

ダンプカーは重さ70トンを超え、幅6メートル超、高さ5メートル超と巨大なもので、これで人をひけば死亡させることは必至で、現に車2台ですら原型をとどめないほど潰れていて、そんな車両を人に向けて走らせることは危険性が極めて高いとしました。

しかも、高橋被告はダンプカーを回避した同僚の姿に気づき、車を切り返してさらに前進させるなど執拗に攻撃を試みたと指摘しました。さらに、駆けつけた現場監督が乗った車を躊躇(ちゅうちょ)なく踏み潰していて強固な殺意があったといえるとしました。

人命が失われた結果は取り返しのつかないものであることはいうまでもなく、未遂にとどまった被害者2人についても紙一重で助かったのにすぎず、巨大なダンプカーが間近に迫る恐怖を体験したことで、精神的な苦痛を受けているとしました。

次ページ
動機は「不満ため込み怒りが爆発」
あなたにおすすめ