JR東日本が今秋から導入する、SuicaとPASMOの新コード決済サービス「teppay」で何がどう変わる?
Suicaの進化が発表され、今後目が離せない鉄道サービス。 Suicaの当たり前を超えるための鍵となるツールが、この秋からサービスが始まるteppayだ。その機能と導入後に超える当たり前を東日本旅客鉄道 マーケティング本部マネージャーの小澤氏に聞いてみた。 【調査結果】JR東日本による「キャッシュレス決済に関する調査」を見ると、Suica、PASMOには圧倒的知名度や所有率がある…! 東日本旅客鉄道 マーケティング本部 Suica・決済システム部門 決済・金融ユニット マネージャー 小澤 達さん teppayやJRE BANKとのリンクなど、プロジェクトの3つの柱の中で、決済(金融関係)に関連する事業に携わる。
モバイルSuica・モバイルPASMOのアプリを超えて連携!!
■ 「teppay」とは? 秋に始まるコード決済サービス。アプリのダウンロードは不要でモバイルSuica、モバイルPASMOのメニューに自動的に組み込まれる。
撤退する事業者もある中、コード決済に参入する理由は?
現在のコード決済は、携帯電話の事業を展開する会社や、金融機関に関連する会社、デジタル地域通貨を立ち上げるために作られた団体が提供するものが中心。昨今は、コード決済の事業から撤退する会社も増え、コード決済の取り扱いを休止する飲食店も出てきている。そんな中、この事業に参入する意図をJR東日本で、teppayのプロジェクトを率いる小澤 達さんに聞いた。 「コード決済を導入する理由は、Suicaの当たり前を超えるために欠かせないツールだったからです。導入当初のSuicaは無記名のICカードや定期券を使うことを前提に設計。カードを落としてしまうと不正利用されてしまう可能性があったので、チャージの上限額を2万円としました。その後、スマホと連携させた「モバイルSuica」にしたことでよりご利用しやすくなったのですが、Suicaは自動改札機や店舗に設置された読み取り機で、瞬時に決済を行なうために特化したICチップが必要なシステム。設計の際に様々な設定をしており、ここを変えるとなると大掛かりなものになってしまう……。そこでコード決済のシステムを活用しようと考えました」 teppayは、シンプルに言うと「モバイルSuica」に残高をチャージできるのが特徴のコード決済。これだけでSuicaのどんな当たり前が変わるのか? 「皆様がご存じのコード決済同様、高額の支払いが可能となります。また専用アプリではなく、「モバイルSuica」のメニュー上に組み込むことで2万円を超える決済が実現できます。さらに残高の受け渡し、受け取りが可能となるので、保護者が残高を送り、受け取ったお子様が「モバイルSuica」にチャージして列車に乗るといった使い方も可能です。 さらにこのような効果も。 「コード決済であれば、レジ横に支払いのQRコードを置くだけでOK。専用のICチップ読み取り機を設置する必要がなくなるのでお店側の導入へのハードルが下がります。たくさんのお店で「モバイルSuica」を操作して支払いができるお店が増えれば、地域活性化につながります」 コード決済を組み込むことでSuicaの可能性は大きく広がりそうだ。 ■ 上限額(2万円)を超える買い物が可能に!! チャージ上限額を超える決済が可能に。これを機にSuica払いに対応していない高額商品を扱う店がteppay払いを開始する可能性が高まる。 ■ teppay残高を家族や友達へ送る・受け取る!! teppayは残高で定期券購入が可能。購入する直前に定期代をお子さんに送ることが可能となるので、大金を持たせるリスクを減らすことができる。 ■ オンライン決済機能も可能に!! アプリ内で「teppay JCB プリカ」を発行できるので、ネット通販やタクシーの手配、飲食店のオンライン注文など、ネット上で支払いを行うサービスにも対応。 ■ 地域限定バリューの利用が可能!! 地域や店舗を限定した残高を設定することも可能。地域通貨導入のハードルを大きく下げるこの機能は、地域活性化の重要なツールとなりそうだ。
DIMEマネーライターの見解は?
■ 地域通貨にteppayの機能がどれだけ活用されるか 旅行の際、交通費だけではなく、宿泊やお土産まですべて決済できそうなユニークなサービス。普及の鍵は、ほかのコード決済にない「地域限定バリュー」がどれだけ活用されるかだと見ています。 DIMEマネーライター 齋藤めぐみさん 仙台市在住の元銀行員。テレビ・ラジオなどのメディア出演のほか、マネー講師としても活動。 取材・文/渡辺雅史 撮影/タナカヨシトモ
@DIME編集部