夜鷺甘話

抵抗を許さぬ腕の檻

神神化身 二次創作 夜鷺


比鷺成人済。

see more
Display Settings
Background color
The text color is automatically changed according to the background color.
font size
  • Small
  • Middle
  • Big
font
  • Gothic
  • Ming Dynasty
0

1

table of contents

夜鷺甘話

夜帳の腕は、比鷺を外の世界から隔絶する檻だ。

抵抗などという小賢しい意思は、その腕に抱き締められた瞬間に霧散する。

比鷺は、夜帳の胸に顔を埋めた。

それはかつて彼が、何よりも恐れ、排除しようとしていた服従の形だ。だが、夜帳の体温に包まれ、その鼓動を聴いていると、こここそが自身の在るべき場所なのだと、魂が深い溜息を吐く。

「俺の腕から逃げ出すなんてことは、未来永劫、考えなくていい」

降参を告げるような比鷺の仕草に、夜帳は満足げに目を細めた。その腕は比鷺を縛っているようでいて、実は外敵から彼を守る鎧のようでもある。

比鷺は、自分を囲い込む夜帳の檻の中で、甘く溶け落ちていくことを至福に感じるようになっていた。その安らぎを与えたのは、他でもない、萬燈夜帳だ。

胸元で深く呼吸をする比鷺の髪を、夜帳は指先でゆっくりと梳(す)いた。降伏した獲物を見守る捕食者のような、それでいて、壊れ物を扱うかのような慈しみ。

比鷺は夜帳に全幅の信頼を預け、心音に耳を寄せた。

言葉を返す代わりに、夜帳の背に腕を回す。

外界から隔絶されたこの檻の中で、二人は互いの心音だけを唯一の道標(みちしるべ)とするように、ただ抱き締め合うのだった。


table of contents

夜鷺甘話

0

1

Tag
Tags:
  • Portfolio Name
  • Name of Work
  • Product Name
  • Series
  • Product Type
  • Creator
  • Category
  • Others
  • Official
  • Video
  • R18

Other series and works

夜鷺耽話
R18

夜鷺耽話

comment

0

ログインするとコメントが投稿できるようになります

Other series and works

夜鷺耽話
R18

夜鷺耽話

日本語
English