"バトロワ"をやります外伝 PVE ダーク・ファイター・スクワッド Grand Finale

  • 1ポチェモブ26/01/28(水) 22:34:54
  • 2ポチェモブ26/01/28(水) 22:41:36

    「――待った。タンマ、タンマ」

    その張り詰めた空気を、間の抜けた声が裂いた。

    瓦礫の陰から、『マガツイザナギ』足立透が、両手を上げてふらふらと歩み出た。

    「なっ、足立!? 何してんのよ!」

    アドが叫ぶ。

    足立はヘラヘラと笑いながら、マキマに歩み寄る。

    「いやー、無理無理。こんな化け物揃い、勝てるわけないじゃん。

    僕さぁ、痛いの嫌いなんだよね。努力とか友情とか、そういう寒いのも苦手だし」

    足立は仲間のヴィランたちを指差して鼻で笑った。

    「こいつら馬鹿でしょ? 死ぬまで戦うとかさ。

    ……だからマキマさん。僕、そっち(勝ち馬)に乗るわ」

    「……あァ? テメェ……ッ!」

    一方通行が、血反吐を吐きながら足立を睨む。

    久瀬が殺意を込めて呻く。

    「裏切りやがったな、クソ外道が……」

  • 3ポチェモブ26/01/28(水) 22:45:11

    スクワッド全員が絶望と怒りに染まる中。

    ただ一人、『ダークニンジャ』だけが、足立の背中――その小刻みに震える指先のサインを見逃さなかった。

    (……あのサインは……『逃げろ』か?)

    ニンジャの動体視力が、足立の真意――「決死の陽動」を見抜く。

    マキマは小首を傾げ、黄金の瞳で足立を見つめた。

    「……へぇ。賢い犬だね」

    「でしょ? 僕、役に立つよー? ほら、握手」

    足立がニヤニヤしながら手を差し出す。

    その手がマキマに触れる、コンマ1秒前。

    足立の目が、狂気と殺意に染まった。

    「死 ねよ、クソアマァッ!!」

    ドォォォン!!

    足立は隠し持っていた銃を、マキマの眉間へ向けてゼロ距離発砲した。

    しかし。

    弾丸はマキマの皮膚で止まり、ぺしゃんこになって落ちた。

    「……躾(しつけ)が必要みたいね」

  • 4二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 22:47:42

    なにっ足立がカッコいい

  • 5ポチェモブ26/01/28(水) 22:50:34

    「チッ、硬えな!」

    足立が叫ぶと同時、ダークニンジャが動いた。

    「今だッ!! 走れェェェッ!!」

    シュルルルルッ!

    ニンジャが放った煙玉が炸裂し、教会エリア一帯を濃密な煙幕が覆い隠す。

    「逃げるぞ! 奴の覚悟を無駄にするな!」

    ダークニンジャと一方通行が、負傷した仲間とアドを強引に引きずって走り出す。目的地は市庁舎。

    「逃がすわけないでしょう!」

    ソロモンがカラドボルグを振り上げ、煙幕ごと薙ぎ払おうとする。

    「Aaaaaaa……いかせない!!」

    ズズズズズズッ!!

    『アース・マザー』ティアマトが、最後の力を振り絞り、自身の肉体を巨大な泥の壁へと変貌させ、ソロモンの前に立ち塞がった。

    「獣風情がッ!!」

    ズドォッ!!

    カラドボルグの巨大な刀身が、ティアマトの胸を深々と貫く。

    「ガ、ァ……ッ!」

    致命傷。霊核が砕ける音。

    それでも、ティアマトはソロモンの剣を両手で掴み、離さなかった。

    「こどもたちは……にがす……!」

    その隙に、ヴィランたちは市庁舎の方角へと消えていった。

    戦場に残されたのは、胸を貫かれたティアマトと、マキマたちに囲まれた足立だけだった。

  • 6二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 22:52:32

    う…嘘やろ
    こ…こんなことが こんなことが許されていいのか
    (足立が再開時生姜焼きに支配されてそうで)怖いです

  • 7ポチェモブ26/01/28(水) 22:54:57

    「……あーあ。失敗した」

    足立は地面に投げ出され、仰向けに空を見ていた。

    その体は、フィアンマの『第三の腕』によって地面に縫い付けられ、四肢の骨が砕かれている。

    マキマが足立の顔を覗き込む。

    「残念。本当に戦力として期待していたのに。

    ……今からでも遅くないよ? 私の犬になれば、その傷も治してあげる。

    あんなゴミ屑たちと死ぬより、ずっと有意義な人生(シナリオ)をあげる」

    足立は口の中に溜まった血を、ペッとマキマの靴に吐きかけた。

    「……断る」

    足立は、激痛に歪む顔で、最高に皮肉な笑みを浮かべた。

    「アンタらの作る世界なんてさ、息が詰まって退屈なんだよ。

    ……それに比べて、あいつら(ヴィラン)は最高に馬鹿で、最高にイカれてて……」

    足立は、空っぽだった自分の胸に、確かに灯った「熱」を感じていた。

    「アンタらといるより……あいつらといた方が、ずっと楽しかったからさ」


    「……そう。理解できないね」

    マキマが冷徹に告げる。

    「フィアンマ。片付けて」

    「神の御前にて塵と化せ」

    フィアンマが腕を振り下ろす。

    ズドォォォン!!

    足立の腹部に致命的な一撃が叩き込まれた。

  • 8二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 22:56:21

    新スレあざーす

  • 9ポチェモブ26/01/28(水) 22:57:31

    「ガ、ハッ……!」

    足立の視界が暗転していく。



    (あーあ……こんなことなら、真面目に勉強しときゃよかったかな……)

    意識が消える寸前。

    彼は震える手で、マキマたちに向けて中指を立てた。








    「……バーカ」

  • 10二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 22:59:02

    足立‥見事やな

  • 11ポチェモブ26/01/28(水) 22:59:26

    その手が力なく落ちる――その時。

    柔らかく、温かいものが足立を包み込んだ。

    「……あ」

    胸を貫かれ、瀕死のティアマトが、這いずって足立の元へ来ていたのだ。

    彼女は血まみれの手で足立を抱きしめ、優しく微笑んだ。

    「……わるいこ」

    ティアマトの声は、とても静かだった。

    「うそつきで、ひねくれもので……でも、わたしの、だいじなこども」

    「……ハハ。最期まで、子供扱いかよ……」

    足立の目から、一筋の涙が流れた。

    それは虚無の涙ではない。人間としての涙だった。

    「……おやすみ。……いっしょに、ねましょう…」

    ティアマトが足立の頭を胸に抱き寄せる。

    原初の母と、道化の殺人鬼。

    世界に居場所のなかった二つの魂は、瓦礫の山で寄り添い合い、静かにその命の灯火を消した。

    ソロモンも、マキマも、その最期の光景には見向きもせず、ただ悪党たちを追うのだった。

    第5ターン 第3フェーズ終了

  • 12二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:00:40

    ◇与えられた温もり──

  • 13ポチェモブ26/01/28(水) 23:01:27

    【現在の状況】
    * 参加者リスト(生存7名):
    * 『ワン・ウェイ』一方通行
    * 『閻魔』久瀬大作
    * 『パイロインデックス』葛西善二郎
    * 『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実
    * 『ダークニンジャ』
    * 『Owl』滝澤政道
    * 『ウィンター・クイーン』モルガン
    * アド・ミャン
    * 死亡者リスト:
    * 『マスター・アジア』東方不敗
    * 『マガツイザナギ』足立透(マキマへの反逆、仲間を逃がすため死亡)
    * 『アース・マザー』ティアマト(ソロモンを足止めし、足立と共に死亡)
    * 残りマネモビアン: 3体
    * 『ドミネーター』マキマ
    * 『神の如き者』右方のフィアンマ
    * 『マスター・ロゴス』イザク

    物凄い今更だけどマネモビアンバトルの結末は
    全員生存・1人死亡で撃破・2人死亡で撤退の3種類なんだよね。
    後半にまとめてそれを行うなんてGeminiって奴は結構気紛れで鬼畜だな

  • 14二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:02:21

    最期を一緒に迎えてくれる仲間が居て良かったと思う反面…ふざけんなよボケがという悲しみと怒りに駆られるッ

  • 15ポチェモブ26/01/28(水) 23:04:47

    第5ターン 第1フェーズ:諜報・作戦フェーズ

    ~クソったれな世界への反逆、最後の賭け~

    時刻:08:00

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎・地下搬入口

    重苦しい沈黙が、薄暗い倉庫を支配していた。

    マスターロゴス、

    フィアンマ、

    そしてマキマ。

    三柱の「神」ごとき存在を前に、ヴィランたちは逃げることしかできなかった。

    その代償はあまりにも大きい。

    「うぅ……足立……ティアマト……」

    アド・ミャンがコンクリートの床に座り込み、顔を覆って泣いていた。

    「無理よ……あんなの勝てるわけない……。

    全知全能の剣に、触れたら終わりの右腕、それに絶対支配のマキマ……。

    もう終わりよ……ゲームオーバーだわ……」

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実も、壁に背を預けて項垂れている。師を失い、さらに仲間を二人失った喪失感は、継承したばかりの心を折るには十分だった。

    『ウィンター・クイーン』モルガンですら、プライドを粉々にされ、唇を噛み締めて沈黙している。

  • 16二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:06:03

    途中まで無犠牲で順調だったのになぁ

  • 17ポチェモブ26/01/28(水) 23:07:32

    その静寂を破ったのは、引きずるような足音だった。

    『閻魔』久瀬大作。

    全身の骨が悲鳴を上げ、血がドリップコーヒーのように滴り落ちている。

    それでも、彼は壁に手をつき、よろめきながら立ち上がった。

    「やめなさいよ久瀬! あんたが一番ボロボロじゃない! 立ってるだけで奇跡なのよ!?」

    アドが悲鳴交じりに止める。

    「……うるせえ」

    久瀬は吐き捨て、出口――屋上へと続く階段の方を睨みつけた。

    「俺は行くぞ。……あのクソアマの顔面、形が変わるまで殴ってやらねえと気が済まねえ」

    「死ぬわよ!? 無駄死によ!!」

    「無駄じゃねえッ!!」

    久瀬の怒号が、倉庫内に響き渡った。

    「稀咲のガキは、這い上がろうとして死んだ!

    東方不敗のジジイは、未来を託して死んだ!

    足立とティアマトは……俺たちを生かすために死んだんだぞ!!」

    久瀬は拳を胸に当てる。

    「あいつらの命背負って生きてる俺たちが、ここで膝ついたら……それこそが『無駄死に』だろうが!!

    勝てる勝てねえじゃねえ! やるかやらねえかなんだ!!」

    極道の矜持。

    それは「正義」ではない。受けた借りは必ず返す、落とし前をつけるという、泥臭くも強固な「意地」だ。

  • 18二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:07:48

    >>13

    つまり前半はアホほど運が良かったということか?

  • 19二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:09:02

    久瀬あなたカッコよすぎる

  • 20ポチェモブ26/01/28(水) 23:11:21

    「……チッ。クソが」

    ガタッ。

    『ワン・ウェイ』一方通行が、不機嫌そうに立ち上がった。

    「三下の分際で、格好つけてんじゃねェよ。……一人で行かせるかよ、クソボケ」

    「……ママを、殺した」

    『Owl』滝澤政道が、涙でぐしゃぐしゃの顔を上げた。

    その目には、底知れぬ飢えと殺意が宿っている。

    「喰ってやる……。あいつら全員、骨まで噛み砕いてやる……!」

    「……ニンジャに撤退はない」

    『ダークニンジャ』が妖刀ベッピンを構え直す。

    「師匠(マスター)の風……絶やすわけにはいかねえよな」

    鈴木実も、涙を拭ってニヤリと笑った。

    「……不敬な者たちだ。だが、王が民草に後れを取るわけにはいかぬな」

    モルガンがドレスの裾を払って立ち上がる。

    そこに「世界を救う」という崇高な目的はない。

    あるのは、「気に入らない奴をぶっ飛ばす」「仲間の仇を取る」「ナメられたままじゃ終われない」という、ヴィラン特有の自分勝手な動機だけ。

    だが、その純粋な「悪意」と「反骨心」こそが、今この瞬間、最強の結束を生んでいた。


    >>18

    (うん。テストじゃほぼ毎回最初に峯が自分を犠牲にマネモビアンを倒してたんだァ)

  • 21ポチェモブ26/01/28(水) 23:15:17

    「みんな……」

    アド・ミャンが顔を上げる。彼女の目からも、諦めの色が消えていく。

    「……そうね。私も、あんた達の飼い主だもん。最後まで付き合うわ!」

    士気は戻った。だが、戦力差は歴然。

    どうやってあの三人を倒すか。

    「火火火! いやぁ、青春だねぇ!」

    その時、『パイロインデックス』葛西善二郎が、場違いなほど楽しげな笑い声を上げた。

    「みんなの熱いハートに火がついたところで、おじさんから提案があるんだけど」

    葛西は懐から、紫色の光を放つ小さな結晶片を取り出した。

    「それは……!?」

    アドが目を見開く。

    「東方不敗の爺さんの遺体から拝借した。……『黒いゼオライマー』の次元連結コアの破片だよ」

    葛西は、まるで宝石のようにそれを弄ぶ。

    「あのロボットは消滅したけど、この破片にはまだ高密度の次元エネルギーが残ってる。

    ……で、屋上のマキマちゃんは今、異次元へのポータルを無理やり広げてる最中だよね?」

    アドの頭の中で、計算式が組み上がる。

    「まさか……!」

    「そう。ポータルの中心に、異なる波長の次元エネルギー(これ)をぶち込む。

    そうすればどうなると思う?」

    「……エネルギーが反発して、制御不能の『オーバーロード(暴走)』が起きる。

    ポータルは崩壊して、その余波は……」

    「その場にいる全員を、次元の彼方へ吹き飛ばす」

    葛西はニヤリと笑った。

  • 22二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:15:22

    バットエンドになりそうヤンケ

  • 23ポチェモブ26/01/28(水) 23:17:34

    「これが俺達の勝ち筋(ラスト・ベット)だ。

    マキマも、フィアンマも、ロゴスも、ポータルの爆発に巻き込んで心中する。

    ……もちろん、至近距離で起爆させるおじさん達もただじゃ済まないけどね」

    それは、文字通りの自爆テロ。

    だが、正攻法で勝てない相手に一矢報い、世界への侵攻を止める唯一の手段。

    「ハッ。上等じゃねェか」

    一方通行が即答した。

    「あのクソアマの涼しい顔が歪むなら、地獄の底まで付き合ってやるよ」

    「決まりだな」

    久瀬が拳を鳴らす。

    アドは震える手でタブレットを操作し、屋上の構造図を表示した。

    「……作戦はこうよ。

    マキマたちの猛攻を掻い潜り、誰か一人がポータルの直下まで到達して、このコアを投げ込む。

    それが私たちの、最後のミッション!」

    「行くぞ、野郎共ッ!!」

    「応ッ!!」

    満身創痍の悪党たちが、最後の階段を駆け上がる。

    目指すは屋上。神殺しのフィナーレへ。

    ラストターン 第1フェーズ終了

  • 24二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:21:55

    ヴィラン達が格好良すぎる……格好良さの次元が違う

  • 25ポチェモブ26/01/28(水) 23:23:19

    ラストターン 第2フェーズ:ミッションフェーズ(前半)

    ~炎の幕引き、道化師の「手品」~

    時刻:08:15

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎・上層階

    「どけェッ! 邪魔だクソ鉄屑共ォッ!!」

    『ワン・ウェイ』一方通行の怒号と共に、前衛のマネモブが圧縮されて弾け飛ぶ。

    市庁舎の最上階へ続く回廊は、まさに地獄絵図と化していた。

    壁を埋め尽くすように湧き出てくるのは、マキマ直属の『公安対魔特異・制圧用マネモブ』。

    黒いスーツを着た人型のそれらは、個々がヴィランに匹敵する戦闘力を持ち、さらに統率された集団戦法で一行の足を止めにかかる。

    「イヤーッ!」

    『ダークニンジャ』が壁を走り、敵陣の中央で回転斬りを見舞う。

    「ヌウッ! 数が多い! 斬っても斬っても湧いてくる!」

    「喰わせろ! 喰わせろよォォッ!」

    『Owl』滝澤政道が赫子で敵の頭部を次々と破壊するが、その腕や足には既に無数の銃弾が撃ち込まれている。

    「援護するぜ! 吹き飛びな!」

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実が螺旋の風を放ち、通路を塞ぐ敵を一掃する。

    だが、その風が止む暇もなく、奥から増援が雪崩れ込んでくる。

    「クソッ、キリがねえぞ!」

    『閻魔』久瀬大作が血反吐を吐きながら拳を振るう。

    屋上まであと少し。だが、この厚い壁を突破するには時間が足りない。

    マキマのポータル解放まで、残された時間は数分もない。


    (マネモブはただの雑魚敵としか書いてないのにやたらと改良型が出てきて困惑してるのが俺なんだよね)

  • 26二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:24:20

    >>25

    ラストターンだしGeminiップが一捻り加えたかったのかもしれないね

  • 27ポチェモブ26/01/28(水) 23:28:05

    「……あーあ。こりゃあ、誰かが『蓋』をしなきゃ進めないねぇ」

    不意に、列の最後尾にいた男が足を止めた。

    『パイロインデックス』葛西善二郎だ。

    「葛西?」

    アド・ミャンが振り返る。

    葛西は、懐から例の『ゼオライマーのコアの破片』を取り出すと、それを無造作にアドへと放り投げた。

    「受け取んなよ、司令官ちゃん。

    ……おじさん、ちょっと息切れしちゃってさ。ここらで休憩させてもらうよ」

    「は? 何言ってるのよ! あんたが発案者でしょ!?」

    アドがコアを慌てて受け取る。

    「だからさ。……ここはおじさんの得意分野(ステージ)なんだよ」

    葛西は、通路の両脇にあるスプリンクラーや配管に、自前の可燃性ジェルを撒き散らし始めた。

    そして、迫りくるマネモブの大群の方へ、ゆっくりと向き直る。

    「ここは狭い通気口のない一本道。……つまり、最高の『オーブン』になるってことさ」

    「……テメェ、死ぬ気か」

    一方通行が足を止める。

    「火火火! 死ぬ? 冗談。

    おじさんはただ、ちょっと派手な花火を上げて、追っ手を足止めするだけさ」

    葛西はオイルライターを取り出し、カチンと蓋を開けた。

    その瞳は、炎よりも妖しく、狂気的に輝いている。

  • 28ポチェモブ26/01/28(水) 23:32:01

    「さあ、行った行った!

    観客がステージに残ってちゃ、フィナーレの邪魔だよ!」

    「葛西……ッ!」

    久瀬が何か言いかけるが、葛西の背中がそれを拒絶した。

    「……行くぞ! 奴の気が変わらねえうちに走れッ!」

    「……必ず、勝ちなさいよ!」

    アド・ミャンは涙をこらえ、コアを握りしめて走り出した。

    ヴィランたちが次々と葛西の横を通り過ぎ、屋上への扉へと向かう。

    「……さてと」

    仲間たちの足音が遠ざかり、代わりに無機質なマネモブの足音が迫る。

    数百、いや数千の敵意が、一人の放火魔へと向けられる。

    「ようこそ、俺の『暖炉』へ」

    葛西は、愛用のライターを宙に放り投げた。

    スローモーションのように回転する銀色のライター。

    その小さな火花が、撒き散らされたジェルと、充満したガスに着火する。

    「火火火(ヒヒヒ)……!! 燃えろよ、燃えろ……!!」

    カッ!!!!

    ズドォォォォォォォォォォォォンッ!!

    爆音。

    そして、全てを飲み込む紅蓮の奔流。

    市庁舎の上層階が一瞬にして爆発炎上した。

  • 29ポチェモブ26/01/28(水) 23:33:17

    その凄まじい爆風と熱量は、迫りくるマネモブ軍団を瞬時に炭化させ、同時に屋上への通路を瓦礫で塞ぐことで、完璧な「遮断壁」を作り上げた。


    「葛西ぃぃぃぃぃッ!!」

    扉の向こうで、アドの絶叫が響く。

    炎の向こう側で、男が笑っていたのか、それとも炎に巻かれて消えたのか。

    それを確認する術は、もう誰にもなかった。

    ただ、燃え盛る業火だけが、追っ手を一人たりとも通さないという意志のように揺らめいていた。

  • 30二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:35:38

    どわーっどんどん死んでいくやん

  • 31二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:36:35

    葛西……(哀)
    しゃあけどこのメンツの中でただの人間としてやれることやって逝ったのは見事やな……ニコッ

  • 32ポチェモブ26/01/28(水) 23:37:41

    第5ターン 第3フェーズ:最終決戦(その1)

    ~亡き友への手向け、開戦の啖呵~

    時刻:08:30

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎屋上

    爆炎の回廊を抜け、鉄扉を蹴り破った先。

    そこは、異界の赤に染まった空の下、世界を終わらせる儀式の祭壇だった。

    屋上の中央には、巨大な『次元ポータル制御装置』が鎮座し、そこから伸びる光の柱が空に大穴(ホール)を穿っている。

    その穴の向こうには、数え切れないほどのマネモブ軍団と、異形の空中戦艦が待機し、今まさにこの世界へ雪崩れ込もうとしていた。

    そして、装置の前には、三人の「支配者」が並び立っていた。

    全知全能の魔王、仮面ライダーソロモン(マスター・ロゴス)。

    神の如き救済者、右方のフィアンマ。

    そして、冷酷なる支配の悪魔、『ドミネーター』マキマ。

    「……よく来ましたね。物語の結末を見届けに来たのですか?」

    ソロモンがカラドボルグを杖のように突き、余裕の笑みを浮かべる。

    「しつこい虫ケラどもだ。神の慈悲も、貴様らには無駄だったようだな」

    フィアンマが不快そうに『第三の腕』をうねらせる。

    「……汚い。煤と血の臭いがする」

    マキマは鼻に手を当て、ゴミを見るような目で彼らを見下ろした。

    圧倒的な威圧感。

  • 33ポチェモブ26/01/28(水) 23:40:46

    だが、『ワン・ウェイ』一方通行は、ポケットに手を突っ込んだまま、ゆっくりと歩み出た。

    その背後には、傷だらけのヴィランたちが続く。

    「……あァ、そうかい。臭うかよ」

    一方通行が、口の端を歪めて嗤う。

    「こいつはなァ……テメェらがゴミ扱いして殺した、俺の連れ(ツレ)たちの臭いだ」

    一方通行の脳裏に、散っていった者たちの顔がよぎる。

    未来を託して散った東方不敗。

    意地を見せて散った足立とティアマト。

    そして、今しがた道を開いて散った葛西。

    「テメェらは言ったな。管理だの、救済だの、物語だの……。

    そんなモン知ったことかよ。

    俺たちがここに立ってる理由は、ただ一つだ」

    一方通行が、赤い瞳を見開き、三人の神々に向かって啖呵を切った。

    「テメェら全員、仲間の墓標(ツラ)に叩きつけて、詫び入れさせるためだァッ!! 今すぐ歯ァ食いしばれ、三下共ォッ!!」

    「愚かな……」

    「死になさい」

    開戦の合図など不要。

    殺意と殺意が衝突し、屋上は最終決戦のリングと化した。

  • 34二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:41:39

    >>1

    強さランキングをみたいのう…

  • 35ポチェモブ26/01/28(水) 23:43:38

    【第1戦線:神殺しのトリオ】

    対戦カード: フィアンマ vs 一方通行、久瀬、滝澤

    「オレ様は神の如き者! その右手に敵うと思うか!」

    フィアンマの『神上』状態の右腕が、天を覆う質量の輝きとなって振り下ろされる。

    「関係ねェッ!!」

    一方通行が正面から飛び込む。

    「反射(リフレクション)!!」

    神の一撃を、ベクトル操作の全力全開で受け止め、逸らす。

    「ぐぅぉぉぉッ! 重てェなクソがッ!!」

    完全反射は不可能だが、軌道をずらすことはできる。

    その隙を見逃さない二つの影。

    「オラァッ!!」

    『閻魔』久瀬大作が、逸らされた腕の側面を駆け上がり、フィアンマの本体へと肉薄する。

    「神様だろうが何だろうが! 喧嘩の作法(ルール)は一緒だァッ!!」

    「いただきまァすッ!!」

    『Owl』滝澤政道が上空から急降下し、赫子の爪を突き立てる。

    「肉! 肉! 神様の肉はどんな味がするんだろうなァッ!?」

    「小賢しいッ!」

    フィアンマが迎撃体勢に入るが、一方通行のベクトル干渉がその動作をコンマ数秒遅らせる。

    最強の盾役と、死を恐れぬ二人の狂犬。

    三位一体の連携が、神の右手に喰らいつく。

  • 36二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:45:18

    フィアンマつえーよ

  • 37ポチェモブ26/01/28(水) 23:46:39

    【第2戦線:物語の破壊者】

    対戦カード: ソロモン vs モルガン、ダークニンジャ

    「私の物語に、あなたたちのようなノイズは不要!」

    ソロモンがカラドボルグとクロスセイバーを振るう。

    銀河の星々と、崩壊の赤雷が同時に襲いかかる。

    「黙れ、三流作家!」

    『ウィンター・クイーン』モルガンが、魔力を込めて対抗する。

    「『最果てに降る冬(ロードレス・ウィンター)』!」

    彼女が展開したのは防御壁ではない。空間そのものを凍結させ、ソロモンの「物語改変能力」の伝播を阻害する魔術干渉だ。

    「貴様のシナリオ通りになどさせてたまるか!」

    「イヤーッ!!」

    凍結した空間の死角から、『ダークニンジャ』が走る。

    「ドーモ、ソロモン=サン。ニンジャです」

    妖刀ベッピンが、ソロモンの黄金の装甲の隙間――関節部のみを正確無比に狙う。

    「貴様が全知全能なら、この『カラテ』も予知してみせろ!」

    「フン、予知するまでも!」

    ソロモンが大剣で薙ぎ払うが、ニンジャは紙一重で回避し、モルガンの氷塊を足場に再加速する。

  • 38二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:49:30

    負けちゃう?

  • 39ポチェモブ26/01/28(水) 23:49:54

    【第3戦線:支配への反逆】

    対戦カード: マキマ vs ミノル(+アド)

    そして、制御装置への最短ルート。

    そこに立ちはだかるのは、最強の支配者マキマ。

    「……邪魔よ」

    マキマが指を立てる。「ばん」

    ドォン!!

    不可視の衝撃波が、装置へ向かおうとするアド・ミャンを襲う。

    「危ねェッ!!」

    ヒュオオオッ!!

    疾風が割り込み、アドの体を強引に横へと突き飛ばした。

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実だ。

    彼の左肩が衝撃で弾け飛び、血飛沫が舞う。

    「ぐっ……! いってェな……!」

    鈴木は脂汗を流しながらも、ニヤリと笑ってマキマの前に立ちはだかった。

    「……死にたいの?」

    マキマが冷徹な瞳を向ける。

    「へっ、死にたくはねえよ。俺はこれから最強になる男だからな」

    鈴木は残った右腕で構えをとる。

    その構えは、亡き師・東方不敗のもの。

  • 40ポチェモブ26/01/28(水) 23:51:26

    「アド! 行けェッ!!」

    鈴木が叫ぶ。

    「こいつの相手は俺がする! お前はさっさとその機械をぶっ壊せ!!」

    「ミノル……! 分かった!」

    アド・ミャンは転がりながら起き上がり、制御装置のコンソールへと走る。

    「行かせないわ」

    マキマがアドに狙いを定めるが、鈴木がその視線(射線)に割り込む。

    「よそ見してんじゃねえよ、ババア!」

    鈴木が風を纏って加速する。

    「お前の相手はこの俺、『東方不敗・一番弟子』鈴木ミノルだ!!」

    格の違いは歴然。

    だが、若き継承者の風が、支配者の指先をわずかに狂わせる。

    「……面倒だね」

    マキマの関心が、アドから鈴木へと移った。

    その隙に、アド・ミャンは制御装置に取り付いた。

    「お願い、動いて……! 葛西の残したコア……これを受け入れなさいッ!!」

    ハッキングケーブルを接続し、彼女は震える手で『黒いゼオライマー』のコアをスロットにねじ込む準備を始めた。

  • 41二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:51:26

    ミノル大丈夫?片腕だと流石に厳しいものがあるけど

  • 42ポチェモブ26/01/28(水) 23:53:36

    ラストターン 第3フェーズ:最終決戦(その2)

    ~神殺しの牙、そして執念の一撃~

    時刻:08:40

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎屋上

    【制御装置前:暴走の始まり】

    「入れぇぇぇぇッ!!」

    アド・ミャンの悲痛な叫びと共に、『黒いゼオライマー』の次元連結コアがスロットに叩き込まれた。

    バチバチバチッ!!

    制御装置が悲鳴を上げる。マキマが構築していた赤いポータルに、ゼオライマーの漆黒と紫の次元エネルギーが強制的に混入する。

    『警告。警告。次元位相、制御不能(オーバーロード)。崩壊が始まります』

    「やった……!」

    アドがガッツポーズをした瞬間、屋上の中央に巨大なエネルギーの渦(ヴォルテックス)が発生した。

    触れるもの全てを消滅させる、破壊の嵐。

    「小賢しい真似を……! だが、この力でねじ伏せるまで!」

    『神の如き者』右方のフィアンマが、渦巻く暴風の中で叫ぶ。

    彼の背後の『神上』状態の第三の腕は、暴走するエネルギーすらも弾き飛ばし、なおもヴィランたちを圧倒していた。

  • 43二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:53:51

    これまでポチェモブが出したネカピンシリーズで一番身体張ってるってネタじゃなかったんですか?

  • 44ポチェモブ26/01/28(水) 23:55:52

    【フィアンマ戦線:決着】

    「消え失せろ、不確定要素どもがッ!!」

    ドゴォォォォン!!

    フィアンマが第三の腕を薙ぎ払う。それは単なる物理攻撃ではなく、空間そのものを削り取る一撃。

    「チッ、守り切れねェ……ッ!」

    『ワン・ウェイ』一方通行が歯噛みする。

    彼は今、久瀬と滝澤という二人の前衛を守るために、演算能力の全てを「防御」と「軌道逸らし」に割いていた。

    だが、暴走したポータルの余波と、フィアンマの猛攻のダブルパンチに、最強の頭脳も限界が近い。

    「そこだ、白い怪物(アクセラレータ)!」

    フィアンマが、守りの要である一方通行のわずかな演算の遅れを見抜いた。

    「貴様さえ消えれば、残りの屑どもは塵となる!」

    ズドンッ!!

    第三の腕が、他の二人を無視して一方通行へ一点集中で突き出された。

    (……しまっ、間に合わねェ!?)

    一方通行が目を見開く。反射が間に合わない。直撃すれば死ぬ。

  • 45二次元好きの匿名さん26/01/28(水) 23:56:19

    >>43

    多分マネモビアン・セブンと同等かそれ以上には体を張ってる…と思う

  • 46ポチェモブ26/01/28(水) 23:58:27

    「――ギャハハハ! 肉ゥッ!!」

    グシャァッ!!

    その死の軌道に、自ら飛び込んだ影があった。

    『Owl』滝澤政道だ。

    「なっ……!?」

    フィアンマが驚愕する。

    滝澤は、第三の腕の直撃をその身で受け止めた。

    赫子(かぐね)の甲冑が砕け、肋骨が粉砕される音が響く。

    だが、狂った喰種は止まらない。

    「美味そうじゃねえか……神様の腕ェェッ!!」

    滝澤は、突き刺さった第三の腕を、残った赫子の爪で無理やり抱え込み――そして、その巨大なエネルギーの塊に、大口を開けて食らいついた。

    ガブゥッ!!

    「貴様、何を……!?」

    「不味い! 味がしねェ! 鉄の味だァッ!!」

    ベキベキベキッ!!

    滝澤の赫子が、フィアンマの第三の腕を物理的に「噛み砕き」、その光の回路を引きちぎった。

    神の力であろうと、具現化している以上は物質。喰種の顎(アギト)はそれを喰らう。

    「ぐ、おぉぉぉッ!? 我が聖なる右手が……穢れるッ!?」

    フィアンマの右腕から光が漏れ、出力が激減する。

    「……へへ。……ごちそう、さま……」

    役目を終えた滝澤は、口元を光る粒子で汚したまま、白目を剥いてその場に崩れ落ちた。

  • 47ポチェモブ26/01/29(木) 00:00:53

    「滝澤ァッ!!」

    その献身(狂気)を、無駄にする男ではない。

    「よくやったぞ、クソ喰種!!」

    『閻魔』久瀬大作が、フィアンマの懐に飛び込んだ。

    防御壁が消えた生身の神。そこへ、極道の拳が突き刺さる。

    「オラァッ!!」

    ドゴッ! 顔面への右ストレート。

    「神様だァ!? 偉そうにふんぞり返ってるから足元掬われるんだよ!」

    ボゴッ! 腹部へのボディブロー。

    「テメェは人を救うんじゃねえ! 見下してるだけだろうがァッ!」

    ドガガガガッ!!

    久瀬の怒りの連打が、フィアンマをタコ殴りにする。

    「が、はっ……! なぜだ、なぜオレ様が……!」

    フィアンマがよろめき、後退する。

    その背後には、暴走するポータルのエネルギー奔流が渦巻いている。

  • 48二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:03:04

    久瀬のアニキがずっとかっけーよ

  • 49ポチェモブ26/01/29(木) 00:03:51

    「トドメだ、三下ァッ!!」

    トドメを刺すべく踏み込んだのは、一方通行。

    彼は能力(ベクトル操作)を使えば、指先一つでフィアンマを吹き飛ばせる。

    だが。

    彼は、固く握りしめた「拳」を振りかぶった。

    能力ではない。痛みも、衝撃も、己の拳で感じるための、泥臭い一撃。

    「テメェのくだらねェ救済なんざ……これがお似合いだァッ!!」

    ドッゴォォォォォォォォンッ!!

    一方通行の拳が、フィアンマの頬に深々とめり込んだ。

    能力の補助なし、純粋な腕力と怒りを乗せた一撃。

    「馬鹿な……こ、この俺が……こんな理屈の通らぬ暴力でぇぇぇッ!?」

    フィアンマの体がくの字に折れ、弾き飛ばされる。

    その行き先は――暴走する次元エネルギーの奔流の中心。

    「おおおおおおおッ!?」

    ズズズズズズッ!!

    フィアンマの体が、紫と赤の渦に飲み込まれていく。

    「認めん……! オレ様は……世界を救う……神の如き……!」

    バシュッ!!

    断末魔を残し、右方のフィアンマは次元の彼方へと消滅した。

    「……ハァ、ハァ……。ざまぁみやがれ、クソ野郎」

    一方通行は、ジンジンと痺れる自分の拳を見つめ、獰猛に笑った。

    その隣で、久瀬が親指を立てる。

    最強の敵の一角、撃破。

    だが、戦いはまだ終わらない。

  • 50二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:03:55

    なんだかんだ言って滝澤と久瀬のコンビが相当好きになっている
    それがボクです

  • 51二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:07:24

    滝澤かあ 大抵死ぬぞ
    けど今回は美味しい役回りだったと思う…それがボクです

  • 52ポチェモブ26/01/29(木) 00:07:43

    ラストターン 第3フェーズ:最終決戦(その3)

    ~全知全能の落日、闇忍殺(ダーク・ニンジャ・キル)~

    時刻:08:50

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎屋上(西側戦線)

    「ハハハ! 素晴らしい! これぞ終焉(フィナーレ)!」

    暴走するポータルの嵐を背に、仮面ライダーソロモン(イザク)は狂喜の声を上げていた。

    右手には、物語の全てを書き換える聖剣**『刃王剣十聖刃(クロスセイバー)』。

    左手には、世界を崩壊させる魔剣『カラドボルグ』。

    「消えろ。私の描く新世界に、貴様らの席はないッ!」

    ズガァァァン!!

    二刀が振るわれるたび、宇宙(コスモ)と崩壊のエネルギーが奔流となって押し寄せる。

    「くっ……! 化け物め!」

    『ウィンター・クイーン』モルガンが展開した氷の城塞は、もはや飴細工のように容易く砕かれていた。

    「ドーモ。……このままではジリー・プアー(徐々に不利)だ」

    『ダークニンジャ』も、回避に専念するのがやっとで、反撃の糸口すら掴めない。

    全知全能。その言葉通りの絶望的な戦力差。

    だが、死中に活を見出すのがニンジャの流儀。

    「……女王=サン。頼みがある」

    瓦礫の陰で、ダークニンジャが短く囁いた。

  • 53ポチェモブ26/01/29(木) 00:12:16

    「貴様の最強の魔術(タマ)……ここでもう一度、撃てるか?」

    「何を言う。先ほど撃ったばかりだ。これ以上は私の霊基(いのち)に関わる」

    モルガンが拒絶するが、ダークニンジャの目は真剣そのものだった。

    「奴の攻撃を、数秒……いや、一瞬でいい。真正面から受け止めてほしい。

    その隙に、俺が奴の『力の源』を断つ」

    モルガンはニンジャの瞳を見つめ返し、フンと鼻を鳴らした。

    「……下郎が。私に指図するとはな。

    だが、あの三流作家のドヤ顔を見るよりはマシか」

    モルガンは立ち上がり、ボロボロのドレスを翻した。

    「いいだろう。ブリテンの魔女の底力、見せてやる。……仕損じるなよ?」

    「応」

    「無駄な足掻きを……。さあ、幕引きだ!」

    ソロモンが両手の剣を合わせる。

    最強必殺技『ソロモンストラッシュ』の構え。銀河の星々が落下してくるかのような超高密度のエネルギーが収束する。

  • 54二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:14:40

    でも俺初めて見たんだよね
    マスロゴを打倒するために協力するニンジャとサーヴァント
    バトロワスレだとチャメシ・インシデント?ククク…

  • 55ポチェモブ26/01/29(木) 00:16:01

    「黙れ、三流ッ!!」

    モルガンが叫ぶ。彼女の全身から、魔力光が血のように噴き出す。

    「暗き湖よ、来たれ…!」

    彼女の背後に、白亜の城塞(キャメロット)が具現化する。だが、それは美しくも儚い、砕け散る寸前の最後の輝き。

    「それは絶えず見た滅びの夢。報いはなく、救いはない。最果てにありながら、鳥は明日を歌うでしょう。どうか標に――」

    「『はや辿り着けぬ理想郷(ロードレス・キャメロット)』ォォォッ!!」

    ドッゴォォォォォォォォォォォンッ!!

    ソロモンの放った銀河の奔流と、モルガンの魔術槍が正面衝突した。

    「ぐ、ぬぅぅぅぅッ!!」

    モルガンが吐血する。

    力負けしている。全知全能の出力には敵わない。魔術槍が次々と砕かれ、破壊の光が彼女に迫る。

    だが、彼女は一歩も引かない。

    「数秒と言ったな……! ならば……意地でも耐えてみせるッ!!」

    拮抗。

    いや、一方的な蹂躙を、モルガンの矜持だけで押し留めている数秒間。

    ソロモンの意識は、眼前の厄介な魔女に完全に釘付けになっていた。

  • 56ポチェモブ26/01/29(木) 00:18:31

    「そこだ」

    死角。

    ソロモンの足元の影から、漆黒の死神が射出された。

    「イヤーッ!!」

    『ダークニンジャ』だ。

    彼はモルガンの魔術の輝きに紛れ、影渡りでゼロ距離まで肉薄していた。

    「なっ、貴様!?」

    ソロモンが気づいた時には、もう遅い。

    ダークニンジャは妖刀ベッピンを逆手に持ち、ソロモンの腰――変身ベルト『オムニフォースワンダーライドブック』へと突き立てた。

    「『殺伐(サツバツ)』!!」

    さらに、ニンジャは切っ先をねじ込み、ベルト内部の回路へ直接「ニンジャソウル」の破壊エネルギーを流し込む。

    古の暗殺拳、対アーマー破壊奥義――










    「『漢字(カンジ)・キル』ッ!!」

  • 57二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:20:37

    やっぱり強力な仮面ライダーを倒すならベルト破壊が一番やで なっ
    強制変身解除最高

  • 58ポチェモブ26/01/29(木) 00:21:45

    バギィィィィィィィンッ!!

    「が、あぁぁぁぁぁぁッ!?」

    ソロモンのベルトが粉砕された。

    全知全能の力の源が断たれ、変身が強制的に解除される。

    黄金の鎧が光の粒子となって剥がれ落ち、中からイザクの生身が転がり出た。

    「ば、馬鹿な……私の力が……私の物語がぁぁッ!?」

    イザクが地面を這いずり回る。

    その目の前に、ダークニンジャが立った。

    その両手には、イザクが落とした二振りの聖剣――『光剛剣最光』と『闇黒剣月闇』が握られている。

    「ドーモ。……いい武器だ」

    ダークニンジャは、光と闇の二刀を交差させ、イザクを見下ろした。

    「貴様は物語を書き換えると言ったな。

    ならば、貴様の結末はこれだ」

    「ひ、ひぃぃッ! 待て! 私はマスター・ロゴスだぞ! 世界の守護者だぞ!」

    「知ったことか」

    ダークニンジャが二刀を振るう。

    斬撃はイザクの肉体ではなく、その背後の空間――暴走するポータルの裂け目(時空の狭間)を切り裂いた。

    「モルガン=サン!」

    「承知した!」

    モルガンが、残った全ての魔力を込めて杖を振るう。

    「永遠に凍り付け。……『棺(コフィン)』!」

    イザクの体が、絶対零度の氷に包まれる。

  • 59ポチェモブ26/01/29(木) 00:23:52

    「や、やめろぉぉぉ! 私は神だ! こんな結末、認めな……ッ!?」

    氷漬けにされたイザクは、そのままダークニンジャに蹴り飛ばされ、時空の狭間――無限に続く次元の牢獄へと放り込まれた。

    「二度と戻ってくるな。……そこで永遠に、誰にも読まれないハイクでも書いていろ」

    ヒュンッ。

    次元の裂け目が閉じ、マスター・ロゴスはこの世界から完全に「退場(BAN)」させられた。

    「……ハァ、ハァ……。やった、か……」

    モルガンが膝をつく。

    魔力は空っぽだが、その表情には女王の威厳が戻っていた。

    「ドーモ。見事な魔術だった」

    ダークニンジャが手を差し伸べる。

    最強の二角、撃破。

    残るは――全ての元凶、マキマのみ。

  • 60二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:25:13

    最終決戦開始だGOーっ

  • 61二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:26:10

    ミノル、久瀬、ダークニンジャ、モルガン、一方通行、そしてネカピンだ
    支配の悪魔を倒すぞ

  • 62二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:26:13

    味方側のヴィランもカッコいいけどね
    敵側の奴らも調子に乗ってる時と末路の無様さや潔さでバランスが取れてて好きになるの

  • 63ポチェモブ26/01/29(木) 00:28:44

    ラストターン 第3フェーズ:最終決戦(その4)

    ~怨魔の仁義、閻魔の誓い~

    時刻:09:00

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎屋上(ポータル制御装置前)

    暴走する次元エネルギーの嵐の中、ただ一人の支配者が静かに佇んでいた。

    「……弱い。弱すぎる」

    ドガッ!!

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実の体が、コンクリートの床に叩きつけられる。

    「が、はッ……!」

    師から受け継いだ『風』の拳も、マキマの人間離れした身体能力と、不可視の攻撃の前には届かなかった。

    骨が砕け、片目からは血が流れ、ピクリとも動けない。

    「これで終わり? ……退屈だね」

    『ドミネーター』マキマは、倒れ伏すヴィランたちを見渡し、ため息をついた。

    フィアンマもロゴスも敗れた。だが、彼女一人で戦局を覆すには十分すぎるほどの絶望がそこにあった。

    「……さて。フィナーレは絶望的じゃなきゃ」

    マキマの黄金の瞳が、制御装置にしがみつくアド・ミャンを捉えた。

    「アド・ミャン。こっちを見なさい」

    「ひっ……!」

    アドは拒絶しようとするが、体が勝手に動く。マキマの視線と合った瞬間、思考が塗り潰される。

  • 64ポチェモブ26/01/29(木) 00:30:03

    「『命令』」

    マキマの声が、脳髄に直接響く。

    「そのナイフで、自分の喉を切りなさい」

    「あ……が……」

    アドの手が、震えながら腰のサバイバルナイフを抜く。

    「い、や……とま、れ……!」

    涙が溢れる。心は拒絶しているのに、腕は確実に切っ先を自分の頸動脈へと近づけていく。

    絶望。支配への服従。誰も助けに来ない現実。

    「そう。いい子。」

    マキマが微笑む。

  • 65二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:31:28

  • 66二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:32:31

    げきえろ

  • 67ポチェモブ26/01/29(木) 00:35:17

    その時。

    ズリッ……ズリッ……。

    何かを引きずるような、重苦しい音が響いた。

    「……あァ? 誰が良い子だって?」

    マキマの微笑みが消える。

    血の海の中から、ボロ雑巾のような男が立ち上がっていた。

    『閻魔』久瀬大作。

    全身数十箇所の骨折、銃創、打撲。医学的にはとっくに死んでいるはずの体。

    「まだ動くの? ……しつこい犬は嫌い」

    マキマが指を向ける。

    「ばん」

    ドォン!!

    不可視の一撃が、久瀬の腹部を貫通した。背中の肉が弾け飛ぶ。

    「ぐ、ぅ……ッ!」

    久瀬の体が揺らぐ。だが、倒れない。

    それどころか、血を吐きながら一歩、前へ踏み出した。

    「ばん」

    ドォン!!

    今度は右肩が砕かれる。

    「……だ、め……久瀬、もう……!」

    アドが泣き叫ぶ。

    だが、久瀬は止まらない。

    その瞳は、痛みも死も超越した、鬼の形相でマキマを睨みつけている。

  • 68ポチェモブ26/01/29(木) 00:37:27

    「……極道(おれたち)の世界によォ……『KO』なんて言葉はねえ…」

    久瀬が、血に濡れた拳を強く握りしめる。

    「勝つまで殴る。死んでも殴る。

    ……悪党(ヴィラン)にギブアップなんて存在しねえんだァ!!」

    閻魔の誓い


  • 69二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:39:00

    個人的にヴィラン面子の中だとミノルと久瀬のダブル主人公な気がしている
    それがこのロワです

  • 70二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:39:48

    どこまで漢なんだてめぇは

  • 71ポチェモブ26/01/29(木) 00:40:13

    「ばん」「ばん」「ばん」

    連続する衝撃音。

    久瀬の体中に風穴が開く。血飛沫がマキマの頬を汚す。

    それでも、久瀬は歩みを止めない。

    その姿は、まさしく地獄から這い戻った『閻魔』そのもの。

    マキマの表情から、初めて余裕が消えた。

    「……理解できない。どうして死なないの?」

    久瀬はマキマの目前まで迫り、そして立ち尽くすアドの方へ、顔だけを向けた。

    「……おい、ネカピン」

    血泡を吹きながら、久瀬はニヤリと笑った。

    「泣いてんじゃねえぞ。

    ……お前は、こんな女に支配されるほど弱くねえはずだ。

    俺たちみたいなクズを束ねた司令官(ボス)だろうが……!

    胸張って生きろ……!」

    「久瀬……ッ!!」

    久瀬は前を向く。

    目の前には、表情を強張らせたマキマ。

    「闘志と命がある限り……この仁義(スジ)は張り続けさせてもらうぜェッ!!」

    久瀬が、残った左拳を振りかぶる。

    渾身の力、魂の全てを込めた、最後の一撃。

    「オラァァァァァァァァッ!!!!」

    拳が風を切り、マキマの顔面へと迫る。

  • 72二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:42:39

    タフと言う言葉は久瀬のアニキのためにある
    オラーッヴィラン達が繋いだ命を無駄にすんなやアドーッ!

  • 73ポチェモブ26/01/29(木) 00:42:42

    あと数センチ。あと一瞬で届く。

    ピタリ。

    拳が、止まった。

    「……え?」

    マキマが目を見開く。

    久瀬の拳は、マキマの鼻先寸前で静止していた。

    その体は、もうピクリとも動かない。

    心臓は止まり、瞳からは光が消えている。

    だが、彼は倒れなかった。

    両足で大地を踏みしめ、拳を突き出したまま、仁王立ちで絶命していた。

    その死に様は、敵であるマキマへの最大の威圧となり、彼女を一瞬だけ硬直させた。

    「……立ったまま、死んでいる……?」

    マキマが呆然と呟く。

    その隙――久瀬が命を賭して作った、ほんの数秒の「支配の空白」。

    アド・ミャンの目から、洗脳の曇りが消えた。

    「う……うぁぁぁぁぁぁッ!!」

    支配を振り払い、彼女はナイフを投げ捨て、制御装置の最終スイッチへと手を伸ばした。

    「久瀬ぇぇぇぇぇぇぇッ!!」

    漢(おとこ)の最期が、少女に引き金を引かせた。

  • 74二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:42:56

    久瀬かっこよすぎぃ〜っ

  • 75二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:43:26

    散り際がどいつもこいつも魅力的ですね……ガチでね……

  • 76二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:45:56

    ポチェモブのロワの最終決戦で死ぬ味方キャラの定石だ
    仲間に思いを託しつつ一矢報いて散っていったりする…

  • 77二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:46:42

    カッコいいぜ久瀬よお前のその立ち往生
    俺がネカピンでも頬と股を濡らすね

  • 78ポチェモブ26/01/29(木) 00:46:56

    第5ターン 第3フェーズ:最終決戦(クライマックス)

    ~悪党たちの挽歌、そして最強の風~

    時刻:09:10

    現在地:アニマンティックシティ・行政区画 市庁舎屋上(崩壊寸前)

    『警告。次元崩壊、臨界点突破。消滅まであと10秒』

    制御装置から溢れ出したゼオライマーの漆黒のエネルギーが、暴走したポータルと混ざり合い、全てを飲み込むブラックホールとなりつつあった。

    その嵐の中、『ドミネーター』マキマは、邪魔な久瀬の遺体を跨ぎ、無表情で装置へと歩を進める。

    「……五月蝿いハエたち。もういいよ、私が直接壊す」

    マキマが手をかざす。その破壊の意志が装置に向けられた瞬間。

    「行かせねェよ……! 俺の『ボス』に触るなァァッ!!」

    ガシィッ!!

    地面に伏していた『Owl』滝澤政道が、マキマの足首に喰らいついた。(えっ、生きてたんですか。)

    赫子は砕かれ、腕は折れている。それでも彼は、歯で、爪で、全身全霊でマキマを拘束する。

    「汚らわしい」

    マキマが蹴り飛ばそうとするが、滝澤は離れない。

    「離すかよ! 二度と……一人で飯食うのは嫌なんだよォッ!!」

    「援護する! 穿てッ!」

    『ウィンター・クイーン』モルガンが、最後の魔力を絞り出し、氷の礫を放つ。

    「イヤーッ!!」

    『ダークニンジャ』もまた、折れた妖刀ベッピンを片手に突撃し、マキマの背中を斬りつける。

  • 79二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:48:43

    やるな滝澤……喰種だからかしぶとい

  • 80ポチェモブ26/01/29(木) 00:49:45

    「邪魔」

    マキマが身を捩り、衝撃波を放つ。

    パリーン!

    氷が砕け、ニンジャの装甲が弾け飛ぶ。二人は木の葉のように吹き飛ばされ、壁に叩きつけられた。

    「テメェも一緒に落ちろォッ!!」

    『ワン・ウェイ』一方通行が、血塗れの体で突っ込む。

    ベクトル操作でマキマを背後のエネルギー奔流へ押し込もうとするが――。

    「ばん」

    ドォン!!

    ゼロ距離射撃。

    「が、はッ……!」

    一方通行の胸が弾け、彼は膝から崩れ落ちた。

    全ての抵抗が排除された。

    マキマの前に立っているのは、制御装置を守るように震えるアド・ミャンだけ。

    マキマはゆっくりと銃口(指)をアドの眉間に向けた。

  • 81二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:50:52

    なんか…過去のロワと比べても上位に入りそうな位ギリギリな戦いじゃない?

  • 82二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:51:19

    ククク…本編滝澤は「俺が食い止めるから先に行け」タイプの場面で死亡フラグをへし折り生還した完全タフキャラだァ

    >>79

  • 83ポチェモブ26/01/29(木) 00:54:15

    「……ねえ、理解できない」

    マキマは、純粋な疑問として問いかけた。

    「この世には、無くなったほうがいいものがたくさんある。

    戦争、飢餓、死……そして、社会に害をなす『悪党(ヴィラン)』。

    彼らはその筆頭。

    貴女は被害者なのに、どうして彼らのためにここまで抗うの?」

    正論だった。

    彼らは犯罪者で、人殺しで、狂人で、社会のゴミだ。

    世界平和のためには、マキマの支配の方が正しいのかもしれない。

    だけど。

    アド・ミャンは涙を拭い、マキマを睨み返した。

    「……そんなの、どうでもいい!!」

    アドは叫んだ。

    「正義とか悪とか、理屈なんて知らない!

    こいつらは……こいつらはね!

    私と同じ釜の飯を食った、私の『仲間』なのよ!!」

    その言葉は、理屈を超えた魂の叫びだった。

    不味いレトルトカレーを分け合い、馬鹿騒ぎし、互いに傷を舐め合った時間。

    その絆を、「無くなったほうがいい」なんて言わせない。

    「……仲間を傷つけたアンタたちが……絶対に許せない!!」

  • 84ポチェモブ26/01/29(木) 00:57:05

    「……そう。残念ね」

    マキマの瞳から興味が消えた。

    彼女の指先に力がこもる。

    「さようなら」

    死の宣告。

    アドが目を閉じた、その瞬間。

    カチッ。

    瓦礫の下から、オイルライターを開ける音がした。

    ズドォォォォォォォォォォォォォンッ!!

    市庁舎全体が、根底から跳ね上がった。

    屋上の床が爆砕され、足場が一気に崩落する。

    「なっ……!?」

    マキマが初めてバランスを崩し、よろめいた。

    「火火火! おじさんはしぶといよぉ! 骨まで焼かなきゃ死なないってね!」

    爆炎の中から、全身黒焦げになりながらも中指を立てる男――『パイロインデックス』葛西善二郎の姿があった。

    彼は自爆に見せかけ、建物の構造フレームに時限爆弾を仕掛け、耐火ジェルで生き延びていたのだ。

  • 85二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:57:20

    善悪を超えた絆熱すぎぃ~っ
    現場にでない司令官ポジだったらこの展開はなかったと思うと設定変更の妙を感じますね…

  • 86二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:57:27

    >>83

    怒らせたら謝ります どうもすみませんでした

    でも…貴方も居なくなった方がいいヴィランですよね?

  • 87二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:58:37

    よう言うたアド・ミャン! それでこそポチェモブ史上最も好感の持てるネカピンや!

  • 88二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:59:39

    “敵を騙すにはまず味方から”ってね

  • 89二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 00:59:42

    >>84

    なにっ 葛西が本編通りの異様なタフさで復帰してきたあっ

  • 90ポチェモブ26/01/29(木) 01:00:06

    「今だァァァァァァッ!! 行け、ミノルゥゥゥッ!!」

    葛西が叫ぶ。

    マキマの体勢が崩れた、千載一遇の「隙」。

    その一点めがけて、風が吹いた。

    「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!」

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実。

    彼は空中に身を躍らせていた。

    その右拳には、死んでいった者たちの魂が宿っている。

    東方不敗の『武』。

    足立透の『反骨』。

    ティアマトの『愛』。

    久瀬大作の『闘志』。

    全ての想いが、黄金の光と疾風となって渦巻く。

  • 91二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:01:37

    黄金の光って…ま、まさか…

  • 92二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:01:43

    人知を超えた悪魔を武術を身に着けたただの人間によって殺されるんだ
    これはもうセ.ックス以上の快楽だッ

  • 93二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:04:15

    このレスは削除されています

  • 94ポチェモブ26/01/29(木) 01:05:37

    我が心 明鏡止水 - されどこの掌は烈火の如く

    「俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶ!!」

    「この…ッ!!」

    マキマが体勢を立て直し、迎撃しようとするが――遅い!

    マキマは見た、実の背後に佇む黄金色の光を纏った老師の姿を。

    「喰らいやがれ! 俺達悪党からのとっておきのプレゼントを!!」












    「奥義! 石破! 天驚! 風当身(ウインド・ブロー)ォォォォォッ!!」

  • 95二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:06:29

    ”風当身と石破天驚拳の融合技”に支配の悪魔もビックリして明日は大雨警戒注意報だあっ

  • 96ポチェモブ26/01/29(木) 01:08:12

    ズドォォォォォォォォォォォォォンッ!!

    鈴木実の風が、マキマの胸板を完璧に捉えた。

    単純な破壊力ではない。想いの力がベクトルを超え、次元を超え、支配の概念すらも吹き飛ばす。

    「こ、の私が……『支配』されるなんて…!?」

    マキマの体が、木の葉のように吹き飛んだ。

    その軌道は、暴走する制御装置の中心――次元の裂け目(ヴォルテックス)のど真ん中。

    「消えろォッ! 二度と俺たちの世界に来るんじゃねえええッ!!」

    ズズズズズズッ!!

    マキマの体が、暴走するエネルギーと共に装置ごと飲み込まれていく。

    彼女の驚愕の表情が、漆黒の闇に飲まれ、そして――。

  • 97ポチェモブ26/01/29(木) 01:09:37

    カッ!!!!

    市庁舎の上空で、極大の閃光が弾けた。

    ポータル、制御装置、そして支配の悪魔。

    全てが次元の彼方へと消滅し、空にはぽっかりと青い穴だけが残った。

    そして、その穴もまた、ゆっくりと修復されていく。

    異界の赤が消え、本来の美しい青空が戻ってくる。

    「……ハァ、ハァ、ハァ……!」

    鈴木実は、崩れかけた床に着地し、拳を突き出したまま荒い息を吐いた。

    その拳からは、まだ白い煙が立ち昇っていた。

    【戦闘終了】

    勝者:ダーク・ファイター・スクワッド

    空から、朝日が差し込んだ。

    それは、傷だらけの悪党たちが勝ち取った、自由の夜明けだった。

  • 98二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:10:17

    ミノル……見事やな……

  • 99二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:10:33

    見事やな…(ニコッ)

  • 100ポチェモブ26/01/29(木) 01:14:09

    エピローグ

    ~悪党たちの卒業式、そして略奪の宴~

    数日後

    現在地:アニマンティックシティ・中央広場跡地

    戦いの傷跡が生々しく残る広場に、包帯だらけの奇妙な集団が立っていた。

    アド・ミャンが手配した救護チームによる懸命な治療で、彼らはどうにか一命を取り留めていた。

    もちろん、常人なら数ヶ月は入院する怪我だが、彼らの生命力(と意地)は常識の範疇を超えていた。

    彼らの視線の先には、瓦礫で作られた四つの簡素な塚があった。

    『閻魔』久瀬大作。

    『アース・マザー』ティアマト。

    『マガツイザナギ』足立透。

    『マスター・アジア』東方不敗。

  • 101二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:14:27

    お見事です風のミノルボー
    私がにらんだ通り貴方は強い格闘家だ

  • 102二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:16:32

    えっ一通さん胸弾け飛んでも生きてたんですか

  • 103ポチェモブ26/01/29(木) 01:18:11

    「……へっ。最後までお節介なジジイだったぜ」

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実が、東方不敗の塚に手を合わせる。

    その目には涙はない。あるのは、継承した「王者の風」の輝きだけだ。

    「あっちでゆっくり休みな。……あんたの最強は、俺が世界中に轟かせてやるからよ」


    「ママ……。お腹、いっぱいになったかな」

    『Owl』滝澤政道が、ティアマトの塚に乾パンを供える。

    「俺も……いつかそっちに行ったら、また撫でてくれよな」


    「……馬鹿な連中だ。損得勘定も出来ねェで死にやがって」

    『ワン・ウェイ』一方通行が、不器用に足立の塚へ缶コーヒーを置く。

    「ま、コーヒーの礼だ。受け取っとけ」


    「漢(おとこ)だったね、あの極道は」

    『パイロインデックス』葛西善二郎が、久瀬の塚にタバコを供え、火をつける。

    「煙くらい、あっちでも吸いたいだろうしね」


    黙祷。

    それは短い時間だったが、彼らの胸には確かに、散っていった仲間たちの魂が刻まれていた。

  • 104二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:18:14

    この世界線の一通さんは脳電極じゃんくてペースメーカーなのかもしれないね

  • 105ポチェモブ26/01/29(木) 01:20:21

    「……みんな、聞いて」

    アド・ミャンが振り返り、姿勢を正した。

    「改めて、礼を言うわ。

    マキマたち『マネモビアン』の討伐、そして世界の防衛……見事だったわ。

    何より……私みたいな無力な司令官を、最後まで守ってくれてありがとう」

    アドは端末を取り出した。

    「約束通り、報酬を支払うわ。

    ……『ダーク・ファイター・スクワッド』、任務完了(ミッション・コンプリート)。

    首輪のロックを、全解除します」

    ピピッ。

    カシャッ。

    全員の首から、忌々しいチョーカーが外れ、地面に落ちた。

    乾いた音が広場に響く。

    自由の音だ。

    「……これで、あんた達は自由よ。

    政府には私から話をつけて、恩赦の手続きを……」

    アドがそこまで言いかけた、その時だった。

  • 106ポチェモブ26/01/29(木) 01:24:18

    「……ククッ」

    「……アハハ!」

    「……フン」

    ヴィランたちの喉から、押し殺したような笑い声が漏れた。

    「え?」

    アドがキョトンとする。

    「へへへ……恩赦ァ? 何言ってんだネカピン」

    鈴木実が、邪悪な笑みを浮かべて首を回した。

    「俺たちはヴィランだぜ? 手続きだの書類だの、そんなかったりぃモン待ってられるかよ!」

    「ドーモ。……拘束は解けた」

    『ダークニンジャ』が素早く動き、瓦礫の下に隠されていた『ソロモン』の残骸から、金目のパーツを引っこ抜く。

    「この都市は無人。警備システムも崩壊。……つまり?」

    「火火火! 宝の山が取り放題ってことさ!」

    葛西が指を鳴らす。

    「銀行の金庫も、カジノの金塊も、今なら焼き放題、盗み放題だ!」

    「この街は私が頂く。新たなブリテンの礎とするには丁度良い」

    『ウィンター・クイーン』モルガンが、市庁舎跡地を我が物顔で指差す。

    「ギャハハハ! 高級レストランの倉庫襲うぞォ!! 肉だ肉ゥ!!」

    滝澤がよだれを垂らして走り出す。

    「チッ。俺はとっととズラかるぜ。……こんなクソ真面目なガキの世話はもう御免だ」

    一方通行が、あくびをしながら背を向ける。

  • 107ポチェモブ26/01/29(木) 01:28:13

    「ちょ、ちょっとあんた達!? 待ちなさいよ!!」

    アドが慌てて叫ぶ。

    「せっかく私が、正規の手順で自由にしてあげようと思ったのに!

    これじゃただの脱獄と強盗じゃない!!」

    「うるせェな!」

    鈴木が振り返り、ベッと舌を出した。

    「俺たちは悪党なんだよ!

    自分の欲しいモンは、自分の力で奪い取る!

    お膳立てされた自由なんて、まっぴらごめんだぜ!」

    「あはは! じゃあなネカピン! カレーごちそうさま!」

    滝澤が手を振る。

    「サヨナラ。……達者でな」

    ダークニンジャが風のように消える。

    「良き王になれよ、小娘」

    モルガンが優雅に去っていく。

    「火の用心、ってね」

    葛西がウインクを投げる。

    「……二度と会うことはねェだろうが。……死ぬなよ、クソガキ」

    一方通行が、一度だけ振り返り、ぶっきらぼうに告げて空へ飛び去った。

  • 108二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:29:57

    いやーっ ヴィランといえども居なくなると寂しくなるのォ
    ですねェ

  • 109ポチェモブ26/01/29(木) 01:30:22

    あっという間に散り散りになっていくヴィランたち。

    誰もいない廃墟の街へ、我先にと略奪と逃走に向かう後ろ姿。

    「……もう! バカ! バカばっかり!!」

    アド・ミャンは地団駄を踏み、怒鳴り散らした。

    「泥棒! 犯罪者! 人でなし!

    あんた達なんか……あんた達なんか……ッ!!」

    怒号は次第に震え、涙声に変わっていった。

    アドの瞳から、大粒の涙が溢れ出した




















    「……あんた達なんか、大嫌いよ……ッ!!」

  • 110二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:30:59

    理想的なエンディングに感動しております

  • 111ポチェモブ26/01/29(木) 01:33:05

    それは悔し涙ではない。

    どうしようもない悪党たちと過ごした、地獄のような、でも最高に輝いていた日々の終わりを惜しむ涙だった。

    遠くから、鈴木の声が風に乗って聞こえた気がした。

    『あばよ! 最高の司令官(ボス)!!』

    アニマンティックシティの廃墟に、爽やかな風が吹き抜ける。

    最強で最凶、そして最高のクズたちが集った『ダーク・ファイター・スクワッド』。

    その記録は、ここにて終了する。

    彼らの悪名は、きっとこれからも世界を騒がせ続けるだろう。

    だが今はただ、自由という名の空の下へ。

  • 112二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:33:57

    嫌いなヴィランとお別れ出来るのに泣いてちゃダメダメェ
    笑顔で見送るべきだよねパパ

  • 113ポチェモブ26/01/29(木) 01:35:41

    ENDING THEME: Queen - Bohemian Rhapsody

    [和訳] Bohemian Rhapsody - Queen

    『DARK FIGHTER SQUAD』

    ピアノのイントロが静かに流れ始める。

    ♪ Is this the real life? Is this just fantasy?

    (これは現実なのか? それともただの幻か?)

    【SCENE:アニマンティックシティ・上空】

    回収ヘリの窓から、廃墟となった街を見下ろすアド・ミャン。

    彼女の膝の上には、泥と煤で汚れた一枚の集合写真(監視カメラの映像を切り抜いたもの)がある。

    瓦礫の山となった市庁舎、崩れ落ちた工業地帯。

    そこで起きた地獄のような、けれど夢のような数日間の戦いは、確かに現実だった。

    ♪ Caught in a landslide, no escape from reality

    (地滑りに巻き込まれたように、現実からは逃げられない)

  • 114二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:36:38

    ”嫌悪”というより”悲しみ”という感覚ッ
    性格に難がありつつも共に戦ってくれたヴィラン達との別れを惜しむ”バルディッシュ”の斬撃

  • 115ポチェモブ26/01/29(木) 01:37:15

    【SCENE:欧州・某国の古城】

    『ウィンター・クイーン』モルガン

    吹雪く古城の玉座に、優雅に足を組んで座るモルガン。

    その周囲には、彼女を新たな「王」と崇め、ひれ伏す現地マフィアたちの姿。

    彼女は退屈そうにワイングラスを傾けながら、ふと窓の外を見る。

    その瞳は、あの地下水道で共に戦った「下郎」たちのことを思い出しているのか、微かに緩んでいる。


    ♪ Mama, just killed a man

    (母さん、人を殺してしまったよ)

    ♪ Put a gun against his head, pulled my trigger, now he's dead

    (あいつの頭に銃を突きつけ、引き金を引いたんだ、もうあいつは死んじまった)

  • 116ポチェモブ26/01/29(木) 01:38:46

    【SCENE:路地裏の片隅】

    『マガツイザナギ』足立透(Deceased)

    雨の降る路地裏。

    誰かが手向けたコンビニの安酒と、しおれたキャベツが置かれている。

    その横を、黒いスーツの男たちが通り過ぎていく。

    幻影としての足立が、少し寂しげに、けれど憑き物が落ちたような顔で「バーカ」と呟き、霧のように消えていく。


    ♪ Mama, life had just begun

    (母さん、人生はまだ始まったばかりなのに)

    ♪ But now I've gone and thrown it all away

    (僕はすべてを投げ捨ててしまった)

    【SCENE:地下深くの空洞】

    『アース・マザー』ティアマト(Deceased)

    崩落した地下通路。泥の中に、一輪の小さな白い花が咲いている。

    その花を、小さな蟲たちが傷つけないように避けて通っていく。

    かつて「母」と呼ばれた怪獣の愛は、大地の養分となり、新たな生命を育んでいる。


    ♪ Mama, ooh, didn't mean to make you cry

    (母さん、泣かせるつもりじゃなかったんだ)

    ♪ If I'm not back again this time tomorrow

    (もし明日の今頃、僕が戻らなくても)

    ♪ Carry on, carry on as if nothing really matters

    (生きていってほしい、何事もなかったかのように)

  • 117ポチェモブ26/01/29(木) 01:40:42

    【SCENE:繁華街・焼け跡】

    『Owl』滝澤政道

    夜の繁華街。ゴミ捨て場を漁る野良犬たちを蹴散らし、高級レストランの廃棄食品を貪る影。

    滝澤だ。彼は口元を汚しながら、夜空を見上げる。

    その目には涙が溜まっているが、もう狂気に飲まれてはいない。

    彼は乾パンの欠片をポケットから取り出し、それを大事そうに齧りながら、闇夜へと消えていく。


    ♪ Too late, my time has come

    (手遅れだ、僕の最期が来た)

    ♪ Sends shivers down my spine, body's aching all the time

    (背筋に震えが走り、体中が絶えず痛む)


    【SCENE:市庁舎屋上・瓦礫の下】

    『閻魔』久瀬大作(Deceased)

    市庁舎の瓦礫の下。奇跡的に形を留めた鉄パイプが、墓標のように突き刺さっている。

    そこに、どこから飛んできたのか、一枚の古びた任侠映画のポスターが張り付く。

    「極道にKOはねえ」

    その言葉が風に乗って聞こえた気がした。


    ♪ Goodbye, everybody, I've got to go

    (さよなら、みんな、僕はもう行かなくちゃ)

    ♪ Gotta leave you all behind and face the truth

    (君たちを置いて、真実と向き合わなきゃならないんだ)

  • 118ポチェモブ26/01/29(木) 01:44:39

    【SCENE:工業地帯・朝焼け】

    『マスター・アジア』東方不敗(Deceased)

    赤く燃える朝日。

    その光の中に、老師が演舞をするシルエットが浮かび上がる。

    穏やかで、力強い背中。彼は満足げに頷き、光の彼方へと歩き去っていく。

    その足跡には、新たな「王者の風」が吹いている。


    ♪ Mama, ooh (any way the wind blows)

    (ママ、ああ(風の吹くままに……))

    ​♪ I don't want to die

    (僕は死にたくない)


    【SCENE:ネオ・サイタマの摩天楼】

    『ダークニンジャ』

    ネオン輝くサイバーパンクな都市。

    ビルの屋上を疾走する影。

    治安部隊のドローンを一刀両断し、マキマ配下の残党を狩り続ける孤高の戦士。

    彼の手には、修復された妖刀ベッピンと、イザクから奪った二振りの聖剣のデータが握られている。

    「ドーモ。……ダーク・ニンジャです」


    ♪ I sometimes wish I'd never been born at all

    (時々、いっそ生まれてこなければよかったと願ってしまうよ)


    ​♪ (Guitar Solo)

  • 119ポチェモブ26/01/29(木) 01:46:37

    【SCENE:学園都市・路地裏】

    『ワン・ウェイ』一方通行

    薄暗い路地裏。不良たちに囲まれる少女。

    そこに、松葉杖をついた白い髪の少年が現れる。

    「……チッ。通行止めだ」

    能力を使うまでもなく、殺気だけで不良たちを散らす。

    彼は不機嫌そうに舌打ちをするが、その横顔は以前よりも少しだけ「人間」らしく見える。


    ♪ I see a little silhouetto of a man

    (男の小さなシルエットが見える)

    ♪ Scaramouche, Scaramouche, will you do the Fandango?

    (スカラムーシュ、スカラムーシュ、ファンダンゴを踊ってくれるかい?)



    【SCENE:世界各地のニュース映像】

    『パイロインデックス』葛西善二郎

    世界中の巨大施設で次々と発生する謎の火災。

    監視カメラの映像には、楽しそうに踊りながらライターを投げる男の姿が一瞬だけ映る。

    画面の隅には、スプレーで描かれたメッセージ。

    『火火火! おじさんはまだ燃やし足りないよ!』


    ♪ Thunderbolt and lightning, very, very frightening me

    (雷鳴と稲妻が、僕をひどく怯えさせる)

  • 120二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:46:54

  • 121ポチェモブ26/01/29(木) 01:48:05

    【SCENE:どこかの荒野】

    『ミノル・ザ・ゲイル』鈴木実

    上半身裸で、嵐の中で修行をする鈴木。

    彼が拳を突き出すたびに、大岩が粉砕され、雲が割れる。

    その構えは、東方不敗そのもの。

    「見てな、師匠! 俺が世界最強だ!」

    彼はニカっと笑い、天に向かって親指を立てる。


    ♪ So you think you can stone me and spit in my eye?

    (僕に石をぶつけて、唾を吐きかけられると思っているのか?)

    ♪ So you think you can love me and leave me to die?

    (僕を愛しておいて、見殺しにできると思っているのか?)

  • 122二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:48:26

    はーっなんだか寂しいなぁ
    一緒に戦ってくれたヴィラン達がまた離れ離れになってしまったからね

  • 123ポチェモブ26/01/29(木) 01:51:40

    【SCENE:ダイジェスト・フラッシュバック】

    戦いのハイライトが高速で流れる。

    マキマに啖呵を切る久瀬。


    ソロモンのベルトを砕くダークニンジャ。


    ゼオライマーに立ち向かう東方不敗。


    フィアンマを殴り飛ばす一方通行。


    そして、マキマを吹き飛ばす鈴木の石破天驚風当身。


    ♪ Oh, baby, can't do this to me, baby!

    (ああ、ベイビー、僕にこんなことできないはずさ!)

    ♪ Just gotta get out, just gotta get right outta here!

    (逃げ出すんだ、今すぐここから抜け出すんだ!)

  • 124ポチェモブ26/01/29(木) 01:53:10

    【SCENE:政府高官のオフィス】

    アド・ミャン

    スーツ姿のアドが、政府の役人に詰め寄られている。

    「彼らの行方は!? アニマンティックシティの資産はどうなったんだ!?」

    アドは書類の山をドンと机に置く。

    その一番上には『全員死亡確認・捜索打ち切り』の文字。

    彼女は役人に向かって、かつての仲間たちのような不敵な笑みを浮かべる。

    「さあ? ……地獄の底で、宴会でもしてるんじゃないですか?」


    (曲が静かなピアノのアウトロに戻る)

    ♪ Nothing really matters, anyone can see

    (何も重要じゃない、誰にだってわかることさ)

    ♪ Nothing really matters

    (何も重要じゃないんだ)

  • 125ポチェモブ26/01/29(木) 01:55:28

    【LAST SCENE:アドの私室】

    夜。私服に着替えたアドが、デスクの引き出しを開ける。

    そこには、任務で使っていたボロボロの端末と、全員の解除された「首輪」の破片がしまわれている。

    彼女は端末の画面をタップする。

    映し出されたのは、あの日、別れ際に隠し撮りした後ろ姿の写真。

    バラバラの方向へ歩き出す、最高の悪党たちの背中。

    ♪ Nothing really matters to me

    (僕にとっては、何も重要じゃない)

    アドは愛おしそうに画面を撫で、そっと呟く。

    「……バカばっかり」


    ♪ Any way the wind blows...

    (風が吹くままに……)

    部屋の窓から、爽やかな風が吹き込んでくる。

    カメラが窓の外へ引いていき、星空へと溶けていく。

    ♪ (Gong sound)





    【ダーク・ファイター・スクワッド FIN】

  • 126二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 01:59:38

    ネカピンの方も精神的な成長が見られてリラックスできますね
    しゃあけど…偶にはヴィラン共から顔を出してやってほしいわっ

  • 127ポチェモブ26/01/29(木) 02:00:48

    これにてバトロワ外伝、ダーク・ファイター・スクワッドを終了させて頂きます。


    すまんのォ、色々と言いたいことがあるけどスマホの充電が切れそうだから手短にこれだけ言わせてほしいのん

    長い時間のお付き合い、そしてモチベ不足に負けそうになったワシへの感想や反応、本当に

  • 128バトロワを継ぎすぎた者◆nYZ0za1ZFM26/01/29(木) 02:01:43

    オツカレーッ こんな時間までハラハラしながら見てたのん
    ムフッ ワシの送り込んだ葛西がちょうどいい感じの活躍してて楽しかったのん

    ちなみにヴィランネームの由来はPyro(火)+原作で五本指のうちの「人差し指」だったからそれを意味するindexを足したって感じらしいよ

  • 129心配症の周師匠26/01/29(木) 02:02:45

    オツカレーッ
    最後でジーンと来た…周師匠だ
    みんな愛着を持てるキャラやったのォ
    やっぱ締めの完成度たかったけーよ 見習いたいですね 本気(マジ)でね

  • 130バトロワを継ぎすぎた者◆nYZ0za1ZFM26/01/29(木) 02:09:19

    あとネカピンのネーミングのストックが尽きて悩んでたって言ってたからワシが考え付いた案を置いとくのん

    ○○(適当な称号とか呼び名)・ピンクネェーカー
    ピーン・カーマン
    カーマ・ネピン
    根釜(ねかま)品九郎(ぴんくろう)(男の娘)
    カピン・カンリー
    寧 華平(ねい・かぴん C国人風)

  • 131二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 07:23:22

    オツカレーッ

  • 132二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 08:34:11

    >>1

    見事やな… 楽しませて貰ったのん

  • 133二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 15:18:54

    強さランキングを教えてくれよ

  • 134ポチェモブ26/01/29(木) 17:06:42

    【全体ランク統合版】

    ​EX: マキマ、覚醒ミノル

    ​SS: ソロモン、フィアンマ、黒いゼオライマー

    ​S: 東方不敗、一方通行

    ​A+: セイバーオルタ

    ​A: アルガリア、間桐臓硯、モルガン、ダークニンジャ、ティアマト、滝澤、J、アストロハンター

    ​B+: 真アサシン、足立

    ​B: 久瀬、葛西

    ​C: 稀咲、アド


    これが幽玄のざっくりランク、文付きは長くなるし所々めちゃくちゃになってたから割愛するのん


    >>130

    感謝するよパパ!これでネカピン出し放題だッ

  • 135二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 17:09:53

    久瀬Bランクなのに頑張りましたね

  • 136二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 17:20:30

    とてもよかったのん…

  • 137二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 17:27:14

    バットエンドではどうなってたのん?

  • 138二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 17:37:49

    覚醒ミノル強すぎぃ〜〜っ

  • 139二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 17:47:26

    "覚醒ミノル"が"マキマと同じランク"!?

  • 140二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 18:13:49

    ネカピンなんか可愛いのん

  • 141二次元好きの匿名さん26/01/29(木) 20:22:22

    とても面白かったのん

オススメ

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