れいわ新選組の定例会見で厳しい追及が相次いでいる。2月の衆院選で公示前8議席を1議席に減らしたうえ、一部で公設秘書の給与搾取疑惑が報じられ、山本太郎代表や大石晃子共同代表らの責任を問う声もあがる。唯一の衆院議員の山本譲司幹事長に代わり、批判的な質問を浴びるのが、落選中の高井崇志副幹事長。防戦一方だが、感情を荒立たせることなく〝れいわの武蔵坊弁慶役〟を務めている。
なぜ山本氏や大石氏は来ないのか
「毎回高井さんが矢面に立って弁明する状況に、党の雲行きの怪しさを感じる。穏やかに説明できるためかもしれないが、なぜ2人はここに来ないのか」
16日の会見で、記者団から山本太郎氏や大石氏が会見に出席していないことを疑問視する質問が飛んだ。
週刊新潮(デイリー新潮)は、一部のれいわの公設秘書は国会議員の下で働かず、党務に従事していることから、秘書給与を党が流用していると問題視する。落選後も共同代表にとどまった大石氏に対する党内の不満も報じた。
高井氏は会見で、秘書給与巡る疑惑については弁護士らと確認したうえで「違法性はない」「一つ一つに代表が出てきて申し上げる段階にない」と述べた。大石氏の続投にも「(病気を理由に参院議員を辞職した)山本代表の熱量を発信するうえでふさわしい」とフォローした。
当初は山本幹事長出席も…
先の衆院選直後の定例会見は、高井氏に加え、山本幹事長も出席したが、新潮の報道後、変化した。
3月19日の会見で山本幹事長と高井氏の2人は報道内容を打ち消したが、同月24日の会見で山本幹事長は急遽、欠席した。以降の会見は高井氏が1人で臨んでいる。
高井氏は落選前は幹事長の立場で定例会見を重ねた経験があるが、「非議員」の立場だ。4月16日の会見で、山本幹事長不在の理由について「定例会見は元々、高井が行ってきたので、引き続き。幹事長も出られる時は出ましょうということだ」と述べ、自身がメーンの出席者だと説明した。
一方、3月5日の会見では、新体制での定例会見について「基本的に山本幹事長と私で行う。私が司会する」と述べ、山本幹事長がメーンと受け取れる説明をしていた。
牽制も穏やかに
衆院選以降、れいわに好意的な質問はほとんどなくなったようだ。挑発的で威圧めいた声色での質問もある。
それでも高井氏は記者の質問を遮るようなこともなく、穏やかに回答するスタンスを崩さない。私人である秘書の本名が質問で明かされた際には「秘書の名前を出すのはやめてください」とやんわり牽制する。
4月16日の会見は、1時間半近くに及んだ。高井氏は矢面に立つ心境について「守る立場の方が自分に向いている。『矢面』『武蔵坊弁慶』…ありがたい褒め言葉だ」と述べ、「全国の支持者から『高井さん大変そうだから応援するよ』と。私の株も上がって、ありがたいことだなと思っている」と語った。
秘書給与詐取疑惑では「東京地検特捜部が党関係者を任意で聴取している」とも報じられる。高井氏は「噂でそういう情報があるのは把握している」と述べつつ、「党が把握する限り、聴取された議員らはゼロだ。党存亡の危機とは認識していない」と強調した。(奥原慎平)