【直撃】中学生記者が高校生に! 兵庫県知事選や森友問題…ファクトチェックなきメディアの闇を斬る

’24年11⽉2⽇ 兵庫県知事選挙。神⼾交通センタービル南側にて演説をする斎藤元彦候補を取材(PHOTO:日本中学生新聞 提供)
’24年11⽉2⽇ 兵庫県知事選挙。神⼾交通センタービル南側にて演説をする斎藤元彦候補を取材(PHOTO:日本中学生新聞 提供)
’24年11⽉3⽇ 兵庫県知事選挙。新⻑⽥駅前にて、ミルクティーを飲んでいる⽴花孝志候補に話しかけ、突撃取材(PHOTO:日本中学生新聞 提供)
’24年11⽉3⽇ 兵庫県知事選挙。新⻑⽥駅前にて、ミルクティーを飲んでいる⽴花孝志候補に話しかけ、突撃取材(PHOTO:日本中学生新聞 提供)

弱者を嘲笑う現代政治への怒り

本の中で力を入れた一つが大阪・夢洲のIR問題だ。ギャンブル依存症支援の専門家・田中紀子氏(61)への取材を通じ、カジノを巡る「無責任さ」の輪郭をつかんだ。

「対策として入場料6000円を払えば大丈夫という話をしているけれど、何百万円単位で賭けている人にとって6000円なんて微々たるお金じゃないですか。 

依存症対策をEUよりも先進的な形にしてからやるべきで、学校における依存症教育も問題です。保健体育の授業で習うのですが、使用する教科書に載っている内容も依存症の人と依存症でない人を対比させて書いてあって、差別心をあおってしまっている。 

厚生労働省自体が《依存症になった本人でさえ自分を意志の弱い人間だと思い込み、自らを責め、事態を悪化させてしまう》と指摘しているのに、学校教育がその偏見を助長している。行政たるものは一番弱い人のために働くべきなのに、それが全くなされていない」

本の中では、森友問題で公文書改ざんを強いられ亡くなった財務省職員・赤木俊夫氏(享年54)、斎藤元彦知事(48)の問題に立ち向かいSNS上で嘘の情報を流され誹謗中傷を受けた末に亡くなった竹内英明・元兵庫県議(享年50)についても書いた。

「間違っていることを間違っていると言うのは、知性と自信がないと言えないじゃないですか。なのになぜ赤木俊夫さんや竹内英明さんを弱い人だと言えるのか。立花孝志氏(58)が『政治家だったら言われて当然、亡くなるなんて弱い人だ』とおっしゃっているという現状が、大人の世界の残酷さを一番感じさせるものでした。 

赤木さんにしろ竹内さんにしろ、保守といわれる人にもリベラルを自称する人にも、彼らを弱い人だと思っている人が意外と多い。それはおかしいんじゃないかと思っています」 

ファクトチェックなき選挙の闇

衆院選を巡っては、高市早苗氏(65)の動画が数日で「1億回再生」に達したとされる問題に疑問を呈する。

ヒカキンさんでもない限り、チャンネル登録者数が約20万人の自民党の動画があんな数日でそんな数字にはならないですよ。 

あれは膨大な広告費をつぎ込んで再生数を伸ばしたとみるのが自然で、YOASOBIの『アイドル』が35日かけて達成した1億回再生を10日足らずで超えたのはその証拠です。選挙期間中の広告規制においては一刻も早く結論を見出すべきだし、政治的なコンテンツの収益化が世論を歪めてもいる。自分もYouTubeを収益化しているけれど、収益化規制の議論が出てきたら賛同したい」 

国民投票・住民投票の専門家で〔国民投票/住民投票〕情報室代表のジャーナリスト・今井一氏(71)を取材した経験からも、主権者として日常的に政治と向き合うことの重要性を強く感じたという。

兵庫県知事選については、「斎藤知事の疑惑は瞬きの回数まで報じたのに、いざ選挙になると立花孝志候補が事実に反する内容を語っていてもメディアは一切ファクトチェックをしなかった。ネットにストッパーがかからない今、その役割をメディアが果たしていくことが大切」と指摘する。メディアの「中立」についても「SNSに攻撃されることを怖れて行動できなくなっている場合がある。中立の再定義が必要だ」と言う。

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