【阪神評論】掛布雅之さん 森下はホームランのバリエーションが増えた 「運ぶ」スイングを覚え30本以上の本塁打を打ち佐藤とタイトル争い
7回1死の阪神・森下の決勝ソロは技術の詰まった一打だった。真ん中やや内側のシュート回転気味のストレートに対し、バットをボールの内側から入れながら、スライス回転しないように右手でヘッドを押し込むように左中間席へ運んだ。右手首を返していたら、ラインドライブがかかって打球は十分に上がらなかったはず。「たたく」というより「運ぶ」スイングだった。 今年の森下は変化球に体勢を崩されながら前で拾うように運ぶこともできるし、ホームランのバリエーションが増えた。ただ強く振るだけの打者ではなくなった。順調なら30本以上の本塁打で、佐藤とタイトル争いを演じていくはずだ。 ただ、森下の本塁打を生んだのは中日の試合運びのまずさにもある。同点の7回1死一塁で木下に代走を送らず、田中に送りバントもさせず、2死一塁から代打・大島が空振り三振した。6回の不運な1失点のみと力投した柳を見殺しにした。不運続きのエース格を勝たせるために「1点を奪う形」を見せないと、流れは引き寄せられない。(スポーツ報知評論家)
報知新聞社