第3回 買わないうちに株が急上昇! さあ、どうしよう

第3回 買わないうちに株が急上昇! さあ、どうしよう

投資は「感情」ではなく「勘定」で動け! 大江 英樹こばかな

2018.7.04

さて、これまでは株を買った後に上がったり下がったりした場合の心理的な揺れを取り上げて話をしてきましたが、今回は少し変化球です。株を買いたいと思っていたのに、決心がつかないまま様子を見ていたら上がってしまって乗り遅れた、というケースです。最近では2017年の後半、非常に株価が好調でしたから、どうしようか迷った人も多かったのではないでしょうか。
第2回「株が下がった時に陥りがちなココロの罠とは」を読む

買わないうちに株が急上昇! さあ、どうしよう
①買っておかないと“持たざるリスク”があるので急いで買う
②いずれ下がるに違いないのでそれまで待って買う

“持たざるリスク”ってなに?

まず、①の行動を考えてみます。これはある程度株式投資の経験がある人が陥りやすいココロの罠と言えます。この行動の決め手となる「持たざるリスク」とは、「これから株は上がることが予想されるのだから持っていないこと自体がリスクになる」という意味です。でも個人投資家にとって持っていないこと自体がリスクになるとは一体どういうことでしょう。

結論から言えば、個人投資家の人には「持たざるリスク」などというものは存在しません。持たざるリスクがあるのは年金基金の運用を受託している人や、投資信託のファンドマネージャーのように“機関投資家”と呼ばれる人たちです。

「個人」と「機関投資家」は全く違う

彼らは運用成績で評価されます。他社の運用成績の方が良ければ顧客はそちらに行ってしまいますから、機関投資家の人たちは、他社に負けることは許されません。

仮に自分たちが相場の先行きに対して弱気の見通しを持っていて株式をあまり持っていなかったとします。ところが逆に他社は強気で株式をたくさん組み入れており、そんな中で株価が急上昇するようになったらどうでしょうか? 他社に負けるだけではなく、上がれば上がるほどその差は大きくなります。だから急いで株を買う必要があります。

こういう場合には確実に「持たざるリスク」は存在するのです。

ところが個人投資家は他の人の運用成績なんて何の関係もありません。自分が儲かるか損するかだけですから「持たざるリスク」もないのです。

このようにさも「持たざるリスク」があるかのように勘違いしてしまうのは、論理的に考えず、直感的に判断してしまう心理(ヒューリスティック)が影響しています。「みんなが買うから自分も買わなければ!」と直感的に思ってしまうのです。でも本当は、持っていない状態で株が上がってしまったとしても、無理についていく必要なんかないのです。機関投資家と違って、他の人がいくら儲かろうが関係ない個人投資家はあせらず次の相場が来るまで休んでいればいいのです。

そういう意味では②のパターンの方が正解に近いと言えます。ただ、このパターンには2通りのタイプがあります。1つは、業績を把握し、株価の割高・割安を冷静に考えて、「上がり過ぎている」と判断し、買いを見送る場合です。こちらは全く問題ありません。問題なのは2つ目のタイプです。

負け惜しみで発する「弱気」な言葉

それは「今は高過ぎるよ。そのうち下がるに決まっている」とうそぶく人です。このタイプの人は実を言うと、心の中では本気で下がるとは思っていないのです。本当は乗り遅れて、あせっているのです。ところがそれを言うと悔しいので、弱気な言葉を発するのです。こういう心理を「認知的不協和の解消」 と言います。自分の判断が間違ったことに対する自分への言い訳のようなものです。

でもこれは単なる負け惜しみに過ぎません。「下がる」というのは根拠のない願望で、今買うのは口惜しいから、今より少しでも下がったら買いたいと思っているだけです。
しかも、こういうタイプの人に限って、下がっても結局買わず、むしろ強烈に株価が上昇し始めると気持ちが一変し、買いに走るということになりがちです。

「持たざるリスク」があるかのように勘違いしてしまう「ヒューリスティック」や負け惜しみをしてしまう「認知的不協和」。これらは周りの意見や株価の変動に影響されることで起こります。やはり投資においてはそういった感情に左右されず、自分のペースで冷静に判断することが重要ですね。

夏を彩る気前のいい優待品が揃い踏み ! 7月優待10選

夏を彩る気前のいい優待品が揃い踏み ! 7月優待10選

優待ライター厳選! 今月の株主優待 日興フロッギー編集部吉本ユータヌキ

2018.7.03

7月の株主優待は全部で30銘柄。数こそ多くありませんが、買い物や飲食に使える優待券、定番の自社商品詰め合わせ、便利なQUOカードや図書カードの優待など、少数精鋭で魅力的な優待銘柄が揃っています。今回は、その中から「SLY」などの人気ブランドを展開する「バロックジャパンリミテッド」、焼き鳥チェーンの「鳥貴族」、自社グループ商品がもらえる「ダイドーグループホールディングス」、さらには今回から優待を新設した自社のアクセサリーがもらえる「クロスフォー」など、選りすぐりの10銘柄をご紹介します。

※特別に記載がない場合、権利付取引最終日は7月26日(木)です。

「もらって嬉しい株主優待。知っておくべき基本のキ」を読む

缶コーヒーや清涼飲料、ゼリーなどたっぷり3000円相当分!【ダイドーグループホールディングス】

■銘柄名(コード):ダイドーグループホールディングス(2590)
■権利月:1月20日/7月20日(年2回)
■最低投資金額:65万8000円(6/29終値:6580円×100株)
■配当金額(会社予想):60円
■予想配当利回り:0.91%

ダイドーグループホールディングス 」は、傘下に自動販売機の飲料でおなじみのダイドードリンコ、フルーツゼリーのたらみ、大同薬品工業などを抱える企業です。2017年1月から持株会社体制に移行し、グループ全体で収益性と効率性の向上を目指しています。気になる優待品は、100株以上で3000円相当の自社グループ商品の詰め合わせ。

必要投資金額は65万8000円(6/29終値時点)と高めですが、缶コーヒーをはじめ、清涼飲料やゼリーなどバラエティに富んだ商品が大きな箱にぎっしりと入っていて満足度の高い内容です。さらに、単元株未満を含む全ての株主が「株主専用WEBサイト」にて、グループ企業の商品を優待価格で購入することができるのもポイント!

2018年1月期の優待品の詳細は、コーヒー飲料が10点、お茶やジュースなどその他の清涼飲料が9点、たらみのゼリーが6点の全25品でした。ティータイムやおやつに、家族みんなで楽しめそうですね! なお、権利日が7月20日(金)なので、株式の購入は権利日から数えて4営業日前の7月17日(火)までに済ませておく必要があります。優待初心者の方は、間違えないよう要注意です。

自分へのご褒美やプレゼントに! 胸元でゆれて輝くアクセサリーを!【クロスフォー】

■銘柄名(コード):クロスフォー(7810)
■権利月:7月(年1回)
■最低投資金額:4万1700円(6/29終値:417円×100株)
■配当金額(会社予想):7.2円
■予想配当利回り:1.72%

今回から株主優待を新設した「 クロスフォー 」は、ジュエリーとアクセサリーの輸入・製造・販売を手がけています。中でも、独自技術による特殊な構造で石がゆらゆらと縦に細かく揺れる「ダンシングストーン」では日本、中国、米国や欧州など主要国・地域で特許を取得し、国内でのOEM販売に加えて、世界市場に向けて販路を拡大中です。

優待品は、その「ダンシングストーン」のアクセサリーです。100株以上で、一律4500円相当のダンシングストーンがもらえます。投資金額が4万円台ということを考えると、かなりお得度は高いと言えるでしょう。自分で使うのはもちろん、家族や恋人へのプレゼントにしても喜ばれること間違いなし!

1000円分の優待券で、フラリと”せんべろ”はいかが?【鳥貴族】

■銘柄名(コード):鳥貴族(3193)
■権利月:1月/7月(年2回)
■最低投資金額:25万9700円(6/29終値:2597円×100株)
■配当金額(会社予想):8円
■予想配当利回り:0.30%

全品税抜き298円の焼き鳥屋チェーンを、大阪・東京・名古屋を中心に展開している「 鳥貴族 」。こだわりは安さだけでなく、国産の食材100%を目指す「国産国消」や品質向上にも積極的に取り組んでいます。業績は堅調で、2018年7月期の会社予想は2ケタの増収増益。新規出店にも力を入れていて、2018年5月末現在の635店舗を、3年後には1000店舗まで増やす中期経営計画が進行中です。

株主優待でもらえる食事優待券の金額は、100株以上で1000円分、300株以上で3000円分、500株以上で5000円分。焼き鳥はもちろん、ドリンクやフェアメニューも含めて全品税抜き298円均一なので、100株保有なら食事優待券だけで3品(※税を考慮せず)食べられるのがありがたい!

人気ブランド「MOUSSY」「SLY」のクーポン券がもらえる【バロックジャパンリミテッド】

■銘柄名(コード):バロックジャパンリミテッド(3548)
■権利月:7月/2月(年2回)※決算期変更のため、今回7月の次は2月になります
■最低投資金額:9万9000円(6/29終値:990円×100株)
■配当金額(会社予想):38円
■予想配当利回り:3.83%

バロックジャパンリミテッド 」という社名はよく知らない人でも、ブランド名を聞けばピンと来るはず! 「SLY」や「MOUSSY」「SHEL’TTER(シェルター)」などのブランドやセレクトショップを展開している人気アパレル企業です。株主優待でもらえる100株で2000円分のクーポン券は、国内の一部を除く各店舗で使えるほか、通販サイトの「SHEL’TTER WEBSTORE」でも利用できるのでとても便利。また、予想配当利回りが3.83%と配当が高めなのことにも注目です。

優待内容の詳細は、2000円分のクーポン券を100株以上で1枚(年間4000円相当)、200株以上では7月に2枚+2月に1枚(年間6000円相当)、500株以上で2枚(年間8000円相当)です。今回から、新たに200株以上、500株以上の優待区分が新設拡充されました。200〜499株の場合は、上期と下期でもらえるクーポン券の枚数が異なる点には注意してください。なお、決算期の変更に伴い、次回の株主優待は2月になります。

毎日のお買い物をお得にする「100円割引券」がなんと25枚!【トーホー】

■銘柄名(コード):トーホー(8142)
■権利月:1月/7月(年2回)
■最低投資金額:26万5600円(6/29終値:2656円×100株)
■配当金額(会社予想):50円
■予想配当利回り:1.88%

神戸が地盤の業務用食品卸最大手で、業務用食品スーパーなどを展開する「 トーホー 」。前期は減収減益でしたが、2019年1月期の会社予想は増収増益を目指しています。株主優待は、トーホーストア、A-プライス、パワーラークスなどの食品スーパーで使える買物割引券。100株の場合は、1000円以上の購入ごとに1枚使える、100円分の買物割引券が25枚もらえます。

詳しい優待内容は、100円分の買物割引券が、100株以上で25枚、200株以上で50枚、400株以上で100枚。加えて、200株以上で1月は自社選定商品、7月は2000円相当の自社コーヒー製品ももらえます。つまり、200株保有ならきっちり100株保有時の2倍の買物割引券をもらえる上に、7月には自社コーヒー製品がもらえるので、2単元(200株)保有するのがオススメ! ただし2単元を取得するには、約53万円が必要となります。店舗が近隣にある方は、検討してみては?

挙式予定者は必見! 披露宴が10万円OFFになる【ブラス】

■銘柄名(コード):ブラス(2424)
■権利月:7月(年1回)
■最低投資金額:8万8000円(6/29終値:880円×100株)
■配当金額(会社予想):12円
■予想配当利回り:1.36%

ブラス 」は、名古屋市を拠点に完全貸切型のゲストハウスウエディング事業を手がける企業です。2018年5月現在、愛知県内の各エリアと岐阜、三重、静岡、大阪に19店舗のゲストハウスを運営。さらに、大阪と静岡で2店舗のオープンを予定しています。投資金額が8万円台と買いやすいことに加えて、予想PERが9.43倍(会社予想、6/29終値に基づき算出)と指標面で割安なことも見ておきたいポイントです。

優待内容は、100株以上で1000円分のQUOカードと前述の自社店舗で使える披露宴割引券10万円分です。QUOカードは、コンビニやファミレスなど幅広い場所で使える使い勝手のよい優待ですが、披露宴割引券を使えばお得度が大幅アップ! 披露宴割引券は、株主本人または2親等以内の親族が利用可能なので、店舗のあるエリアで挙式予定がある人はチェックしてはいかがでしょうか。

ブランド豚の切り落とし、国産鶏胸肉2キロがドーン!【ジャパンミート】

■銘柄名(コード):ジャパンミート(3539)
■権利月:7月(年1回)
■最低投資金額:24万5500円(6/29終値:2455円×100株)
■配当金額(会社予想):30円
■予想配当利回り:1.22%

精肉の卸売業務からスタートして、現在は関東圏でスーパーマーケット事業や焼き肉店などを手がける「 ジャパンミート 」。都内では、業務用スーパーの「肉のハナマサ」がよく知られています。M&Aにも積極的で、2017年には人気「肉フェス」などを主催するイベント会社やレジ業務のアウトソーシング会社も子会社化。グループ全体で業態と規模の拡大を目指していて、今後の展開も楽しみな企業です。株主優待は2016年の上場と同時導入していて、保有株数に応じた精肉関連商品がもらえます。

優待内容は、100株以上で2000円相当、500株以上で3000円相当、1000株以上で5000円相当、1万株以上では1万円相当の精肉関連商品ですが、そのいちばんの魅力はボリューム! 例えば、昨年は100株保有の場合、国産胸肉2キロ、沖縄琉香豚ばら肉薄切り340グラム、沖縄琉香豚切り落とし340グラムが、すべて冷凍で届きました。これなら、人気の鳥ハムやサラダチキンを作るなど、さまざまなお料理が楽しめそうです。

ラーメン1杯無料! 手作りチャーシューに厳選豚骨スープ、極太麺でガツンと【丸千代山岡家】

■銘柄名(コード):丸千代山岡家(3399)
■権利月:1月/7月(年2回)
■最低投資金額:15万8900円(6/29終値:1589円×100株)
■配当金額(会社予想):14円
■予想配当利回り:0.88%

ラーメン好きの人にオススメなのが、「 丸千代山岡家 」の株主優待。濃厚なスープと、スープによく合う極太ストレート麺で人気の「ラーメン山岡家」のラーメンが味わえる優待券をもらえます。店舗は、北海道と北関東のロードサイドを中心に全国に152店(2018年5月末時点)。予想配当利回りは0.88%とさほど高くありませんが、予想PERは18倍台(会社予想、6/29終値に基づき算出)で株価に割高感はありません。

詳しい優待内容は、①ラーメン優待券か②お米のいずれかを選択する方式で、100株以上で①2枚または②2キロ、500株以上で①4枚または②4キロ、1000株以上で①6枚または②6キロです。ラーメン優待券は、450〜1070円までのラーメン(普通盛)に利用できるので、例えば「ラーメン山岡家」で最も値段が高い辛味噌ネギチャーシュー麺や特製味噌ネギチャーシュー麺(どちらも1070円)でも、優待券だけで食べることができます。またお米も選べるので、店舗が近くにない人も安心ですね。

本好き注目! 全国の丸善・ジュンク堂で使える1000円分の商品券【丸善CHIホールディングス】

■銘柄名(コード):丸善CHIホールディングス(3159)
■権利月:7月(年1回)
■最低投資金額:3万9600円(6/29終値:396円×100株)
■配当金額(会社予想):無配
■予想配当利回り:ー

書店の丸善ジュンク堂やネットを活用したhontoブックサービスなど、出版関連のサービスを展開している「 丸善CHIホールディングス 」。3万円台(100株の場合)の投資で、全国の丸善とジュンク堂書店で使える1000円分の商品券がもらえます。残念ながら現在は無配ですが、投資金額が低いことと、もらえる優待内容から考えると、読書好きなら注目してみてもよいのでは?

詳しい優待内容は、100株以上で1000円分、500株以上で2000円分、2000株以上で3000円分、3000株以上で4000円分、4000株以上で5000円分、5000株以上で6000円分の商品券となります。利用できる店舗は、丸善とジュンク堂書店を合わせて全国に約90店舗あります。近くに店舗があるかどうか、事前に確認してから株式取得を考えるとよいでしょう。

3年間の継続保有で、もらえるQUOカードの金額が2倍に!【不二電機工業】

■銘柄名(コード):不二電機工業(6654)
■権利月:1月/7月(年2回)
■最低投資金額:14万2100円(6/29終値:1421円×100株)
■配当金額(会社予想):32円
■予想配当利回り:2.25%

制御用開閉器や接続機器など、電力・交通分野に関わる電気制御機器を製造販売している「 不二電機工業 」。前期は増収減益でしたが、2019年1月期の会社予想は2ケタの増収増益となっています。また、PBRが0.81倍(会社実績、6/29終値に基づき算出)と、割安と言われる1倍台を割り込んでいる点でも注目できます。QUOカードがもらえる株主優待は2014年1月期から導入していて、すでに丸4年の歴史があります。

詳しい優待内容は、100株以上で500円分、500株以上で1000円分のQUOカードです。長期保有優遇の制度もあり、3年以上の継続保有で100株以上は1000円分、500株以上では2000円分と、もらえるQUOカードの金額が2倍になるのもうれしいポイントです。

いかがでしたか? 食べたり飲んだりオシャレを楽しめたり、実施企業数は少ないもののバラエティに富んだ株主優待がある7月。気になる優待が見つかったら、未体験の人もこの機会に優待投資のスタートを考えてみては?

今回のテーマで取り上げた上場企業

ダイドーグループホールディングス
クロスフォー
鳥貴族
バロックジャパンリミテッド
トーホー
ブラス
ジャパンミート
丸千代山岡家
丸善CHIホールディングス
不二電機工業

※本資料掲載時点で、バロックジャパンリミテッド、ジャパンミートは日本証券金融の注意喚起銘柄に指定されています。
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優待の内容は2018年6月29日現在の情報を記載しております。本コンテンツ作成後に変更されている場合がありますので、最新の情報については、皆様ご自身でのご確認をお願いいたします。
また、優待の内容は代表的な事例をもとに記事を構成しております。詳しくはそれぞれの企業のHP等でご確認ください。