レバノン攻撃停止を受けてイランがホルムズ海峡を全面開放したという速報を見て*1、今さらながら4月6日時点に報道された停戦条件を見返した。
アメリカとイランが停戦で合意、条件付きで2週間 ホルムズ海峡開放へ - BBCニュース
トランプ氏はまた、イランが米・イスラエルに10項目からなる計画を送ってきたとし、「これまで争点となってきたさまざまな点のほぼすべてについて、アメリカとイランの間で合意に達しているが、2週間の期間を設けることで、この合意を最終化し、締結することが可能になる」と述べた。
また、「この長期にわたる問題が解決に近づいていることを、名誉に思う」と付け加えた。
イラン国営放送によると、10項目からなる計画の内容は以下の通り。
・イラク、レバノン、イエメンにおける戦争の完全停止
・期限を設けない、イランに対する戦争の完全かつ恒久的な停止
・湾岸地域におけるすべての紛争の全面的な終結
・ホルムズ海峡の再開
・ホルムズ海峡における航行の自由と安全を確保するための協定および条件の確立
・イランに対する復興費用の補償金の全額支払い
・イランへの制裁解除の完全な履行
・アメリカが保有するイランの資金および凍結資産の解放
・イランがいかなる核兵器の保有も求めないことへの全面的な確約
・上記条件が承認され次第、すべての戦線で即時に停戦を発効すること
あくまで上記は停戦を合意する過程の条件とはいえ、どれも米国にとって後退か、せいぜい元に戻すだけの内容ばかり。
核兵器を保有しない確約などは先にオバマ政権で一定の合意がなされていた。それを不満に思ったトランプ政権が一方的に破ったようなもので、あらためて確約をえたとしても意味を見いだしづらい。
事実、この時の停戦合意で米国側が勝利宣言でもちだした成果に、ホルムズ海峡の再会のような元に戻ったものはあっても、イランにおける人権侵害の具体的な緩和などは語られていなかった。
ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官は、ソーシャルメディアに「これは、トランプ大統領と、わが国の驚異的な軍が成し遂げた、アメリカ合衆国の勝利だ」と投稿し、トランプ大統領が「ホルムズ海峡を再開させた」と付け加えた。
レヴィット報道官はまた、大統領が当初から「オペレーション・エピック・フューリー(壮絶な怒り)」は4~6週間の作戦になると述べていたと指摘し、アメリカは「38日間で中核となる軍事目標を達成し、さらにそれを上回った」と主張。
「わが軍の成功が最大限の交渉力を生み出し、トランプ大統領とそのチームが厳しい交渉に臨むことを可能にした。その結果、外交的解決と長期的な平和への道が開かれた」と続けた。
イラン攻撃をへてもトランプ政権を支持する「MAGA」は、戦争をしないはずの大統領が平和のために戦端をひらいたと解釈して支持をつづけているようだが、きちんと支持対象の主張を見ているのだろうか。支持しているのは虚像ではないのか。
トランプ氏は戦争しても「救世主」 神話化するMAGAの二つの潮流 [米・イスラエルのイラン攻撃 イラン情勢]:朝日新聞