ファイアウォールは、デスクトップセキュリティの心臓部とも言える存在である。ファイアウォールを利用することで、コンピューターへの通信を許可または遮断できる。もちろん、最も注意すべきは外部からの通信である。例えば、PCのポート25番が開いていることを悪意ある第三者に知られ、それを足掛かりにシステムに侵入されるような事態は避けなければならない。そのために、ファイアウォールはポートを閉じるための手段となる。
かつて、「Linux」のファイアウォールは非常に複雑な仕組みだった。初期の頃にLinuxでファイアウォールを利用するには、複雑な「iptables」のシステムを習得する必要があり、これは決して容易ではなかった。筆者自身もiptablesの使い方を詳細にメモしなければならず、時には理解に苦しむこともあった。
しかし、Linuxの進化とともに、ファイアウォールの扱いは格段に容易になった。現在では、「UFW(Uncomplicated Firewall)」や「firewalld」といったツールが登場し、デスクトップ環境でiptablesを直接扱う必要はほとんどない。これらのモダンなファイアウォールは、iptablesの仲介役として機能し、簡潔なコマンドライン操作を提供している。
とはいえ、「コマンドライン」という言葉を良い意味で使ったことに少し訂正が必要だ。これらのファイアウォールにはGUIアプリも用意されており、操作はさらに簡単になっている。
ここでは、UFW(「Ubuntu」系ディストリビューションの標準ファイアウォール)用のGUIと、firewalld(「Fedora」系ディストリビューションの標準ファイアウォール)用のGUIを紹介する。
GUFW
「GUFW」はUFW用の最も一般的なGUIであり、初心者にとって理想的な選択肢である。GUFWは必ずしもデフォルトでインストールされているわけではないが、ディストリビューションのアプリストアで簡単に追加できる。インストール後、ファイアウォールが無効化されていることに驚くかもしれない。
提供:Jack Wallen/ZDNET
しかし、GUFWを使えばファイアウォールの管理は非常に簡単だ。ファイアウォールを有効化するには、ステータスのオン/オフスライダーをクリックし、パスワードを入力するだけだ。
有効化後、ルールが一切設定されていない状態になるが、これは外部からのアクセスが完全に遮断されていることを意味し、望ましい状態である。例えば、SSHで接続を試みても許可されない。しかし、SSH通信を許可したい場合は、GUFWで簡単にルールを追加できる。
画面左下の「+」をクリックし、表示されたウィンドウでデフォルト設定を維持したまま、アプリケーション欄に「SSH」と入力し、SSHオプションを選択して「追加」をクリックすれば完了だ。これで、デフォルトのSSHポート(22)が開放され、通信が許可される。
提供:Jack Wallen/ZDNET
さらに詳細な設定が必要な場合は、「高度な設定」タブでインターフェースの選択、SSHの代替ポート指定、特定のIPアドレスや範囲の指定、ログの有効化などが可能だ。
GUFWは、誰でも簡単にファイアウォールを操作できるツールである。