今はもう普通に高校に通っている次女だが
小学5、6年は引きこもりの不登校児だった。
鬱で、リストカットを繰り返し、
口を開けば、「○にたい」「○ね!」
そのうち円形脱毛症となり
髪の毛が抜けてみるみる痩せ細り
見ているのも辛いほどに変わっていった。
あの頃、家中がギスギスして暗かった。
私はなんとかしようと
学校の面談に行ったり
フリースクールに連れて行ったり
心療内科に通わせたり
一生懸命に次女のために動いた。
が、一向に良くならなかった。
「次女のため」ってなんなんだ?
それって結局は世間体なのではないか?
シングルマザーだから
片親だからこうなる
って言われたくなかったんじゃないか?
学校に行かないくらいで
何をそんなに困ることがあるだろう?
「学校なんか行かなくても
生きてくれているだけでありがたい」
そんな風に思うようになって
ずいぶん心の風通しが良くなった。
それから私は
出来ていない点ばかりを見て
ダメだと嘆く代わりに
すでに出来ていることに意識を向け
感謝して過ごすようになった。
すると、風向きがどんどん変わっていった。
ちょうど同じ頃に、
エジプトから「クレオパトラ」の香油が届いた。
その爽やかで可憐な香りに、
すっかり魅了されてしまった。
纏い始めてから数日経った頃、変化が現れた。
人見知りで、人前に立つことが大の苦手な私が
突然にステージに立つ機会を与えられ
自分自身を表現する挑戦をし始めたのだ。
それはまるで目の前に新たな扉が開かれていくような出来事だった。
この期間は、自分ごとに集中し
次女のことなどすっかり頭から消えていた。
悲壮感の代わりに
挑戦する楽しさを味わっていた。
私はきっと、楽しむことさえ
自分に許していなかったんだ。
そこから目の前の景色がガラリと変わっていった。
あんなに頑なだった次女も明るくなり
家族と過ごす時間が増えて笑顔が戻っていった。
新しい扉を開きたい人は、
クレオパトラ、おすすめです。
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