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 中東での緊張が続くなか、原油供給への不安が高まっています。ガソリンなどの燃料だけでなく、プラスチック製品の原料であるナフサ不足も深刻化しています。ナフサから作られる素材の不足を受け、TOTOがユニットバスの受注停止を卸売業者に通知したとのニュースは大きく報じられました。シンナーの入手も困難との報道もあり、幅広い業種への影響が顕在化しつつあります。

 JBpressのYouTube番組「ナナメから聞く」の今回のゲストは、内閣官房参与も務める明星大学教授の細川昌彦さんです。ナフサ供給不足はどこまで影響が広がるのか。そして日本はどのように対応すべきなのか。エネルギーを含む通商・経済安全保障分野の専門家である細川氏に、JBpress編集長の細田孝宏が話を聞きました。

※詳しい内容は、JBpress公式YouTubeでご覧ください。(取材日:2026年4月14日)

ナフサ不足は「目詰まり」 背景に裾野の広さ

——一部企業ではナフサ不足を背景に受注を停止する動きも出てきました。

細川昌彦氏(内閣官房参与・明星大学教授、以下敬称略):ナフサはそのまま使うのではなく、エチレンやポリプロピレンなどの中間材を経て、最終製品になります。何段階ものサプライチェーンを通過する特性があるため、どこで目詰まりが起きているのか把握が難しいのです。

 さらに供給不安が広がると、企業も警戒して在庫を溜め込もうとします。その結果、全体として流通が滞り、総量は足りているのに届かない状態になります。ナフサは医療、農業、自動車など幅広い分野で使われる裾野の広い産業素材です。現在、役所が一つ一つ目詰まりを解消するために対応に追われています。

港湾部に隣接する石油タンク(写真:y.tanaka/イメージマート)

——そもそもナフサの供給構造はどうなっているのですか。

細川:日本で使われているナフサのうち、国内で原油を精製してつくられているのは約4割。残りの約6割はナフサそのものを海外から輸入しています。「より安い原料を使いたい」という石油化学業界の判断が背景にあります。結果として、日本のナフサ供給はコストを優先し、輸入依存を高めてきた構造になっています。

 さらに、ナフサの約4割は中東からの輸入に依存しています。つまり、ホルムズ海峡が封鎖されれば供給が止まります。