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ナフサ調達難で農業に異変 資材不足による生産現場への影響広がる #エキスパートトピ

宇都宮大学農学部助教、博士(農学)
写真:イメージマート

中東情勢の緊迫化によりナフサの調達が不安定となり、農業資材の値上げや供給制限が広がっている。農業用ビニールやマルチ資材などは生産に不可欠であり、その価格上昇や不足は生産現場に直接影響する。さらに受注停止の動きも出ており、資材があって当たり前だった前提が揺らぎつつある。エネルギー問題が農業資材を通じて生産基盤に影響し始めている点が注目される。

ココがポイント

石油製品「ナフサ」由来の農業用資材でも価格高騰や供給制約が生じ、精米袋などにも値上げが広がっているという
出典:時事通信 2026/4/16(木)

作業の合理化、機械化とか製造コストを下げる努力はしているが、もう追いつかない
出典:テレビ朝日系(ANN) 2026/4/15(水)

エキスパートの補足・見解

今回の問題の特徴は、燃料費ではなく資材供給そのものに影響が及んでいる点にある。農業用ビニールやマルチフィルム、かん水資材などはナフサを原料とする石油化学製品であり、その調達が不安定になると価格上昇だけでなく供給制限が発生する。実際にメーカーは30~40%規模の値上げや出荷制限、新規受注停止を打ち出しており、農家や流通業者は必要量を確保できないリスクに直面している。とりわけ施設園芸では被覆資材がなければ栽培自体が成立せず、露地栽培でもマルチ資材の不足は生育環境に影響する。また包装資材や流通資材にも影響が広がっており、生産後の出荷にも支障が出かねない。これまでエネルギー価格の上昇はコスト問題として捉えられてきたが、今回は資材の「入手可能性」という別の次元の問題が顕在化している。農業生産は資材供給に支えられており、その基盤が揺らぐことで、食料供給全体への影響も現実味を帯び始めている。

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ありがとうございます。
宇都宮大学農学部助教、博士(農学)

農業・農村・食料の未来への持続を考えるために、以下のテーマを中心に研究している。①国内外の持続可能な食料・農業政策、国際アグロエコロジー ②農業と農家と自然生態系の関係・政策、ポリティカルエコロジー ③農家行動の原理と小農・家族農業。ヤフーで有料記事配信中。

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