学校法人青山学院事件(東京地判令7・7・31) “5年を超えて更新可能”といわれたが雇止めに 無期転換の阻害意図を否定

2026.04.16 【判決日:2025.07.31】
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 5年目に雇止めされた非常勤講師が、無期転換を阻止する意図があったとして無効と訴えた。東京地裁は、学校が特別教諭を採用して非常勤講師のコマ枠が減少したことに伴い、担当コマを実績のある講師1人のみに担当させたことは不合理とはいえず請求を棄却した。専任教員からは5年を超えて更新があり得る旨説明があったが、雇用は臨時的なもので更新期待は高いとはいえない。

担当コマ数が減少 講師1人で足りる

筆者:弁護士 岡芹 健夫(経営法曹会議)

事案の概要

 Y法人は大学、高等部、中等部、初等部、幼稚園を設置し、学校教育を行う学校法人である。

 Xは平成28年3月にB大学大学院修士課程を修了後、同年4月から複数の中学、高校において、C科・D科の非常勤講師として勤務していた。

 Xは平成31年4月1日、Y法人との間で以下の内容を含む労働契約(以下、「本件契約」)を締結した。

 契約期間…平成31年4月1日から1年間
 身分…非常勤講師
 勤務場所…青山学院高等部
 業務内容…D科目に関する指導およびそれに付随する業務
 始業・終業の時刻等…勤務時間割当表による
 賃金…週1時間当たり2920円に勤務時間割当表による時間数を乗じた額(月額は4倍とする)
 賃金の支払日…毎月月末締切、当月20日支払い

 本件契約は4回更新され、令和5年4月の更新の際(4回目の契約)、Xの時給は3210円に増額された。Xは本件契約の当初より、継続的に週6コマの授業を担当しており、5年度(同年4月から翌年3月まで)のXの給与は月額7万7040円であった。

 Y法人高等部のD科で専任教員として勤務するEは、5年12月15日、Xに対し電話をかけ、本件契約(6年3月末が終期)を更新しないことを伝えた(以下、「本件雇止め」)。Xは7年2月26日、Y法人に対し、労契法18条1項に基づき、期間の定めのない労働契約への転換を申し込む旨を通知した。

 XはY法人を相手に提訴し、労契法19条に基づき、本件契約は更新されたと主張して、労働契約上の権利を有する地位にあることの確認と、6年4月1日以降の賃金およびこれに対する遅延損害金の支払いを求めた。

判決のポイント

 非常勤講師の採用の有無、採用した場合のコマ数は、…

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令和8年4月27日第3542号14面 掲載
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