大内松華の作風に迫る 江戸時代に活躍、登米の日本画家 市歴史博物館で企画展
明治時代に活躍した登米市の日本画家大内松華(しょうか)(1836~1909年)の作品を集めた企画展「大内松華 多年、筆硯(ひっけん)を耕す」が、同市迫町の市歴史博物館で開かれている。創作活動に謎も多い知られざる芸術家の作風に迫る。5月31日まで。
松華は、江戸時代に伊達家の家臣として、現在の登米市東和町錦織や嵯峨立(さがたち)地区、米川の狼河原(おいのがわら)、中田町上沼の桜場を治めた西郡大内家の10代目。地元の街道整備で人員集めに協力するなど地域発展に尽くした。
日本画家としては、明治時代の仙台南宗三大画家の1人、山内耕烟(1828~1907)から日本画を学んだとされ、雅号は竹渓(ちっけい)、三谷(さんこく)とも名乗った。風景画と絵の余白に漢詩を載せる「南画」を特徴とする。
企画展では10作品と大内家の古文書など計14点を展示。中国北宋時代の詩人蘇軾(そしょく)の代表作「赤壁賦(せきへきのふ)」を題材にした図や、雅号にちなみ、松林をふすま4枚にわたって表現した大作もある。
山水画「山水冬景図」は1887(明治20)年の作と伝わる作品で、縦1・6メートル、横2・6メートルの大きさに、馬にまたがる文人と従者が橋を渡って山中に向かう様子を描いている。
作品は、長らく地元の旧錦織小で飾られ、昨春に3校統合校「東和小」開校に伴い閉校するまで保管されていた。松華は1873(明治6)年の旧錦織小の開校時に屋敷の一部を仮校舎として提供し、父・義房が初代校長を務めるなど同校とは深い縁がある。
市歴史博物館によると、松華の作品目録は見つかっておらず、正確な作品数は分からないという。今回の展示作の漢詩には「誤って画家の称号を得てしまった。世間の人々は私を嘲笑しているだろう」と、自虐的なユーモアを交えた一文もあり、必ずしも芸術家に固執していなかったことがうかがえる。
学芸員の小野寺智哉副館長は「松華は、領主として地域に奉仕することを第一に考えていたのだろう。素晴らしい作品を残した一方で、画家としては不明な点も多い。作品展を通じ、功績を知り、情報を集めるきっかけにしたい」と話す。
常設コーナーには、三谷の雅号時代の3作品も展示されている。
午前9時~午後4時半。月曜休館。無料。学芸員による展示解説の日もある。連絡先は同館0220(21)5411。(山並太郎)
これも読みたい
-
宮城県東部消防指令センターが開所 石巻地区、気仙沼・本吉地域、登米市の3消防本部が通信指令業務を共同運用

-
宮城・登米の熊谷市長「どう声をくみ取るのかを考えた1年だった」<記者手帳>

-
河北抄(4/4):SF漫画の描き手などとして活躍した宮城県…

-
よみがえる優しい音色 復旧ピアノで音楽イベント 登米・道の駅津山もくもくランド

- 仙台圏の季刊ビジネス紙「Sendai BIZ+」4月創刊 無料購読受け付け中PR(河北新報社)
- 仙台駅西口ペデストリアンデッキで出火「何かが燃えた跡がある」ニュース一覧(2026年4月15日)
- 仙台・青葉山の複合施設 市が基本設計概要を発表 総事業費646億円 大枠は中間案を踏襲ニュース一覧(2026年4月15日)
- ベガルタ仙台 ユース出身、MF工藤とFW中田が懸命 レギュラー争いで出番減も力磨くニュース一覧(2026年4月15日)
- 「フットボール発祥の地で、日本は格上として迎えられた」スコットランド&イングランド戦観戦記<番外編・武藤文雄の目(上)>ニュース一覧(2026年4月13日)
- 山形・肘折温泉にあった幻のリフトを追う 鉱山の銅を運び温泉の隆盛にも一役 地元有志が忘れられた歴史発掘ニュース一覧(2026年4月15日)
- 【速報】「車いすに移ったよ」村井宮城県知事が副知事にメッセージ<記者手帳>ニュース一覧(2026年4月15日)
- 仙台市の小中学校で市独自の学力検査 5万6400人が成果を確認ニュース一覧(2026年4月15日)
- 「自分でチャンスを逃している」若手に体調管理求める<ゴリの言葉>ニュース一覧(2026年4月14日)
- ブランドギンザケ「金華ぎん」が宮城の石巻魚市場に今季初入荷「脂の乗りが良く、つやがある高品質」ニュース一覧(2026年4月15日)



