少子化で統合、児童増の受け皿…茨城の3小学校、地域事情踏まえ開校

後藤隆之 床並浩一
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 茨城県内で今月、公立小学校が3校誕生した。日立市鉾田市の2校は少子化による複数校の統合。つくば市の1校は児童数増加での新設だ。対照的な理由で開校した新しい学び舎(や)で、子どもたちは新しい一歩を踏み出した。

 日立市立十王小では7日、新1年生の80人が入学した。

 十王小は、150年以上の歴史を持つ櫛形小と山部小が統合し、新入生含め児童は計596人となる。櫛形小の校舎をそのまま使うが、新しい校章や校歌でスタートを切った。前年度まで山部小に通っていた児童たちは路線バスを使う。

 入学式では、萩原知樹校長が「開校初となる入学式。これから勉強や運動を楽しくがんばっていきましょう」と激励した。

 新1年生の鈴木颯さん(6)は「緊張するけど、友達100人つくる」と笑顔。父の彰さん(38)は櫛形小出身。「校名も校歌もなくなるのは寂しい。けど、時代の流れにはあらがえない。子どもたちは1期生として楽しく過ごしてもらえれば」と語った。

 県義務教育課などによると、県内の公立・私立小学校は2026年度が429校で、10年前と比べ15%にあたる79校が姿を消した。公立・私立中学校も8%にあたる19校減の214校だ。公立の義務教育学校は14校増の16校だった。

 また、義務教育学校を含めた県内の公立・私立に通う小中学生の数は16年度は23万2170人だったが、25年度は13%減って20万1378人。減少傾向は続いている。

 県義務教育課の担当者は「地域の実情に合わせて変わっていっている」と語った。

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 つくばエクスプレス(TX)沿線で、小中学生の数が増えているつくば市。市は土地代を含む総事業費約67億円をかけて、約4万5千平方メートルの敷地に、市立さくら小を整備した。児童数は約570人。

 3日の開校式で、岡野知樹校長は五十嵐立青市長から校旗を受け取り、「失敗を恐れず、挑戦を支援する温かい場所になるよう誠心誠意努める」と語った。歌手の一青窈さんに楽曲を提供したことで知られる茨城県常陸太田市出身のシンガー・ソングライター、マシコタツロウさんが作詞作曲した校歌も披露された。

 さくら小はTXつくば駅から北東方向へ車で10分ほど。新興住宅や商業施設が立ち並ぶ地域にある。児童が増えて近隣の栄小、九重小、栗原小3校で「教室不足」が見込まれ、その一部校区を分離する受け皿校として誕生した。義務教育学校4校を除き、市内33カ所目の公立小学校だ。

 市によると、市内では、TX沿線の開発地区を中心に小中学生の数が増加。23年からさくら小を含む公立小中学校を6校新設した。

 だが、義務教育学校を含む市内の公立学校に通う小中学生の数は市の推計によると、29年度、現在より約1400人多い約2万4600人をピークに、横ばいから減少に転じるとされている。学校施設の維持管理や修繕に、膨大な費用がのしかかることも想定される。市はさくら小を最後に新たな小学校の建設は予定しておらず、新設ラッシュは打ち止めになりそうだ。

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