24歳女子大生殺害事件から25年 県警「どんな小さな情報でも」
栃木県那須塩原市で2001年4月、国際医療福祉大4年の前田笑(えみ)さん(当時24)が刺殺された事件は14日、発生から25年を迎えた。県警は事件の捜査と情報提供の呼び掛けを続けているが、犯人につながる有力な手がかりは得られていないという。
「どんなささいな情報でも結構です」「ご自宅で話題にしてください」。現場近くのスーパー駐車場。前田さんの命日のこの日、那須塩原署員らが買い物客にチラシを手渡し、情報提供を呼び掛けた。買い物カートを押していた近所の主婦(79)は「一体何が起きたのか……。むごい話ですね」と話した。
事件は01年4月14日午前3時ごろ発生。現場の状況などから、前田さんはマンション1階の自室で何者かに襲われ、外に逃げ出したが、包丁で背中などを何度も刺されて殺害されたとみられる。遺体は近くの民家敷地内で発見され、体の傷は大小十数カ所。犯行に使われたと思われる包丁も見つかっている。
長野県伊那市出身で、看護師を目指して大学に通うためこのマンションで暮らしていたという前田さん。現場に残された足跡から、犯人が履いていたとみられる靴は26センチ前後のスニーカーだったことも判明。同署捜査本部は犯人は男の可能性があるとみてきた。
一方、事件には謎も多い。まず、室内から金品が奪われたり、前田さんが性的暴行を受けたりした形跡がなく、犯人の動機が明確ではない。窓には侵入の形跡がなく、犯人は玄関から入った可能性もあるという。
さらに、前田さんの乗用車は自宅マンションではなく、向かいの市営駐車場に止められていた。車内には血痕があり、車のキーも残されていた。捜査本部は事件後に何者かが車を動かした可能性もあるとみている。
事件の風化も進んでいる。現場はJR西那須野駅に近い住宅地だが、近年は周辺に空き家も目立ち始めている。近くに住む男性は取材に「事件のことは覚えているが、その後、うわさも情報も聞かない。もともとマンションの人らとは交流がないので」と話した。
県警はこれまで延べ11万人の捜査員を動員。現在も捜査本部が15人体制で捜査を続けている。
栃木県警が情報提供を呼びかける未解決の殺人事件
①1996年4月 市貝町の竹林内で布団袋の中から身元不明の男性(40~50歳)の遺体発見
②2001年4月 那須塩原市内で前田笑さんの他殺体を発見
③01年11月 鹿沼市内で公務員男性(57)が拉致され、群馬県内の山中で殺害
④03年8月 宇都宮市のデパートの女子トイレで乳児の他殺体を発見
⑤03年9月 小山市の資材置き場で無職男性(59)の他殺体を発見
⑥05年3月 塩谷町の山林で身元不明の男性(15~30歳)の遺体を発見
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