福井県立若杉中の開校式・入学式で代表の言葉を述べる1期生=4月7日夜、福井市若杉町の同校

 福井県内初の夜間中学となる県立若杉中の開校式と入学式が4月7日夜、福井市若杉町の同校で開かれた。10~80代の1期生15人のうち4人が外国籍。多様な年代や国籍の仲間が集った新入生は「もう一度学び直したい」「自分の可能性を広げたい」と強い思いを胸に、新たな一歩を踏み出した。

 夜間中学は不登校や病気で学校に通えなかった人の学び直しや、日本の義務教育を受けていない外国籍の人らが対象。修了すると中学卒業資格が得られる。同校は道守高内に設置され、公募で選ばれた校名には「杉の木がまっすぐに伸びていくように、一人一人が自信を持って目標や夢に挑戦してほしい」との願いが込められている。

 式には生徒をはじめ、家族や教員、石田嵩人知事ら約100人が出席。藤丸伸和県教育長は「学ぶことは年齢にかかわらず人生を豊かにし、未来を切り開く大きな力になる」と式辞を述べた。石田由紀子校長は同校の教育目標「挑戦!やってみよう」を紹介し「これまでやれなかったこと、諦めてきたこと、新しく始めたい、頑張りたいことに、自身のペースで一緒に挑戦しましょう」と話した。

 新入生を代表し、ブラジル人の女性生徒(38)=越前市=は「貴重な機会をいただけ心からうれしい。たくさん勉強し、助け合いながら充実した学校生活を送りたい」、男性生徒(44)=坂井市=は「生まれも育ちも文化も違えど、お互いを尊重し合って学びたい」と決意を語った。

 生徒は週5日、平日に登校する。授業は1こま40分の1日4こまで、午後5時45分から同9時ごろまで学習する。学年別ではなくコースごとに授業を行うのも特徴。外国人が日本語を中心に学ぶ「わかコース」、小学校の学習内容も含めた「すぎ1コース」、中学校の内容の「すぎ2コース」の3コースを設けた。わかコースでは国語、理科、社会を「日本語」の授業とし、各教科の内容を踏まえて日本語を週8こま学ぶ。体育など実技教科は生徒の年齢などに合わせて行い、校外学習も予定している。

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 国は各都道府県と政令都市に1校以上の夜間中学の設置を促している。文部科学省によると、若杉中を含め、4月中に35都道府県69校となる見込み。