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株価を見る前に、まず金利を見なさい。イラン戦争でも裏の主役は金利

こんにちはやす(@YasLovesTech)です。一時は停戦報道が出て、相場は落ち着いたかなと思ったものの、交渉決裂で再び相場は荒れそうな様相を呈してます。3月から一時停戦まで、そして今後も含めて今日は金利が相場を支配するという話をしたいと思います。

*今日のお話はあくまでも米国株に適応する話であって、日本市場では金利上昇局面があまりないので、同様の話が当てはまるかは分かりません。

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👴「何度言ったらわかるの。まずは金利を見なさい」

このセリフを聞いてピンとくる人は今どれくらいいるのでしょうか?10年代から20年の前半までは米国株の投資インフルエンサー界隈で有名な人がいました。その人は今は当時ほどの勢いがないように思えますが、その人が常に言ってたのが「まずは金利」です。株価よりもまずは金利を見ろと常に言っていました。

その人の意見にはいろいろ賛否がありますが、私は少なくともこの意見だけは金言だなと思います。金利を見ずに株式投資をするのは、コンパスなしで航海に出るほど無謀なことと考えてます

金利と株価は反比例する

投資の世界では一般的に知られていることではありますが、金利と株価は反比例の関係にあります。

・金利が下落すれば株価が上昇する
・金利が上昇すれば株価が下落する

なぜそうなるかはおいておいて、一旦株価と金利の関係を見てみましょう。

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引用 : Tradingview

金利のスケールが23年以降は1%の範囲内の動きなので少し見にくいですが、概ねこのようなトレンドになっています。

・赤矢印がそれぞれ「金利上昇、株価下落」
・緑の矢印が「金利下落、株価上昇」

に対応しています。細い例外は当然存在しますが概ね、このトレンドで金利と株価が反比例しているのがわかると思います。

この中で最大の例外は2025年の年始に発生した黄色の矢印でトランプ関税が始まるまでは金利上昇気味だったのですが、トランプ関税が始まったら、景気後退不安や関税による財政の健全化と言う思惑で一時金利が大幅に下がりました。その後は米国全売りで再度金利は反発しましたが、株価は途中の金利下落に関係なく一貫して下落です。去年のトランプ関税だけは、金利と株価の反比例がうまく働かずめちゃくちゃな相場になりましたね(笑)

確かに双方は反比例関係ではありますが、どちらかといえば金利下落で楽観的になると言うイメージよりも、金利上昇した時に身構えることのほうが相場に対するスタンスとしては適切だと思います。

なぜ金利が上昇したら株価が下落するのか?

一般的な解説であれば、金利が上昇したら債券に魅力が集まり、株式投資に資金が集まらなくなるみたいな解説がなされます。

実は、あまり意識しないですが、株式にも益利回りという金利に近しい表現があります。EPS(一株利益)と言う言葉を聞いたことがある人がいるかもしれません。EPSは1株が1年に稼ぐ利益を表します。一般的に、株価/EPSはPERと言って、EPSの何倍まで株が買われているかと言う指標になりますが、分母と分子を入れ替えると

・益利回り = EPS / 株価

となり、その株(株価)が1年に稼ぐ利益の利回り(率)を指し示します。

例えば、4月10日現在のS&P 500の例はこのようになります(Factset参照)。

・S&P500の加重平均した12ヶ月先のEPS = 334
・4月10日現在のS&P500の株価 = 6816
・益利回り = 334 / 6816 = 4.9%

S&P500の現在のPERは20.4なんですが、実は益利回りはPERの逆数でも求められます

・益利回り = 1/20.4 = 4.9%

それはさておき、4月10日現在のS&P500の株価とEPSを考えれば、1年に生み出す利益の利回りは4.9%と言うことになります。

ここで感のいい読者の皆様はお気づきかもしれませんが、、、、そう米国の10年金利は4月10日現在4.3%もあるんですよね。一般的に国債は安全資産と呼ばれており、ノーリスクで得られる金利の目安になります。

それと比べてS&P500はリスクがあるにも関わらず4.9%しかリターンが得られないとなると

リスクをとってる割には0.6%しかプレミアムがない。もし金利がこれ以上、上がったら株を買う価値なくね?

と言うのが金利が上昇したら株価が下がるの論理的な解説になります。

最も、株式は基本的にキャピタルゲインで動いているわけで、論理的な数値とはかけ離れて動くものではありますが、金利上昇局面で、PERの高いテック株がより売られていくのはこう言った事情があります。テック株なんてPER=30(益利回り3.3%)、PER=40(益利回り2.5%)なんてザラですからね。金利上昇にはめちゃくちゃ弱いわけです

一方で20年の金融緩和みたいに、10年金利がゼロ近くになれば、PERが高くても(益利回りが低くても)、テック株がガンガン買われていく構造になります。

ちなみに、この益利回り-債券の利回り(基本は10年)はEquity Risk Premiumと呼ばれます。

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Source: Bloomberg

こちらは少し古い2月の上旬の数値なんですが、ERPが常にマイナスというのが話題になってました。一般的に株はリスク資産なのでERPが低いどころかマイナス(債券より利回りが低い)というのは売られやすいタイミングでもあったかと思います(実際に2月から売られた)。

なので、私のNoteでS&P500 のPERが高いと話題に出すときは直感的にはERPが低すぎるみたいな文脈で警戒しているという感じです。

論理的には益利回りがありますが個人的には含み損説を推したい

以上が一般的な金利上昇したら株価が下がるの説明なのですが、個人的には債券投資家の含み損説のほうが強いのではないかなと思ってます。債券市場も株式市場と同じくらい巨大なマーケットです。

詳細の説明は省きますが、金利が上昇している局面では、債券価格が下落しています。それゆえ、金利上昇局面では債券投資家が含み損ないしは損失を確定していることがしばしば起きていると想定されます

ゆっくりと金利が上昇しているときはそうでもないのですが、金利が一気に上昇すると、債券投資家が損失確定を余儀なくされ、それの補填のために株を一緒に売ってしまってるのではないかと個人的には思っています。相場全体がどんよりと寄りから粛々と裏れ続けて2−3%下落する日々が続くときは、金利上昇の益利回り云々より、どこかで巨大なポジションが粛々と削減されている感じがします

まぁ、事実はどうであれ、金利が上昇したら株が売られやすく、かつ、その金利上昇が急な場合はさらに売られやすいのは経験則から言っても間違いないと思います。

金利の動向に重要なのがFed

さて、ここで気になるのは、金利の動向はどう決まるのか?ということです。今日は金利が相場に影響を与えるというのが主旨のNoteですので、多くは書きませんが、重要な役割を示しているのがFed(連邦準備制度)です。要は、米国の中央銀行ですね。FRB(連邦準備制度理事会)とも言われますが、ほとんど同じような意味で使われます。

めちゃくちゃざっくりと言ってしまえば、Fedが利上げをすれば、長短含め金利は上がっていきやすいですし、Fedが利下げをすれば下がりやすくなります。また、利上げ以外にもFedの債券の買いオペ、売りオペも特に長期金利に大きな影響を及ぼします。

・Don’t fight the Fed ( Fedには逆らうな)

よくこう言われますが、Fedが金融引締をしている時(利上げや売りオペ)は金利が上がりやすく株式相場は売られやすくなり、金融緩和をしている時(利下げや買いオペ)は株式相場は上がりやすくなります。

それゆえ、ほとんどの市場参加者がFedの金融政策に注目しており、Fedが実際に決定したこと以上に、将来どういう決定をするのかという思惑で金利、そして相場が動いていきます。よく、雇用統計や消費者物価指数が注目されますが、それはその行方がFedの金融政策に影響し、先んじて金利が動きやすいからです。

免責事項:本記事は、筆者個人の見解を述べたものであり、特定の金融商品や投資行動を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任にてお願いいたします。相場変動等により損失が生じる可能性があり、過去の実績は将来の成果を保証するものではありません。なお、有料部分の内容についても、今後SNS等で無料公開する場合がありますので、あらかじめご了承ください。

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今回のイラン戦争でも裏の主役は金利

さて、今回のイラン戦争でも、株価下落と株価上昇の裏の主役は金利です。もちろんヘッドラインでヘッジファンドが積極的に売り買いを仕掛けたと言うのがメインであったとは思いますが、裏で相場の方向性をした支えしたのは下落の時も上昇の時も金利だと思います。

今回のイラン戦争でも金利を読み解くことが非常に役立つと思いますので、それを1つ1つ解説していきます。

3月1日金利が急騰し始めた….

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