ドクターヘリ飛べず、10都府県あわせて487日「命救えなくなる」
整備士が確保できず 月18日運休も
東京や大阪、長崎など10都府県をカバーするドクターヘリ10機が2025年度、同乗が必要な整備士を確保できずに、それぞれ40~54日にわたって断続的に運休していた。朝日新聞の取材でわかった。
合計すると487日。厚生労働省の担当者は、「過去にない事態と受け止めている」と話す。
ドクターヘリは、医師らが機内で救命医療を行いながら患者を搬送できる。ドクターカーや救急車など陸路での代替搬送になると、治療に遅れが生じる場合がある。
整備士不足による運休があったのは、関西広域連合を構成する近畿6府県と鳥取県、徳島県のほか、東京都と長崎県の10都府県。
厚労省や広域連合などによると、運休は25年7月から断続的に始まり、26年3月末までに10機あわせて487日に及んだ。特に3月は各機14~18日と、ほぼ半月を占めた。
ドクターヘリは全国で57機配備されている。機体の点検や天候不良などでの運休はあるが、厚労省によると、25年度に整備士不足を理由とした運休は、この10機だけという。
運航は、すべて学校法人「ヒラタ学園」(堺市)が担っていた。
ドクターヘリには国の運航基準で、操縦士のサポート役として整備士の同乗が求められている。ヒラタ学園は朝日新聞の取材に、「転職や定年退職、家庭の事情などによる休職が相次ぎ、整備士を確保できなかった」と説明する。
ドクターヘリは、搬送中でも初期治療を始められるのが特徴。道路事情にも左右されず、山間部や離島の救急患者への対応も早い。
実際に運休の影響も出ていた。
関西広域連合によると、8府…
- 【視点】
2010年代からドクターヘリや消防防災ヘリの操縦士、航空整備士などの航空関係の人材不足の深刻化への対策が議論され、航空関係に関心を持ってもらうための事業実施などの取り組みがなされてきての今日だ。医療従事者や公共交通機関、生活必需品製造・販売
…続きを読む