北米

2026.04.14 09:00

トランプの「自身をキリストになぞらえた画像」に非難殺到、後に削除

Julia Demaree Nikhinson - Pool/Getty Images

Julia Demaree Nikhinson - Pool/Getty Images

ドナルド・トランプ大統領は、自身を病人を癒やすイエス・キリストになぞらえたAI生成と思われる画像を投稿し、保守系キリスト教徒の支持者からの反発を招いた。これを受け、トランプは米国時間4月13日にこの画像を削除した模様だ。トランプが物議を醸す投稿を撤回するのは稀なことである。

トランプは米東部時間12日午後9時過ぎにこの画像を投稿したが、13日正午より前のどこかの時点でそれを削除したとみられる。

13日午後、ホワイトハウスで記者団から問われたトランプは投稿したことを認めながらも、「あれは(宗教的な)描写ではない」と主張した。「医師として人々を良くしている自分の姿のつもりだった。実際に私は人々を良くしているし、大いに良くしている」と述べた。

このトランプの投稿に対し、かつてはトランプの熱烈な支持者でありながら、昨年トランプと決別して議会を去ったマージョリー・テイラー・グリーン元下院議員が批判の先頭に立った。彼女は正教会の復活祭(イースター)の日にこの写真を投稿したトランプを非難し、「私はこれを完全に糾弾し、反対する!!!」と宣言した

さらに、ベン・シャピーロとジェレミー・ボアリングによって設立された保守系メディア、デイリー・ワイヤーに寄稿するキリスト教徒たちからも批判が寄せられた。評論家のマイケル・ノウルズはトランプに写真の削除を求め、ライターのミーガン・バシャムも同様に、この画像を「言語道断な冒涜」と呼んで削除を求めた。

トランプが繰り返し称賛し、ホワイトハウスのイベントにも出席したことのある保守派の著名人、ライリー・ゲインズ(反トランスジェンダー活動家で元競泳選手)もこの投稿を批判し、「少しの謙虚さは彼のためになる」、「神を愚弄してはならない」と主張した。

ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、デービッド・フレンチはこの投稿について「明らかに気が狂っている」と述べたほか、2019年のトランプ弾劾案でも賛成票を投じたミシガン州選出の元共和党下院議員、ジャスティン・アマーシュなど「ネバー・トランプ派」も反発している。

「フェイクニュース」のせいだとトランプ

問題の画像には、白と赤のローブをまとったトランプが病人に手をかざす姿が描かれている。トランプの両手のひらからは光の束が差し、周囲には医療用スクラブを着た女性、軍服の男性、両手を差し伸べて祈る女性など、複数の人物が彼を見上げている。

13日午後、トランプは「医師としての私の姿だと思っていた。赤十字(レッドクロス)に関連したもので、そこには赤十字の職員も描かれている。我々は赤十字を支持している」と主張した。宗教的な文脈を示唆されると、トランプは一蹴し、批判の責任をメディアに転嫁して「そんな解釈ができるのはフェイクニュースだけだ」と述べた。

本件について、ホワイトハウスはフォーブスによるコメント要請に応えていない。

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翻訳=江津拓哉

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2026.04.13 09:00

ハンガリーのオルバン首相が敗北宣言──トランプの盟友が総選挙で敗れ政権交代へ

ティサ党を率いるマジャル・ペーテル。ハンガリー総選挙において、フィデス党のビクトル・オルバンは敗北を認めた(Photo by Janos Kummer/Getty Images)

ティサ党を率いるマジャル・ペーテル。ハンガリー総選挙において、フィデス党のビクトル・オルバンは敗北を認めた(Photo by Janos Kummer/Getty Images)

ハンガリーの極右・権威主義的な首相ビクトル・オルバンが、米国時間4月12日の選挙で中道右派のライバル、マジャル・ペーテルに敗北を認めた。オルバンは16年前に政権を掌握し、ドナルド・トランプ米大統領から強力な政治的支援を受けていた。

マジャル率いるティサ党がソーシャルメディアで発表した。

オルバンはマジャルの投稿直後、支持者への演説で敗北を認め、「選挙結果は我々にとって痛みを伴うものだが、明白だ」と述べた。

マジャル率いる中道右派政党ティサは、開票率45%時点で国会議席199のうち135議席を獲得する見通しだとロイターが報じた。これによりティサ党は、ハンガリーの法律を事実上書き換える権限を持つ3分の2以上の超多数議席を確保することになる。

12日の選挙以前、かつてオルバンのフィデス党もティサ党と同様の支持を誇っており、2022年の前回議会選挙でも3分の2以上の議席を獲得していた。

マジャルは12日、投票率は過去最高を更新したと動画メッセージで述べた。AP通信がハンガリー国家選挙事務局の発表を引用し、現地時間午後6時30分時点で投票率は77%に達したと伝えた。

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2026.04.13 08:00

イラン紛争の勝者と敗者 中国と無人機企業に大きな利益、中東とNATOは前途多難

米国とイスラエルによる空爆で被害を受けたイランのシャリフ工科大学。2026年4月7日撮影(Sobhan Farajvan/Pacific Press/LightRocket via Getty Images)

米国とイスラエルによる空爆で被害を受けたイランのシャリフ工科大学。2026年4月7日撮影(Sobhan Farajvan/Pacific Press/LightRocket via Getty Images)

米国とイランの2週間の停戦合意に伴い、主な当事者以外にも、既に勝者と敗者が現れ始めている。本稿で言及する国や動向の多くは、紛争の直接の当事者である米国、イラン、イスラエルほど世間の注目を集めてはいないものの、今後数年間で地政学情勢に大きな影響を与えることになるだろう。

イラン紛争の2つの勝者

中国

この紛争に伴うロシアの利益には大きな注目が集まっているが、中国もまた、目立たない形で恩恵を受けている。

中国は長年にわたり、地政学的な安定を確保し、経済への悪影響を回避することを外交上の優先事項としてきた。同国は中東産の石油に大きく依存しており、年間石油輸入量の約13%をイランが占めている。これを踏まえ、同国は近年、現在直面しているような市場の混乱に備えるべく、入念な準備を進めてきた。

中国は今年初め、供給途絶への備えとして原油輸入を急増させ、近年では13億~14億バレルの戦略石油備蓄を確保すると同時に、世界最大規模のクリーンエネルギー経済の発展に積極的に取り組んできた。これには、電気自動車(EV)産業の構築や国内の発電に占める再生可能エネルギーの割合の拡大などが含まれる。その結果、中国は他の主要国より石油危機を乗り切り、経済成長を維持しやすいとみられている。

中国政府は戦闘の終結に向けた外交交渉にも介入し、ロシア、オマーン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)など複数の国々と協議を行うとともに、パキスタンと緊密に連携し、石油供給を再開するための計画を練っている。中国の取り組みを批判する人々は、イラン紛争を巡る同国の外交は実質よりも見せかけに過ぎないと指摘している。だが、中国が歴史的にさほど重要な役割を果たしてこなかった地域で紛争解決に向けた協議に参加することで、外交上の存在感を増し、責任ある国際社会の一員としての評判を高めてきたという点は否定し難い。

中国はまた、米軍がイランへの軍事作戦に多大な戦力を投入していること、とりわけ数千人の戦闘部隊や数十隻の水上艦艇の展開、通常兵器や先端兵器の大量消費、高性能戦闘機や指揮統制機の損失といった状況からも明らかに利益を得ている。中国の外交官が公の場で何を言おうと、米国がまたしても多大な費用のかかる中東紛争に足を取られているのを見て、中国政府はほくそ笑んでいることだろう。

次ページ > イラン紛争で無人機メーカーにも莫大な利益が

翻訳・編集=安藤清香

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