ドナルド・トランプ大統領は、自身を病人を癒やすイエス・キリストになぞらえたAI生成と思われる画像を投稿し、保守系キリスト教徒の支持者からの反発を招いた。これを受け、トランプは米国時間4月13日にこの画像を削除した模様だ。トランプが物議を醸す投稿を撤回するのは稀なことである。
トランプは米東部時間12日午後9時過ぎにこの画像を投稿したが、13日正午より前のどこかの時点でそれを削除したとみられる。
13日午後、ホワイトハウスで記者団から問われたトランプは投稿したことを認めながらも、「あれは(宗教的な)描写ではない」と主張した。「医師として人々を良くしている自分の姿のつもりだった。実際に私は人々を良くしているし、大いに良くしている」と述べた。
このトランプの投稿に対し、かつてはトランプの熱烈な支持者でありながら、昨年トランプと決別して議会を去ったマージョリー・テイラー・グリーン元下院議員が批判の先頭に立った。彼女は正教会の復活祭(イースター)の日にこの写真を投稿したトランプを非難し、「私はこれを完全に糾弾し、反対する!!!」と宣言した。
さらに、ベン・シャピーロとジェレミー・ボアリングによって設立された保守系メディア、デイリー・ワイヤーに寄稿するキリスト教徒たちからも批判が寄せられた。評論家のマイケル・ノウルズはトランプに写真の削除を求め、ライターのミーガン・バシャムも同様に、この画像を「言語道断な冒涜」と呼んで削除を求めた。
トランプが繰り返し称賛し、ホワイトハウスのイベントにも出席したことのある保守派の著名人、ライリー・ゲインズ(反トランスジェンダー活動家で元競泳選手)もこの投稿を批判し、「少しの謙虚さは彼のためになる」、「神を愚弄してはならない」と主張した。
ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、デービッド・フレンチはこの投稿について「明らかに気が狂っている」と述べたほか、2019年のトランプ弾劾案でも賛成票を投じたミシガン州選出の元共和党下院議員、ジャスティン・アマーシュなど「ネバー・トランプ派」も反発している。
「フェイクニュース」のせいだとトランプ
問題の画像には、白と赤のローブをまとったトランプが病人に手をかざす姿が描かれている。トランプの両手のひらからは光の束が差し、周囲には医療用スクラブを着た女性、軍服の男性、両手を差し伸べて祈る女性など、複数の人物が彼を見上げている。
13日午後、トランプは「医師としての私の姿だと思っていた。赤十字(レッドクロス)に関連したもので、そこには赤十字の職員も描かれている。我々は赤十字を支持している」と主張した。宗教的な文脈を示唆されると、トランプは一蹴し、批判の責任をメディアに転嫁して「そんな解釈ができるのはフェイクニュースだけだ」と述べた。
本件について、ホワイトハウスはフォーブスによるコメント要請に応えていない。