「どうだ、社会はそう甘いもんじゃないぞ」父の威厳をみせつけるはずが…年収1,500万円・51歳部長の父、24歳娘の〈新NISA〉を情弱と笑うも、2年後にかいた大恥
資産とプライドを溶かした先に得た、本当の「投資の知恵」
その後、中嶋さんはどうなったのでしょうか。意外にも彼を救ったのは、再び娘の美雪さんが放った一言でした。 「お父さんの投資、その後どうなの?」 偉そうに大見得を切った手前、誤魔化すこともできず、中嶋さんは正直に状況を打ち明けました。娘に鼻で笑われることも覚悟しましたが、彼女の反応は予想とは異なりました。 美雪さんは「私も勉強中だけど……」とためらいながらも、学んできた経済と投資の本質を丁寧に解き明かしてくれたのです。「デフレとインフレでは投資のルールが違うこと」「投資と投機の違い」「長期・分散・低コストがなぜ王道なのか」――。それは、中嶋さんが知っているようで理解しきれていなかった知識でした。金融機関に勤める彼女は、FPなどの資格取得を通じて、先入観に左右されない「生きた知識」を身につけていたようです。 娘の言葉にようやく目が覚めた中嶋さんは、ベア型投信をすべて解約し、一から投資をやり直す決意を固めました。 高い授業料を払うことにはなりましたが、幸い家計を破綻させるほどではありません。なにより、思いがけず娘の頼もしい成長を実感できたことは、彼にとって不幸中の幸いであり、最高のリターンだったのではないでしょうか。 元来、努力家で知的な中嶋さんのことです。娘という最良のアドバイザーを得て、冷静に市場と向き合い始めたいま、損失を取り戻し、娘に自慢できる日はそう遠くないかもしれません。 凡人投資家Gekko(ゲッコー) サラリーマン兼業個人投資家
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