コラム・寄稿

脱化石燃料へ「経済超大国」誕生の兆し 気候報道キャンペーン寄稿

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寄稿=マーク・ハーツガード カイル・ポープ
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 イラン戦争は、同時に気候戦争でもある。

 戦争によって石油、ガス、肥料などの輸送が混乱し、世界経済が化石燃料に依存すること自体が抱えるリスクを、改めて浮き彫りにしている。戦闘機やミサイル、空母、そして破壊されるタンカーや精製所、建物が生み出す温室効果ガスは数百万トンに上る。

 科学者たちは気候システムを、「後戻りできない地点に非常に近い」と警告する。戦争による排出は気候をさらに危険にさらす。

 それでもなお、産油国の指導者たちは、進路修正を、あらゆる手段で食い止めようとしている。

 しかし今、希望の兆しが、現れつつある。

 昨年11月の国連気候変動会議(COP30)では、サウジアラビアが産油国グループを率い、化石燃料を世界で段階的に廃止するための「行程表」を作る提案を拒否した。その結果、COP30の最終合意文書には「化石燃料」という言葉すら盛り込まれなかった。

 だが、その反対票によって退けられた85カ国が、まもなく形勢を逆転させる可能性がある。

 4月28、29日にコロンビアで開かれる会議に集まり、石油・ガス・石炭からの世界的移行に向けた議論を開始する。

 「化石燃料からの移行に関する第1回国際会議」は、全会一致を原則とする国連ルールではなく、多数決で運営される。COP30で産油国が行ったように、少数の国が全体の前進を妨害することはできない。さらに重要なのは、この会議の主戦場が政治ではなく経済に移る点である。外交文書の文言ではなく、市場という冷酷で不可逆的な力――そして、事実上の「経済的超大国」が生まれる可能性が焦点となる。

■コロンビアで開かれる脱化石…

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