中国共産党が台湾への優遇措置を発表 台湾最大野党党首訪問受け農水産物の輸入促進など
【北京=三塚聖平】中国国営新華社通信は12日、中国共産党で台湾政策を担当する中央台湾工作弁公室が台湾に対する経済協力などに関する優遇措置を発表したと伝えた。台湾の最大野党、中国国民党の鄭麗文主席(党首)の訪中を受けた措置で、台湾の農水産物の輸入促進や、中台間の直行便の再開などを進める方針を示した。 【写真】台湾・国民党の鄭麗文主席と握手する中国共産党の習近平総書記 積極的な対中融和路線を掲げる鄭氏を支援し、「台湾独立派」と敵視する民主進歩党の頼清徳政権を孤立させることを狙っているとみられる。 中国共産党が発表した10項目の措置では、検査や検疫の基準を満たした台湾の農水産物の輸入に便宜を与えると掲げた。人的往来を進めるため、新疆ウイグル自治区ウルムチなど中国の各都市と台湾を結ぶ直行便の早期再開を支援する。台湾産食品の輸入促進や、台湾の中小・零細企業の進出支援、台湾のドラマやアニメの放映許可も盛り込んだ。 国共両党の定期的な意思疎通メカニズムの構築も検討する。中国東部の福建省と、台湾が実効支配する離島の金門島、馬祖島との間で水や電気、ガス、橋の接続を促進することも掲げている。 鄭氏は10日に北京で、中国共産党トップの習近平総書記(国家主席)と会談した。国共両党のトップ会談は2016年11月以来9年半ぶりだった。双方は会談で、1992年に中台が「一つの中国に属する」ことを確認したとされる「92年コンセンサス」と、台湾独立への反対を共通の「政治的基礎」とすることで一致した。中国共産党が発表した今回の措置も、同会談での共通の政治的基礎に基づいて実施すると強調している。