人間の「一夫一妻制」はもう限界なのだろうか?─自然界から見てみると、それも進化なのかもしれない
恋人を一人に絞ることはもとより、「一人の相手と一生添い遂げるなんて無理」という人が増えているのは、人間の配偶パターンが自然の摂理に近づきつつあるからかもしれない。 【画像】「一夫一婦制を守っている哺乳類ランキング」トップのカリフォルニア・シロアシマウス 「一夫一妻制(モノガミー)」が危機に瀕している。 恋愛離れが進み、誰かと生涯を添い遂げるとなると、なおのこと減少傾向にある。そればかりか、すでに結婚の誓いを交わした既婚者ですら、逃げ道を模索する人が多くなっているようだ。 うんざりするような過程を経て婚姻関係を正式に解消するよりも、心のなかだけで相手に見切りをつける「静かな離婚」が増加しているという。また、恋人やパートナーがいても、他のパートナーとオープンに関係を持つ「エシカル・ノン・モノガミー(ENM)」も広まっている。 こうした風潮については、筆者自身も大手マッチングアプリを使ってみて感じた。アプリでプロフィールを確認した10人中1人ほどが、ENMや、合意のうえで複数の人と同時に親密な関係を持つ「ポリアモリー」を希望していたり、妻やガールフレンドがいると明かしたりしている。そうした条件でもかまわないと受け入れる場合は、相手の「メインパートナー」がそれをしかるべく承知していることを期待するほかないだろう。 ポップカルチャーの世界もどうやら、「たった一人にすべてを捧げるなんて無理だ」というシニカルな考えが主流のようだ。シンガーソングライターのリリー・アレンは、夫デヴィッド・ハーバーの不倫が原因で華やかな結婚生活が破局を迎えるまでの生々しい顛末を楽曲に仕立て、最新アルバムでぶちまけた。 3姉妹で構成される米ロックバンドのHAIM(ハイム)も2025年春にリリースした楽曲「Relationships」で、モノガミーという考え方そのものへの相反する思いを、苛立ちをにじませながら歌っている。 モノガミーの行く末をなかなか楽観視できないのも仕方がないのである。